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『メンタリスト』シーズン7第3話には、「知っていれば」という願いや、言ってくれなかったことをめぐる会話で使われる言い回し、詫びと受け止めの言葉が出てきます。
同じ wish でも、あとに続く形で指す時間が変わります。作中のやり取りと、作中にない例文を手がかりに、願いの向きの違い、「言ってほしかった」と伝える形、詫び方と受け止め方を順に整理していきます。
「I wish I knew」は、今そうでないことへの願い
作中には、意味の分からないことに触れて、知りたいと漏らす一言が出てきます。
— I just wish I knew what it meant.
(ただ、どういう意味なのか分かればいいのに。)
The Mentalist Season7 Episode3 (Orange Blossom Ice Cream)
wish のあとに過去形の knew が続くと、「今は知らないが、知っていればいいのに」という、現在の状態と反対の願いになります。形は過去でも、指しているのは今です。wish は、実際とは違う状態を願うときに使う動詞です。実現しうることを期待するときは hope を使い、I hope I can help. のように、あとに現在形や助動詞が続きます。what it meant は「それが何を意味するのか」という名詞のかたまりで、knew の目的語にあたります。
just には、「ただ〜だけ」と願いを控えめに絞る働きがあります。I wish I knew. だけでも成り立ちますが、just が入ると、ほかに望むことはないという響きが加わる場合があります。
ここから先は、作中にない例文です。wish のあとに過去形を置く形を並べます。
| 例文 | 指している今の状態 |
|---|---|
| I wish I had more time. | 今、時間が足りない |
| I wish I could help. | 今、手を貸せない |
| I wish I knew the answer. | 今、答えを知らない |
過去形を使っていても、指しているのは今の状態です。この点が、次に見る形との分かれ目になります。
「I wish I’d heard」は、過去への心残り
作中には、言ってくれなかったことをめぐる会話があり、理由をたずねる一言と、できたはずだと指摘する一言が出てきます。
— Why didn’t you tell me?
(どうして言ってくれなかった?)
— I didn’t think about it.
(考えなかった。)
— When you found out we were coming here, you could’ve told me.
(ここに来ると分かったとき、話せたはず。)
The Mentalist Season7 Episode3 (Orange Blossom Ice Cream)
Why didn’t you tell me? は、過去にしなかったことについて理由をたずねる形です。didn’t が過去の否定を作り、tell me が「私に伝える」を表します。質問のあとには I didn’t think about it. が続きます。
you could’ve told me の could’ve は could have の短縮で、could have + 過去分詞 は「〜できたはずだ」と、できたのにしなかったことを指摘します。When you found out ~ の節は、いつの時点なら言えたのかを示しています。
続く箇所では、願いの形で気持ちが述べられます。
— I just wish I’d heard it from you first. That’s all.
(ただ、あなたの口から先に聞きたかった。それだけ。)
— I understand.
(分かった。)
— Yeah, uh… I should’ve told you.
(ああ、えっと…言っておくべきだった。)
— I’m sorry.
(ごめん。)
— It’s okay.
(大丈夫。)
— Really. It’s okay.
(本当に。大丈夫だから。)
The Mentalist Season7 Episode3 (Orange Blossom Ice Cream)
I’d heard の I’d は I had の短縮で、wish のあとに had heard(過去完了)が続いています。過去にそうならなかったことへの心残りを表し、from you first で「先にあなたから」と、聞く順番を挙げています。That’s all. は「それだけ」と、望みを一点に絞って話を区切る一言です。
| 形 | 例 | 指す時間 |
|---|---|---|
| wish + 過去形 | I wish I knew what it meant. | 今そうでないこと |
| wish + 過去完了 | I wish I’d heard it from you first. | 過去にそうならなかったこと |
作中にない例文も添えます。I wish I’d known.(知っていればよかった)、I wish you’d told me.(言ってくれればよかった)、I wish I hadn’t said that.(あんなことを言わなければよかった)のように、過去完了を使うと、すでに過ぎたことへの残念な気持ちを表せます。
「You should’ve told us」と、詫びと受け止めの言い方
「言ってくれればよかったのに」と伝える形は、wish のほかにもあります。作中の別の箇所には、次のやり取りも出てきます。
— You should’ve told us.
(私たちに言っておくべきだった。)
— I’m sorry. I was working fast.
(ごめん。急いで動いていた。)
The Mentalist Season7 Episode3 (Orange Blossom Ice Cream)
should have + 過去分詞 は「〜すべきだった」と、しなかったことを指摘する形です。先ほどの could have + 過去分詞 は「〜できたはず」と、できたのにしなかったことを指します。どちらも「言ってほしかった」と伝えますが、前者はするのが当然だったこととして、後者は可能だったこととして指摘する違いと整理できます。wish は自分の願いとして述べるため、相手を直接とがめる形に比べて、穏やかに響くことがあります。
| 形 | 例 | 響き |
|---|---|---|
| should have + 過去分詞 | You should’ve told us. | すべきだったと指摘する |
| could have + 過去分詞 | you could’ve told me | できたはずと指摘する |
| wish + 過去完了 | I wish I’d heard it from you first. | 自分の願いとして述べる |
| Why didn’t you ~? | Why didn’t you tell me? | 理由をたずねる |
返す言葉にも、いくつかの形があります。I’m sorry. I was working fast. は、詫びのあとに I was working fast. と理由を添える返し方です。先ほどの引用の後半では、I should’ve told you. が should have を使って非を認め、I’m sorry. が詫び、It’s okay. と Really. It’s okay. が受け入れる返事として並んでいます。Really. は「本当に」と念を押す一語です。
作中にない例文では、次のような形があります。
| 例文 | 働き |
|---|---|
| I should have called you. | 連絡しなかったことを認める |
| I’m sorry I didn’t say anything. | 何も言わなかったことを詫びる |
| It’s okay. Don’t worry about it. | 気にしないでと受け入れる |
| I know. Thanks for telling me now. | 今伝えてくれたことに礼を言う |
まとめ|願いの向きと、言ってほしかったと伝える形
I wish I knew は今そうでないことへの願い、I wish I’d heard は過去への心残りを表します。言ってほしかったと伝える形には should have や could have もあり、返すときは、詫びや受け止めの言葉で応じられます。
次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面ごとの英語の違いが見えてきます。


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