海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン4第22話では、ロスの付添人を任されたジョーイが、預かっていた結婚指輪をなくしてしまいます。チャンドラーにはからかわれ、ロスは動揺し、ジョーイは謝ります。
失敗のあとには、周りからさまざまな言葉がかけられます。からかわれたときの返し、動揺した相手の問いかけ、そして「君のせいじゃない」とかばわれたときの返事まで、3人のやりとりから見ていきます。
「This isn’t funny!」失敗をからかわれたときの返し
パーティーの翌朝、ジョーイはチャンドラーを起こし、指輪がなくなったと伝えます。それを聞いたチャンドラーの反応と、ジョーイの返しです。
Chandler: You lost the ring! You’re the worst best man ever!
(指輪をなくしたって! お前、史上最悪の付添人だな!)
Joey: Dude, this isn’t funny! What am I gonna do?
(おい、笑いごとじゃないって! どうすりゃいいんだよ?)
Friends Season4 Episode22(The One with the Worst Best Man Ever)
チャンドラーの You lost the ring! は、「なくした」という事実をわざわざ言い直すことで、相手の失敗をからかう一言です。the worst ~ ever は「史上最悪の〜」と、最上級に ever を添えて大げさに言う形です。このエピソードの英題にも、同じ worst best man ever という言葉が入っています。
ジョーイの This isn’t funny! は、からかわれたときに「笑いごとじゃない」と返す一言です。this はチャンドラーが笑いの種にしている、指輪がなくなった件を指します。冒頭の Dude は男性同士の会話で使われることの多い呼びかけで、「おい」「なあ」くらいの響きです。
続く What am I gonna do? は「どうしよう」「どうすればいいんだ」と、困った状況で口にする問いです。gonna は going to のくだけた発音で、「これからどうするのか」を自分に問う形です。What should I do? が助言を求める聞き方なのに対し、こちらは相手に答えを求めるというより、困った状況をそのまま言葉にしたものとして使われます。
「How could this happen?」動揺した相手の問いかけ
同じ日、チャンドラーとジョーイの部屋にロスが訪ねてきます。ロスはその指輪が、祖母がこの国に来たときに持っていたものだと話します。そのあとジョーイが指輪がなくなったことを打ち明けると、ロスとチャンドラーの間でこんなやりとりが交わされます。
Ross: H-how? How-how could this happen?
(ど、どうして? ど、どうしてこんなことになるんだ?)
Chandler: Well, I think it all started when you said “Hey, Joey, why don’t you be my best man?”
(まあ、全部の始まりは、お前が「なあジョーイ、俺の付添人をやってくれないか?」って言ったときだと思うね。)
Friends Season4 Episode22(The One with the Worst Best Man Ever)
How could this happen? は「どうしてこんなことに」と、起きたことが信じられないときに使われる問いです。could を使うことで、「ありえない」という気持ちのこもった問いになります。チャンドラーの I think it all started when ~ は「すべての始まりは〜のときだ」と、原因をさかのぼる言い方です。ここでは、ジョーイを付添人に選んだロスの言葉を持ち出して、皮肉で返します。
このあとジョーイの話を聞いたロスは、同じ問いを重ねます。
Ross: So what, Joey? Wh-wh-what? What are you telling me? That there’s nothing we can do? Well, how could this happen?
(それで何だよ、ジョーイ? な、な、何? 何が言いたいんだ? 打つ手はないってことか? なあ、どうしてこんなことになるんだよ?)
Joey: Look, Ross, I am so, so sorry. I-I..
(なあロス、本当に、本当にごめん。俺……)
Friends Season4 Episode22(The One with the Worst Best Man Ever)
What are you telling me? は「何が言いたいんだ」と、相手の話の意味を問いただす表現です。続く That there’s nothing we can do? は、文の頭の部分を省いて that 節だけで「打つ手はないってこと?」と確かめる形です。ジョーイの I am so, so sorry. は、so を重ねて謝罪を強める形です。
「It’s not your fault」かばう言葉にどう返すか
話の終盤、指輪が見つかったあとの会話です。
Joey: Great. Hey, listen, Ross, thanks for being so cool about this.
(よかった。なあ、ロス、こんなに大目に見てくれてありがとう。)
Ross: No, that’s alright.
(いや、いいんだよ。)
Joey: No, it’s not. I mean, you-you made me your best man and I totally let you down!
(いや、よくない。だってさ、お前は俺を付添人にしてくれたのに、俺は完全に期待を裏切ったんだ!)
Chandler: Hey, come on, it’s not your fault.
(おい、よせよ、お前のせいじゃないって。)
Joey: Yeah, it is! You wouldn’t have lost the ring, right?
(いや、俺のせいだ! お前なら指輪をなくさなかっただろ?)
Joey: You know what Ross, you were right from the start he should be your best man.
(なあロス、最初からお前が正しかったんだ。こいつが付添人をやるべきだよ。)
Chandler: No, you should.
(いや、お前がやるべきだ。)
Friends Season4 Episode22(The One with the Worst Best Man Ever)
Thanks for being so cool about this. の cool は「落ち着いている」「大目に見てくれる」という意味で、thanks for ~ing で何に対するお礼かを示します。ロスの That’s alright. に、ジョーイは No, it’s not. と打ち消します。I totally let you down の let someone down(期待を裏切る)は、同じ回のフレーズ記事でも扱う表現です。
チャンドラーの It’s not your fault. は、相手を責めないときに使われることの多い言い方です。これに対するジョーイの答えは Yeah, it is! です。日本語では「いや、俺のせいだ」と否定の言葉から入りますが、英語では「俺のせいだ」という中身が肯定なので Yeah で始まります。否定の形で言われたときの yes と no の選び方は、この返しで確かめられます。このあと、付添人をどちらがやるかで2人が譲り合うなか、ロスは2人とも付添人にすると告げます。
まとめ|失敗のあとにかけられる言葉への返し
This isn’t funny! でからかいに応じ、How could this happen? で動揺を伝え、It’s not your fault には Yeah, it is! と答える流れを見てきました。かばう言葉に返すときも、答えの中身で yes と no が決まります。
指輪をめぐる3人のやりとりを観ながら、返しの言葉を聞き比べると、場面ごとの英語の選び方が見えてきます。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の英語を場面ごとに扱っています。


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