「postpone」と「put off」はどう違う?式場が使えなくなった結婚式の延期をめぐる英語|『フレンズ』S04E23で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 「postpone」と「put off」はどう違う?式場が使えなくなった結婚式の延期をめぐる英語|『フレンズ』S04E23で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン4第23話では、ロンドンで結婚式を控えたロスとエミリーが、予定していた式場を使えなくなります。式を延期するか、予定どおり挙げるかで、二人の意見が分かれていきます。

同じ「延期する」でも、英語には postpone と put off の二つの言い方があります。作中の会話から、予定の変更をめぐるやりとりと、二つの語の使われ方を見ていきます。

目次

「find a new place」式場がなくなったあとの会話

ロスとエミリーとモニカは、式場へ歩いて向かっています。式場はエミリーの両親が結婚式を挙げた建物で、エミリーはこの建物が取り壊される予定だと残念がっています。tear down は「建物を取り壊す」という意味の句動詞です。着いてみると取り壊しはもう始まっていて、予定より数日早く取り壊されたことが分かります。

場面はホテルのロスの部屋に移ります。ロスはエミリーの父と話した結果を伝えます。

Ross: Hey, I just spoke to your dad and he thinks we’ll be able to find a new place for the wedding.
(なあ、今きみのお父さんと話したんだ。式の新しい会場が見つけられそうだって。)
Emily: We don’t have to.
(その必要はないわ。)
Ross: Wh-wh-what, you found a place?
(な、な、なに、会場が見つかったのか?)
Friends Season4 Episode23(The One with Ross’s Wedding, Part 1)

find a new place for ~ は「〜の新しい場所を見つける」という言い方で、ここでは代わりの式場を探すことを指しています。エミリーの We don’t have to. は、後ろに find a new place が省かれた形です。「探す必要はない」と言われたロスは、もう会場が見つかったのだと受け取り、You found a place? と聞き返します。

ところがエミリーの答えは違いました。モニカと話していて、式を少し先に延ばしてはどうかと言われたというのです。ロスは、遠くから時間を作って来てくれる人たちがいると言って反対します。エミリーは、がっかりする人はいても、きちんとできるときにまた来てくれるはずだと返します。

「postponing it is not an option」譲れない言い分を伝える

話し合いは平行線のまま進み、二人はこう言い合います。

Emily: This is our wedding I’m talking about.
(私が話してるのは、私たちの結婚式のことなのよ。)
Ross: The only thing I understand is postponing it is not an option. This is when we’re getting married.
(俺に分かってるのは、延期は選択肢にないってことだけだ。結婚するのは今なんだ。)
Friends Season4 Episode23(The One with Ross’s Wedding, Part 1)

not an option は「選択肢に入っていない」「ありえない」という意味で、ほかの道を最初から外すときに使われます。postponing it のように動名詞にすると、「延期すること」を主語に置いて言い切る形になります。The only thing I understand is ~ は「分かっているのは〜だけだ」と前置きして、自分の言い分を一つに絞って示す言い方です。

エミリーの This is our wedding I’m talking about. は、「私が話しているのは〜のことだ」と話題をはっきりさせる言い方です。our wedding と言うことで、二人の式の話だと示しています。

その少し前のやりとりでは、エミリーが when we can do it right(きちんとできるときに)と先に延ばす案を示し、ロスが I can’t ask people to do that.(人にそこまで頼めない)と返していました。延期を勧める側と断る側が、それぞれ招待客の立場を持ち出して言い分を組み立てているのが分かります。

この言い合いのあと、ロスは延期を持ちかけたモニカに話を向けます。

「put off」と「postpone」を並べてみる

チャンドラーとジョーイのホテルの部屋にモニカが来ているところへ、ロスが入ってきます。

Ross: I understand you had a little talk with Emily.
(エミリーとちょっと話をしたそうだな。)
Monica: Yes, I did.
(ええ、したわよ。)
Monica: And you are welcome.
(それと、どういたしまして。)
Ross: Am I?
(そうか?)
Ross: And was it your idea to postpone the wedding?
(で、式の延期はお前の考えだったのか?)
Friends Season4 Episode23(The One with Ross’s Wedding, Part 1)

モニカの you are welcome は、お礼を言われる前に先回りした「どういたしまして」です。ロスの Am I? は、それを皮肉で受ける返しになっています。チャンドラーがバスルームへ行くと言って席を外したあと、ロスは、花嫁が式自体をしたくないと言ったらどうすればいいのかとモニカに問いかけます。理由を聞かれて、こう答えます。

Monica: Why?
(どうして?)
Ross: I don’t know. I told her it was stupid to put off the wedding just because the hall was gone
(分からないよ。会場がなくなったからって式を延ばすのはばかげてるって言ったんだ)
Monica: Oh, my God. You’re even dumber than I am.
(うそでしょ。私よりもっとばかじゃない。)
Friends Season4 Episode23(The One with Ross’s Wedding, Part 1)

同じロスが、モニカを問いただす場面では postpone、いきさつを話す場面では put off を使っています。一般に、postpone は少しかたい語、put off は会話で使いやすい句動詞と説明されることが多い言葉です。put off は put the wedding off のように目的語を間にはさむこともできます。

表現 作中の形 特徴
postpone postpone the wedding 一語の動詞。やや改まった響き
put off put off the wedding 句動詞。会話でくだけた響き

モニカはこのあと、エミリーはきっと子どもの頃から式を思い描いてきたはずだと話し、ロスは知らなかったと答えます。最後には、ロスが取り壊しの始まった式場で、気に入らなければほかの場所、ほかの日でもいいと伝え、Whatever you want. と相手に決めてもらう姿勢を見せます。

まとめ|延期をめぐる言い分の英語

代わりを探す find a new place、ほかの道を外す not an option、そして同じ「延期する」でも響きの違う postpone と put off を見てきました。予定が変わったときの言い分を、場面に合った言葉で伝えやすくなります。

ロスとエミリーとモニカのやりとりを観ていると、同じ出来事を語る言葉の選び方の違いが見えてきます。

この回のほかのコラムやフレーズ記事では、同じ旅の別の場面の英語を扱っています。

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