海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン6第14話には、理由を聞かれた側がどう返すかが分かれる場面が、いくつか出てきます。
根拠を並べて答える形、軽く受け流す形、短く断る形の三つを順番に取り上げます。同じように理由を問われても、言葉の選び方で受け取られ方が変わります。場面ごとに、英語の形と働きに加えて、付加疑問や省略といった文の仕組みも順に見ていきます。
「What makes you say ~?」根拠を並べて答える
最初の場面では、なぜそう言うのかを尋ねる質問に、見た目の特徴を並べて答える流れが出てきます。
— What makes you say I’m in charge?
(なぜ、私が責任者だと言うんです?)
— Your snakeskin boots, your nice, stiff black jeans, shiny belt buckle… that air of command that you have about you.
(そのヘビ革のブーツ、ぱりっとした黒いジーンズ、光るベルトのバックル……あなたが身にまとっている、人を従える風格です。)
The Mentalist Season6 Episode14 (Grey Water)
What makes you say ~? は、直訳すると「何があなたにそう言わせるのか」です。say のあとに I’m in charge という文の形が続き、相手が口にした内容の根拠を尋ねる形になっています。「なぜそう思うのですか」に近い響きで、相手の言い分の理由を聞く聞き方です。
返す側は、理由を一文で言い切らず、Your snakeskin boots, your nice, stiff black jeans, shiny belt buckle… と名詞句を並べています。名詞を並べる形にすると、見たものをそのまま挙げているような調子になります。一つ目から三つ目までは短い名詞句で、四つ目の that air of command … だけが少し長い句になっています。stiff は、ここでは生地がこわばって固い、という状態を表す語です。
並べた最後の that air of command that you have about you は、air of ~ で「〜の雰囲気」を表す言い回しです。command は指揮を執ることを指すため、人を従える雰囲気、という意味合いになります。ここでは、並べた特徴を理由として挙げている点がポイントです。挙げた理由が当たっているかどうかは、この引用だけでは分かりません。
「I wish I could do that」と「You’re a character」軽く受け流し、水を向ける
同じ会話の少しあとで、前の発言を受けて、軽く受け流す言い方と、それに続く水の向け方が出てきます。
— Well, I wish I could do that.
(いや、そうできたらいいんですがね。)
— Boy, that’d make my job easier, wouldn’t it?
(まったく、そうなれば仕事が楽になるでしょう?)
— No need to be so coy.
(そうはぐらかさなくていい。)
— You’re Big Oil. You can do whatever you want, right?
(石油業界の大手でしょう。何でも好きにできるはずだ。)
— Well, you’re a character, aren’t you?
(いやあ、面白い方ですね。)
The Mentalist Season6 Episode14 (Grey Water)
I wish I could do that. は、wish のあとに過去形の could を置いた、現実にはできないことを願う言い方です。前の発言を受けて「できるものならしたい」と返すことで、その話題を軽く受け流す形になっています。何を指す that なのかは、この引用の外にあるため、ここでは触れません。
続く that’d make my job easier, wouldn’t it? は、that would の縮約形に、wouldn’t it? という付加疑問を添えた形です。付加疑問は、相手に同意を求める調子を加えます。
No need to be so coy. の coy は、はっきり言わずにはぐらかす態度を指す語です。No need to ~ は「〜する必要はない」という言い方で、遠回しな態度を指摘する場面に合います。
Big Oil は、石油業界の大手を指す語で、ここでは一言触れるにとどめます。
最後の you’re a character, aren’t you? も、aren’t you? の付加疑問です。a character は、ここでは風変わりで面白い人、という意味合いで使われています。
「Nope.」理由を聞かれて、短く断る
三つめは、別の場面にある短いやり取りです。ここでは、事情を尋ねる質問に、教えないと答える形が出てきます。
— Are you gonna tell me what this is about?
(これが何の話なのか、教えてくれるつもりはある?)
— Nope.
(ないね。)
The Mentalist Season6 Episode14 (Grey Water)
Are you gonna ~? は、Are you going to ~? の話し言葉です。tell me what this is about は、what this is about が「これは何についてのことか」という名詞のかたまりで、tell の目的語になっています。この語順は疑問文ではなく平叙文の順になる点が、英文を作るときの注意点です。
答えの Nope. は、No. のくだけた言い方です。最初の What makes you say ~? への答えのように理由を並べず、一語で断ち切っています。
並べて見ると、同じように理由を問われても、返し方に幅があることが分かります。根拠を挙げる形、仮定や付加疑問で軽く受け流す形、一語で断る形の三つです。どれを選ぶかは、相手との関係や場面によって変わります。Nope. は No. よりくだけた響きがあります。
まとめ|理由を聞かれたときの返しを使い分ける
What makes you say ~? で根拠を尋ねられたときは、特徴を並べて答える形があります。受け流すときは I wish I could ~ のような仮定の形があり、断るときは Nope. のような短い一語があります。
根拠を並べる形は返す側が理由を示し、受け流す形と一語の形は理由を示さない点で分かれます。
次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、別の場面の英語を取り上げています。


コメント