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『BONES』シーズン5エピソード9では、フィッシャーが話題のSF大作のプレミア上映のチケットを当て、ホッジンスとスイーツを誘います。3人は良い席を取るために、仕事の合間に交代で映画館の列に並び、ついにはテントまで張ります。今回はこの場面を起点に、アメリカの映画ファンの行列文化を読み解きます。
列に並ぶ時間そのものをイベントのように楽しむ、ファンならではの並び方が見どころです。
抽選で当てたチケットと、交代で並ぶ段取り
物語の前半、研究所でフィッシャーがチケットを当てた話をします。
Fisher: Yup. There were over 10 000 entries for 500 tickets.
(ああ。500枚のチケットに1万件以上の応募があったんだ。)Sweets: And you won.
(それで当たったんだ。)Fisher: Yeah. Good fortune. If I thought that good fortune existed.
(そう。幸運だよ。幸運なんてものがあると思えればの話だけど。)Hodgins: And you’re taking us.
(で、俺たちを連れていってくれると。)BONES Season5 Episode9 (The Gamer in the Grease)
話題作の初日やプレミア上映では、応募者の中から抽選でチケットが配られることがあるとされています。entryは「応募」、winは「当選する」です。
ただし、チケットがあれば良い席が約束されるわけではない、という前提で話が進みます。3人は誰かが今すぐ列に並ぶ必要があると考え、段取りを決めます。
Fisher: All right, listen, I’ll take the first shift, you guys cover me.
(よし、いいか。最初の番は俺がやる。お前たちは穴を埋めてくれ。)Sweets: Everyone email me your projected availabilities, I’ll set up a schedule.
(みんな、空いていそうな時間をメールで送って。スケジュールを組むから。)Hodgins: Yup.
(了解。)Fisher: Okay.
(オーケー。)BONES Season5 Episode9 (The Gamer in the Grease)
cover meは「穴を埋めてくれ、援護してくれ」という頼み方です。shiftは「交代制の勤務時間」で、列に並ぶ番を仕事のシフトのように回しているのが分かります。席が先着順の上映では、早く並んだ人から良い席を選べるため、こうした交代制の場所取りが生まれると言えます。
テントを張って泊まり込む行列
その後、ホッジンスが映画館の外の長い列でフィッシャーを見つけます。
Fisher: It’s okay. I gotta set this tent up.
(大丈夫です。このテントを張らないと。)Hodgins: Hey, this is good! This is really good positioning here, man. Not bad.
(おい、いいじゃないか! ここはかなりいい位置だぞ。悪くない。)Fisher: You might want to step back. Look out!
(下がったほうがいいですよ。危ない!)Hodgins: Wow, you do this often?
(おお、よくやってるのか?)Fisher: Gotta come prepared. Oh, fresh meat tarts and a box of wine. Have at it.
(準備は万全にしないと。あ、作りたてのミートタルトと箱入りワインです。どうぞ。)BONES Season5 Episode9 (The Gamer in the Grease)
人気作の公開前には、熱心なファンが何日も前から映画館の前に並び、テントや椅子を持ち込んで泊まり込むことがあるとされています。こうした並び方はcamp out(野宿する、泊まり込みで並ぶ)と表現されます。食べ物や飲み物を用意して、列そのものを楽しむのも特徴です。
一方、ファンでない人の目には奇妙に映ることもあります。ブースが「宇宙の映画を見るために並ぶ人がまた一人増えるだけ」と軽く流すと、スイーツはこう言い返します。
Sweets: No! It’s not just another space movie! It’s a symbol-laden alternate reality with…
(違うよ! ただの宇宙の映画なんかじゃない! 象徴に満ちたもう一つの現実で……)BONES Season5 Episode9 (The Gamer in the Grease)
そして上映当日、ついに列が動き出し、ホッジンスが「いよいよ中に入れる」と声を上げます。並んだ時間が報われる瞬間という場面です。
まとめ|並ぶ時間も楽しむファンの文化
抽選で当たったチケット、shiftを組んで交代で並ぶ段取り、テントで泊まり込むcamp outの行列まで、映画ファンの熱意が英語とともに描かれています。entry、cover me、come preparedといった言葉からも、列そのものを楽しむ文化が見えてきます。
映画館の前にできる長い列にも、ファン一人ひとりの楽しみ方が詰まっていることが分かります。
仕事を抜け出しているのをごまかす英語や、surprise と amaze の違いは、同じエピソードの別のコラムで扱っています。


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