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『メンタリスト』シーズン6第12話には、条件やたとえを添えて切り返す掛け合いが出てきます。聞かれたことへの答えと、ひとこと添えた皮肉が、短い台詞の中に同居しています。どれも長くない台詞なので、型として覚えやすい場面です。
三つの場面から、条件をつけて返す形、程度を比べて返す形、理由を言い返す形を取り上げます。切り返しの型を、順に見ていきます。
「I would be if I didn’t have to ~」質問に条件をつけて返す
最初の場面では、何をしているのかという質問から始まるやりとりの中に、条件を添えた返事が出てきます。途中の一文は、もめている様子を説明する台詞です。
— What are you doing?
(何をしているの?)
— I’m following the conversation.
(会話を追っているところです。)
— The G-man says that I don’t have adequate security clearance to work on the Whitaker case, and Fischer is arguing.
(あの捜査官が、自分にはウィテカー事件に加わる十分な許可がないと言っていて、フィッシャーが言い返しているんです。)
— Are you reading their lips?
(唇を読んでいるの?)
— Yeah, I would be if I didn’t have to answer inane questions.
(ええ、くだらない質問に答えなくて済むなら、そうしていますよ。)
— Oh, okay, boss.
(ああ、わかりました、ボス。)
The Mentalist Season6 Episode12 (The Golden Hammer)
What are you doing? への答えは、I’m following the conversation. です。follow は「あとを追う」「流れを追う」という意味で、会話の流れを追っている、という言い換えになっています。G-man は、連邦の捜査官を指す俗語です。
質問の Are you reading their lips? は、their がもめている人たちを指します。read someone’s lips は「唇の動きから話を読み取る」です。
これに対する返事は、Yeah, I would be if I didn’t have to answer inane questions. です。最初の Yeah で受けたあと、I would be と続きます。この be の後ろには reading が省かれていて、「読んでいるところだ」にあたります。if I didn’t have to ~ は、「〜しなくてよいなら」という現実とは逆の仮定です。inane は「くだらない」「中身のない」という意味の形容詞で、質問のほうを小さく見る言い方になっています。
最後の Oh, okay, boss. は、boss を添えた軽い受け流しの返しです。Oh, okay は、あっさり引き下がる響きがあります。本気で従っているのか、軽く返しているのかは、台詞だけからは決められません。
「I’ve seen rodeo bulls more relaxed.」程度を比べて返す
場面が移り、落ち着くように言われるやりとりが出てきます。
— Relax.
(落ち着いて。)
— I am relaxed.
(落ち着いていますよ。)
— I’ve seen rodeo bulls more relaxed.
(もっと落ち着いているロデオの雄牛を見たことがありますよ。)
The Mentalist Season6 Episode12 (The Golden Hammer)
Relax. は一語の命令文で、「落ち着いて」と声をかける形です。これに対する I am relaxed. は、I’m と縮めずに I am と言い切っています。縮めない形は、強めに言い切る響きに読めます。
さらに返された I’ve seen rodeo bulls more relaxed. は、I’ve seen A + 形容詞の比較級 の形です。直訳すると「もっと落ち着いたAを見たことがある」で、「いまの様子は、それより落ち着いていない」という意味合いになります。rodeo は、馬や牛に乗る競技を指す語で、bull は雄牛です。雄牛を引き合いに出して、「落ち着いている」という主張に軽く待ったをかける返しと読めます。
この返しは、not relaxed と直接言わず、比べる相手を持ち出して程度を伝える形です。相手の言葉をそのまま否定するのではなく、たとえを添えて返すので、短い掛け合いの中で、打ち返しの調子が際立ちます。
「I’m cheerful because ~」対にして言い合い、理由を言い返す
さらに場面が移り、今の様子を昔の張り込みになぞらえる台詞が出てきます。
— This is like a stakeout of old —
(昔の張り込みみたいだ——)
— You, skeptical and grumpy. Me, confident, cheerful.
(そちらは疑い深くて不機嫌。こちらは自信たっぷりで上機嫌。)
— You’re only being cheerful to irritate me.
(上機嫌なのは、いらだたせるためだけでしょう。)
— I’m cheerful because I get to sit here with you in this park on such a beautiful day.
(上機嫌なのは、こんなにいい日に、この公園でそちらと並んで座っていられるからですよ。)
The Mentalist Season6 Episode12 (The Golden Hammer)
a stakeout of old は、of old で「昔の」を表し、昔の張り込みになぞらえています。次の You, skeptical and grumpy. Me, confident, cheerful. は、動詞を使わず、形容詞を並べて二人を対にする形です。skeptical は「疑い深い」、grumpy は「不機嫌な」、cheerful は「上機嫌な」という意味です。
それを受けた You’re only being cheerful to irritate me. は、being を使った進行形で、いまの振る舞いに限った言い方です。to irritate me は目的を表す to で、「いらだたせるために」という意味になります。only は、その目的のためだけだ、と決めつける働きです。
言い返しの I’m cheerful because ~ は、because で本当の理由を挙げる形です。get to ~ は「〜できる」という意味で、機会に恵まれている、という響きがあります。決めつけに対して、別の理由を挙げて返しています。
三つの返し方を並べると、I would be if ~ は条件、I’ve seen ~ more relaxed は程度の比較、because ~ は理由、と使う道具が違います。
まとめ|切り返しの三つの型
I would be if I didn’t have to ~、I’ve seen rodeo bulls more relaxed、I’m cheerful because ~ は、質問や決めつけに直接答えず、条件・比較・理由を添えて返す形でした。型として並べると、掛け合いの組み立てが見えてきます。
『メンタリスト』を観ながら、また次の場面の英語を一緒に見ていきましょう。
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