海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン7エピソード12は、ブレナンの書いたものをもとにした映画の撮影所が舞台です。撮影をめぐる会話の中で、「ばかみたい」「ばかげている」にあたる英語が、silly・foolish・stupid・dumb と何通りも出てきます。今回は、似た意味のこの言葉たちが、強さと響きでどう違うのかを読み解きます。
日本語の「ばか」も、照れ隠しから強い悪口まで幅の広い言葉です。英語ではその幅を、言葉そのものを選び分けて表すところが見どころです。
照れくささを伝える「silly」
撮影が予定どおりに戻ったという話のあと、映画の行方について、こんな会話が交わされます。
— I tell you, this could be a big hit for you.
(本当に、これは大ヒットになるかもしれないよ。)— Like what, a dream come true, right?
(夢がかなう、みたいな感じだよね?)— I’m being silly, aren’t I?
(ちょっとばかみたいだよね?)BONES Season7 Episode12 (The Suit on the Set)
silly は「ばかみたい」「子どもっぽい」にあたる言葉で、相手を責めるよりも、くすっと笑えるおかしさを表すときに使われます。ここでは I’m being silly と、話している本人のことに向けられています。
be being + 形容詞 は「今はそういう振る舞いをしている」という一時的な様子を表す形です。I’m silly.(私はばかだ)と性格を言い切るのとは違い、「今の自分、ちょっと浮かれているかな」という照れが伝わってきます。文末の aren’t I? は「〜だよね?」と同意を求める付加疑問です。
日常会話では、恐縮する相手に返す Don’t be silly.(何言ってるの、気にしないで)もよく使われます。親しい間柄で気軽に使える、角の立ちにくい言葉と言えます。
少し改まった響きの「foolish」
続く言葉では、映画そのものが foolish と言われ、すぐにそれを打ち消す返事が返されます。
— It’s just a foolish film.
(ただのばかげた映画なのに。)— It’s not– come on, you know what?
(そんなことない…ねえ、いいかい?)— You can make millions of people happy.
(何百万人もの人を幸せにできるんだ。)— There’s nothing foolish about that.
(それは少しもばかげたことじゃない。)BONES Season7 Episode12 (The Suit on the Set)
foolish は「愚かな」「考えが足りない」という意味で、silly よりも判断や行動の浅さに目を向ける言葉です。やや改まった響きがあり、It would be foolish to give up now.(今あきらめるのは賢明ではない)のように、落ち着いた忠告にも使われるとされています。just a 〜 は「ただの〜にすぎない」と、ものを小さく言う形です。
返事の There’s nothing 〜 about that. は、「それには〜なところなど何もない」と、相手の言葉を丸ごと打ち消す言い方です。相手が使った foolish をそのまま受けて否定しているため、励ましがまっすぐ届く形になっているのが印象的です。There’s nothing wrong with that.(何も悪いことはない)のように、言葉を入れ替えて応用できます。
もっと強い「stupid」「dumb」と、あきれる「ridiculous」
撮影セットで脚本家と話す場面では、脚本の中のある場面について、さらに強い言葉が飛び交います。
— Oh.
(そう。)— The ice palace is stupid.
(氷の宮殿なんて、くだらない。)— Yeah, it is dumb.
(うん、ばかげてる。)— So…
(だから…)— It is kind of dumb.
(ちょっとばかげてるね。)— Stupid.
(くだらない。)BONES Season7 Episode12 (The Suit on the Set)
stupid と dumb はどちらも「くだらない」「ばかげた」で、silly や foolish よりずっと直接的な言葉です。dumb は主にアメリカの日常会話で使われる、くだけた言い方とされています。ここでは人ではなく、脚本の場面という「物事」に向けられています。kind of は「ちょっと」と言い方を和らげる働きです。最後は笑いが起き、言葉の強さのわりに軽いやり取りで終わります。
なお、どちらも人に向けると強い悪口になります。まずは That was a silly mistake.(うっかりしたミスだった)のように、出来事や自分に向ける言い方から使うと安心です。
社長に会おうとする場面では、質問はタブレットに送ると言われ、こう返されます。
— “Tablet”? This is ridiculous.
(「タブレット」? ばかばかしい。)BONES Season7 Episode12 (The Suit on the Set)
ridiculous は、常識外れな状況にあきれたときの「ばかばかしい」です。
| 言葉 | 強さの目安 | 向ける先の例 |
|---|---|---|
| silly | 軽い | 自分の言動、ちょっとしたこと |
| foolish | 中くらい・やや改まった | 判断や行動 |
| stupid / dumb | 強い | 物事(人に向けると悪口) |
| ridiculous | 中くらい | あきれる状況 |
まとめ|「ばかみたい」の強さを言葉で選ぶ
今回は『BONES』シーズン7エピソード12から、照れて言う silly、少し改まった foolish、強くくだけた stupid と dumb、あきれる ridiculous を読み解きました。同じ「ばか」でも、言葉を選ぶだけで、照れ・励まし・切り捨て・あきれの違いが伝わります。
次回も『BONES』と一緒に、場面に合った言葉の選び方を見ていきましょう。
同じエピソードの他のコラムでは、撮影所で持ちかけられた仕事の誘いへの答え方や、撮影現場の掛け声も取り上げています。


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