「let someone down」と「disappoint」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S12E15で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「let someone down」と「disappoint」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S12E15で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第15話から、「がっかりさせる」を表す let someone down と disappoint の違いを取り上げます。ペニーが父ワイアットと向き合う場面で、この2つが同じ発言の中に並んで出てきます。

どちらも和訳すると似た意味になりますが、何に目を向けた言い方なのかが少し違います。誰の気持ちを言っているのかに注目しながら、場面の順に見ていきます。

目次

「disappointed」はがっかりしている側の言い方

最初の手がかりは、ラージとハワードの会話です。レナードがペニーの父が来ると話したのを受けて、ラージがハワードに、妻バーナデットの父との関係を尋ねます。

Raj: Oh, that’s nice you guys get along. I forget, Howard, does your father-in-law still hate you?
(へえ、仲がいいんだね。そういえばハワード、君のお義父さんはまだ君のこと嫌ってるの?)

Howard: He doesn’t hate me. He’s just disappointed that I’m not any other man on the planet.
(嫌ってはいないさ。俺が地球上のほかの男の誰かじゃないことに、がっかりしてるだけだ。)

TBBT Season12 Episode15

be disappointed that ~ は「〜ということにがっかりしている」と、がっかりしている本人の気持ちを言う形です。主語はがっかりしている側で、ここではバーナデットの父が主語になっています。

ハワードは hate(嫌う)を否定して、disappointed に言い換えています。嫌悪よりは穏やかな語に置き換えたように見せながら、中身は「誰でもいいからほかの男がよかった」という自虐の冗談です。disappointed は相手に期待があったことを含む語なので、hate とは別の種類の不満を表せることが分かります。日常会話でも、強く否定したいわけではないものの期待とは違った、という気持ちを伝えるときに disappointed は使いやすい語です。

disappoint の基本の形は disappoint someone(〜をがっかりさせる)で、主語にはがっかりさせる原因となった人や物事が来ます。形容詞の disappointing は「(物事が)期待外れの」、disappointed は「(人が)がっかりしている」と使い分けるのが一般的です。

「let everybody down」と「disappoint you」を並べたペニー

後の場面で、ペニーは父と2人になります。ワイアットはペニーに避けているのかと尋ね、怒っている相手は本当は自分自身ではないかと見立てを口にします。ペニーは子どもを持たないという自分の考えについて、気持ちを打ち明けます。

Wyatt: I’m not trying to make you feel bad. But do you?
(嫌な気分にさせたいわけじゃない。でも、実際そう感じてるのか?)

Penny: Yes. I feel like I’m letting everybody down. Hate disappointing Leonard, but I really hate disappointing you.
(うん。みんなをがっかりさせてる気がする。レナードをがっかりさせるのも嫌だけど、パパをがっかりさせるのは本当に嫌なの。)

TBBT Season12 Episode15

let someone down は「(頼りにしていた人の)期待に応えられない」という意味の句動詞です。一般に、自分がするべきことをできなかった、という自分の行為の側に目を向けた言い方とされます。ペニーは everybody と範囲を広げ、特定の誰かではなく周りのみんなに対して「応えられていない」という感覚を言っています。

続く2つの disappointing では、動詞を disappoint に切り替え、がっかりさせる相手を1人ずつ挙げています。こちらは相手の期待や気持ちに焦点がある言い方です。漠然とした申し訳なさを let down で言い、身近な2人を disappoint で比べる流れになっているのが印象的です。

これに対してワイアットは、次のように返します。

Wyatt: Oh, Slugger, you could never disappoint me. Okay, your high school years were a little rough.
(おいおい、お前が俺をがっかりさせるなんてあり得ないよ。まあ、高校時代はちょっと荒れてたけどな。)

TBBT Season12 Episode15

could never ~ は「〜するなんてあり得ない」という強い否定です。ペニーが使った disappoint をそのまま受けて否定し、すぐに冗談めかした昔話で和らげています。ワイアットはさらに、ペニーに miss out(機会を逃す)してほしくないだけだと言い添えています。

表現 目を向けている点 劇中での使われ方
let someone down 自分が期待に応えられないこと letting everybody down(みんなに)
disappoint someone 相手の期待・気持ち disappointing を2回(レナード/父)
be disappointed がっかりしている本人の気持ち 妻の父は disappointed

まとめ|がっかりの英語は視点で選ぶ

今回は、自分が期待に応えられないことを言う let someone down、相手の期待に目を向ける disappoint someone、がっかりしている本人の気持ちを言う be disappointed を見てきました。誰の側から話すかで、言葉の選び方が変わることが分かります。

父と娘の短いやり取りに、気持ちの言い分けが詰まった場面です。次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じ回の別のテーマは、ほかのコラムやフレーズ記事からもたどれます。

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