「Order up!」とは?アメリカのダイナーの文化と英語|『BONES』S10E16で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「Order up!」とは?アメリカのダイナーの文化と英語|『BONES』S10E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン10エピソード16では、ブースとブレナンが長く通っているダイナーが登場します。店内には、料理ができたことを告げる声や、なじみの客を迎える言葉が飛び交っています。

アメリカのドラマや映画でおなじみのダイナーには、店ならではの言葉づかいがあります。今回はこの回の店内の声を手がかりに、ダイナーという店の文化と、そこで交わされる英語を紹介します。

目次

「Order up!」と、厨房の符丁

まずは、昼どきの店内に響くこんな声からです。

— Order up! Adam and Eve on a raft, wrecked. Cowboy with spurs.
(できあがり! アダムとイブをいかだに乗せて、崩して。カウボーイに拍車つき。)

— Cowboy with spurs!
(カウボーイに拍車つき!)

— Would you look at this– my two best customers.
(これはこれは、いちばんのお得意さんがお二人そろって。)

BONES Season10 Episode16 (The Big Beef at the Royal Diner)

diner は、朝食やハンバーガー、サンドイッチ、コーヒーなどを手ごろな値段で出す大衆食堂を指します。カウンター席と向かい合わせのボックス席が並ぶ造りがよく知られていて、気取らない食堂をくだけて greasy spoon と呼ぶこともあります。

Order up! は、注文の料理ができあがり、運ぶ準備が整ったことを知らせる合図です。厨房とフロアのあいだで交わされる声で、客に向けた言葉ではありません。

続く Adam and Eve on a raft は、ダイナーの符丁(diner lingo)の一つです。トーストの上に卵を2つのせた料理を、「いかだ(トースト)に乗ったアダムとイブ(卵2つ)」に見立てた言い方とされ、そこに wreck を添えると、卵をスクランブルにする指示になると紹介されています。Cowboy with spurs は、ウエスタンオムレツにフライドポテトを添えたものを指す符丁とされています。

こうした符丁は、19世紀末ごろから、注文を手早く厨房に伝えるために店員のあいだで使われるようになったとされます。とくに20世紀半ばに盛んだった一方、いまではあまり聞かれなくなったとも言われ、作中の掛け声は昔ながらの店らしさを感じさせる演出と読み取れます。

続いて、昼どきならではのひと言もあります。

— I’d like to visit, but… lunch rush.
(ゆっくり話したいところだけど……ランチの山場でね。)

BONES Season10 Episode16 (The Big Beef at the Royal Diner)

lunch rush は、昼食どきに客が押し寄せる時間帯のことです。visit はここでは「訪ねる」ではなく「おしゃべりする」の意味で使われています。

コーヒーのおかわりと、なじみの客

ダイナーの会話でよく聞かれるのが、コーヒーのおかわりをすすめる言葉です。この回でも、骨の名前をめぐる話の途中で、こんな言葉が出てきます。

— What about scaphoid? More coffee?
(scaphoid はどう? コーヒーのおかわりは?)

BONES Season10 Episode16 (The Big Beef at the Royal Diner)

アメリカのダイナーでは、ドリップコーヒーはカップが空く前に店員が注ぎ足してくれる、おかわり自由(free refills / bottomless coffee)の店が多いとされています。More coffee? はそのときの決まり文句で、客は Yes, please. か I’m good, thanks.(もう大丈夫です)と返すのが一般的です。

本話の最後には、この店がにぎわう中、なじみの客をこんな言葉で迎える場面があります。

— Hey, my three favorite customers. I saved your table for you.
(やあ、いちばんのお得意さんが三人そろったね。席を取っておいたよ。)

BONES Season10 Episode16 (The Big Beef at the Royal Diner)

favorite customers や best customers は、店側が常連を親しみを込めて呼ぶ言い方です。I saved your table は「いつもの席を空けておいた」という意味で、なじみの客への気配りが伝わります。客側から常連らしく注文するなら、I’ll have the usual.(いつもので)という決まった言い方もあります。

まとめ|店の声から見えるダイナーの日常

今回は『BONES』シーズン10エピソード16の店内の声から、Order up!、Adam and Eve on a raft、Cowboy with spurs といったダイナーの符丁や、lunch rush、More coffee?、I saved your table を紹介しました。言葉を知っておくと、ドラマに登場する食堂の空気がぐっと身近になります。

ダイナーの場面が出てきたら、店の人たちの掛け声にも耳を澄ませながら『BONES』を楽しんでいきましょう。

この回のほかのコラムでは、気持ちを表す語の違いや、うまい話を確かめる英語も取り上げています。

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