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『メンタリスト』シーズン3第24話には、自信たっぷりな言葉をたしなめる台詞が2つ出てきます。どちらも相手を止める言い方ですが、向けている先が違います。
一般論で釘を刺す形と、態度そのものに注文をつける形を比べながら、仕事中だと牽制されたときの軽い切り返しも、台詞に沿って順に見ていきます。それぞれの形で、どの語が働いているのかにも注目します。
「Nothing is foolproof.」一般論で釘を刺す
短い言い切りのあとに、やめてほしいという頼みと一般論が続く場面があります。
— Simple, elegant, foolproof.
(シンプルで、洗練されていて、失敗しようがない。)
— Please don’t say that. Nothing is foolproof.
(そう言わないで。失敗しようのないものなんてない。)
The Mentalist Season3 Episode24 (Strawberries and Cream, Part 2)
最初の台詞は、3つの形容詞を並べた言い切りです。foolproof は、誰が扱っても失敗しない、という意味の形容詞です。語源には踏み込まず、作中での使われ方に絞ると、「失敗の余地がない」と言い切る語として置かれています。Simple, elegant, foolproof. のように、形容詞をコンマで区切って並べると、リズムよく言い切る響きになります。
続く発言は Please don’t say that. から始まります。Please を添えた否定の命令形で、強い禁止というより、頼む形です。そのあとの Nothing is foolproof. は、Nothing を主語にした全否定の一般論で、特定の相手や出来事ではなく、「失敗しないものなど何もない」と言い切っています。目の前の発言を直接否定するのではなく、広い一般論で包んで釘を刺す形になっている点が、次に見る言い方との違いにつながります。
「We’re on the job.」仕事中だと牽制され、素人だと切り返す
同じ会話の少しあとに、鍵の所在をめぐる短い応酬が続きます。
— Who has a key to the minibar?
(ミニバーの鍵は誰が持ってる?)
— I do, and I’m keeping it. We’re on the job.
(持っているのは私で、渡さない。仕事中だから。)
— You’re on the job. I’m an amateur. Besides, all I want is those expensive peanuts.
(仕事中なのはそっち。こっちは素人だ。それに、欲しいのは高いピーナッツだけ。)
The Mentalist Season3 Episode24 (Strawberries and Cream, Part 2)
Who has a key to ~? は、鍵を持っている人を尋ねる形です。答えの I do は、I have it を短くした言い方で、問いの動詞を do で受けています。そのあとの I’m keeping it は現在進行形で、手元に置いておくという意思がにじむ形です。We’re on the job. の on the job は「仕事中」を示す言い回しで、仕事のさなかだから渡せない、という理由づけになっています。
その次の発言は、相手の言葉をそのまま受け直す You’re on the job. です。主語を you に替えただけで、「仕事中なのはそちら」と線を引いています。続く I’m an amateur. で自分を仕事の外に置き、Besides で欲しいものを足しています。
those expensive peanuts の those は、双方が分かっている物を指す形です。Besides は「それに」と理由や話を足す語で、先に述べた内容に加えて、もう1つ言い添えるときに置かれます。冗談めかした言い方と読めますが、本気か軽口かは言葉だけでは判定できません。
「Stop being so confident.」態度に注文し、気持ちを添える
少しあとの場面には、態度そのものに注文をつける台詞が出てきます。
— I already hung up, and stop being so confident. It makes me nervous.
(もう電話は切った。それと、そんなに自信満々なのはやめて。不安になるから。)
The Mentalist Season3 Episode24 (Strawberries and Cream, Part 2)
I already hung up は、通話を終えたことの報告です。and のあとに stop being so confident. が続きます。stop ~ing は「〜するのをやめる」、so confident は「それほど自信満々な」という意味で、物事ではなく、態度そのものに注文をつけています。
さきほどの Nothing is foolproof. は、物事について広く言う一般論でした。こちらは It makes me nervous. と、自分がどう感じるかを理由に添えています。一般論で止める言い方と、態度への注文に気持ちを添える言い方では、聞き手に伝わる重さが違います。前者は誰にでも当てはまる内容なので角が立ちにくい面があり、後者は聞き手その人に向く分、言い方の強さが出やすい形です。
少しあとに、次の発言が出てきます。
— This is beginning to look like a huge waste of time.
(これは時間の大きな無駄に見え始めている。)
The Mentalist Season3 Episode24 (Strawberries and Cream, Part 2)
この発言の This is beginning to look like a huge waste of time. は、beginning to look like で「そう見え始めている」という兆しを示します。huge は「大きな」、waste of time は「時間の無駄」にあたります。
まとめ|一般論か、態度への注文か
Nothing is foolproof. は失敗しないものはないという一般論で釘を刺し、Stop being so confident. は自信満々な態度に気持ちを添えて注文をつけます。We’re on the job. への切り返しでは、相手の言葉を受け直す形も見られました。
『メンタリスト』を観ながら、たしなめる言葉が一般論なのか、態度への注文なのかに注目すると、言い方の違いが見えてきます。
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