海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン5第22話では、映画の主役が決まったジョーイが、撮影のためにチャンドラーと車でラスベガスへ向かいます。行くと決めるところから、ルート選び、泊まる場所の確認、運転の交代まで、長旅の段取りが会話の中で少しずつ進みます。
車での長旅は、出発前にも道中にも話し合うことの多い場面です。段取りの順に、作中で交わされる英語を見ていきます。
「Road trip!」行くと決めて、気がかりを持ち出す英語
モニカとレイチェルの部屋で、ジョーイは映画の主役が決まったと仲間に伝えます。撮影地へ行く話になると、ジョーイは Road trip! と声を上げ、こう続けます。
Joey: Yeah, we can rent a car! I-I just have to be there by Tuesday.
(そうだ、車を借りればいい!俺は火曜までに向こうに着けばいいんだ。)
Friends Season5 Episode22(The One with Joey’s Big Break)
road trip は、車で遠くまで出かける旅を指す言い方です。rent a car は「車を借りる」で、レンタカーの手配を伝える基本の形です。be there by Tuesday の by は「〜までに」という期限を表し、「火曜までずっと」を表す until とは働きが異なります。
このあとフィービーがタクシーを貸してくれることになり、移動の足が決まります。すると、チャンドラーが気がかりを口にします。
Chandler: Whoa, whoa, whoa. What are we gonna do about my job?
(待て待て待て。俺の仕事はどうするんだよ?)
Joey: Oh, um, not go!
(ああ、えっと、行かない!)
Chandler: Alright, great! Road trip, baby!
(よし、決まり!ドライブ旅行だ!)
Friends Season5 Episode22(The One with Joey’s Big Break)
What are we gonna do about ~? は「〜はどうする?」と、計画の中で片づいていない問題を持ち出す聞き方です。主語が we なので、二人で考えるべきことだという含みが出ます。ジョーイの not go は「仕事に行かなければいい」という冗談まじりの即答で、チャンドラーもそれにあっさり乗っています。Road trip, baby! の baby は相手を呼ぶ言葉ではなく、気分の盛り上がりを添える掛け声のような働きです。
「back to square one」ルートが決まりかけて、振り出しに戻る
場面が移り、カフェのセントラルパークでジョーイが地図を見ているところへ、フィービーがやって来ます。ジョーイは which route to take が決まらないと打ち明け、フィービーに旅の経験を尋ねてから意見を求めます。
Joey: So, so which route should I take? The northern route or-or the southern route?
(で、で、どのルートで行けばいい?北のルートか、み、南のルートか。)
Phoebe: Ooh, if you take the northern route there’s a man in Illinois with a beard of bees.
(ああ、北のルートを通るなら、イリノイにハチのあごひげの男の人がいるわよ。)
Joey: Great! Problem solved!
(いいね!解決!)
Phoebe: But on the southern route, there’s a chicken that plays tic-tac-toe.
(でも南のルートには、三目並べをするニワトリがいるの。)
Joey: Well, back to square one.
(じゃあ、振り出しに戻ったな。)
Friends Season5 Episode22(The One with Joey’s Big Break)
take the northern route の take は、道や経路を選んでそこを通ることを表します。Which route should I take? は、行き方を相談するときにそのまま使えます。フィービーの if you take ~, there’s ~ は、ルートごとに何があるかを「〜を通るなら、〜がある」と並べて説明する組み立て方です。
ジョーイの Problem solved! は「問題解決!」と、迷いが片づいたと思った瞬間の一言です。ところが南のルートにも見どころがあると聞くと、back to square one と返します。「最初のマス目に戻る」という言い回しで、話し合いや作業が出発点に戻ってしまったことを表します。二つの一言が続けて出てくるので、決まりかけてまた迷う流れが英語のまま追えます。
フィービーが挙げる見どころは、どちらも彼女の話の中に出てくるものです。結局、ジョーイはフィービーに二択の質問を重ねてもらい、北のルートに決めます。
「take over」泊まる場所と運転の交代を話す英語
出発の日、カフェのセントラルパークで、チャンドラーは泊まる場所のことをジョーイに尋ねます。
Chandler: Hey, so where are we staying? Is the movie putting us up in a big, uh, hotel suite?
(なあ、で、どこに泊まるんだ?映画の側が、でかい、えっと、ホテルのスイートを用意してくれるのか?)
Joey: Uh, no, not really. It’s an independent film you know? So we don’t have a real big budget. I figured I’d just stay in your room.
(いや、そうでもない。インディーズ映画なんだよ。だから予算があんまりないんだ。俺はお前の部屋に泊まればいいかなと思ってさ。)
Friends Season5 Episode22(The One with Joey’s Big Break)
Where are we staying? は進行形で、すでに決まっている予定を確かめる聞き方です。put ~ up は「〜を泊める、宿を用意する」という意味の句動詞です。I figured I’d ~ は「〜しようと思っていた」と、自分の中で決めていた考えを伝える形です。ジョーイは independent film と budget を挙げて、豪華な宿は出ないという事情を先に説明しています。
場面は道中に移ります。フィービーのタクシーを運転しているのはジョーイです。
Joey: Man, I’m getting pretty tired. You might have to take over soon.
(ああ、だいぶ疲れてきた。そろそろ代わってもらうことになるかも。)
Chandler: We’ve been driving for a half hour. And you haven’t looked at the road once.
(30分走ったところだぞ。それに、お前、一度も道を見てないだろ。)
Joey: Don’t worry, it’s out there.
(心配するなって、道はちゃんとあるから。)
Friends Season5 Episode22(The One with Joey’s Big Break)
take over は「交代して引き受ける」という意味で、運転の交代を頼む場面で使われることの多い言い方です。チャンドラーの We’ve been driving for ~ は現在完了進行形で、出発してからどれだけ走っているかを示しています。haven’t ~ once は「一度も〜していない」です。ジョーイの返事は、道を見ていないと言われたことへの冗談で、話はかみ合っていません。
まとめ|車の長旅の段取りを話す英語
Road trip!、What are we gonna do about ~?、back to square one、put ~ up、take over と、出発を決めてから道中までの英語を見てきました。期限・ルート・宿・運転の分担を一つずつ確かめる言い方が、会話の流れの中にそろっています。
段取りが決まっては揺れる流れを追いながら観ると、この回の英語がより身近に感じられます。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を取り上げています。


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