海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード25の冒頭では、ブースとブレナンがスイーツのカウンセリングを受け、言葉の連想ゲームに挑みます。今回はこの場面を起点に、理由を説き明かすexplainと、問いかけにすぐ応じるrespondの違いを読み解きます。
何を言われても理屈で答えてしまうブレナンと、反応だけを求めるスイーツ。二人のかみ合わなさから、二つの動詞の守備範囲がくっきりと見えてきます。
「頭に浮かんだ言葉を返して」という指示
スイーツは、ゲームのルールをこう説明します。
Sweets: It’s quite simple. Whatever Agent Booth says, you respond with whatever word or phrase pops into your head. And vice versa.
(簡単ですよ。ブース捜査官が何か言ったら、頭に浮かんだ言葉やフレーズをそのまま返してください。逆も同じです。)Brennan: Well that’s ridiculous. I can’t properly respond without careful thought.
(ばかげてるわ。よく考えもせずに、きちんと答えるなんてできない。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
respond with ~は「〜で応じる」という形で、何を返すかをwithのあとに置きます。pop into one’s headは、考えが「ぽんと頭に浮かぶ」様子を表す口語です。ブレナンはrespondという同じ動詞を使いながら、「よく考えて答える」ものだと受け取っているのが分かります。
ブースが茶々を入れると、スイーツはきっぱり退けて、このゲームの狙いを語ります。
Sweets: No. This is a valuable, psychological tool, Agent Booth. When you respond viscerally we can get to the root of your emotional issues and figure out what binds you two together as partners.
(いいえ。これは心理学的に価値のある手法なんですよ、ブース捜査官。理屈抜きで反応してもらえば、お二人の感情面の問題の根っこにたどり着けますし、パートナーとして二人を結びつけているものも見えてきます。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
viscerallyは「腹の底から」「理屈抜きに」という副詞で、頭で考える前の反応を指します。respondに添えると、スイーツが求めているものがはっきりします。
ブレナンが「説明」してしまうわけ
ゲームが始まると、ブースは目に入ったものをそのまま口にします。
Booth: Donuts.
(ドーナツ。)Sweets: Beg your pardon?
(何ですって?)Booth: Donuts. Glazed donuts. I see ‘em right there.
(ドーナツだよ。グレーズドーナツ。そこにあるのが見えるんだ。)Brennan: Because you had no breakfast. You’re hungry.
(朝食を抜いたからよ。おなかがすいてるのね。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
ブースの空腹に応じたブレナンの返事は、反応ではなく理由の説明です。スイーツがすかさず指摘します。
Sweets: No, that’s not the proper response.
(いえ、それは正しい返し方じゃありません。)Brennan: Of course it is, I’m explaining why he said “donuts”.
(正しいわよ。彼がなぜドーナツと言ったのか説明してるの。)Sweets: The point of the exercise is not to explain, but to respond. Okay? Children can do this.
(この練習の目的は、説明することじゃなくて反応することなんです。いいですか?子どもでもできますよ。)Brennan: Because it’s childish.
(子どもっぽいからでしょ。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
二つの動詞の違いは、次のように整理できます。
| 動詞 | 中心の意味 | よく使う形 |
|---|---|---|
| explain | 理由や仕組みを言葉で説き明かす | explain why ~ / explain ~ to 人 |
| respond | 問いかけや刺激に応じる・反応する | respond to ~ / respond with ~ |
not A, but B(AではなくB)の形が、二つの動詞の対比をそのまま見せています。また、スイーツのChildrenを受けてchildish(子どもっぽい)と返すブレナンの切り返しも、理屈で一本取ろうとする彼女らしい一言と言えます。
仕切り直しのひと言
かみ合わないやりとりに、スイーツは頼む口調に切り替えます。
Sweets: Can we just try it, please?
(とにかく、やってみてもらえませんか?)Booth: All right, okay, fine, here we go. Are you ready?
(わかった、いいよ、じゃあいくぞ。準備はいいか?)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
Can we just ~?のjustは「とにかく」「ひとまず」というニュアンスで、議論をいったん止めて行動を促します。ブースのAll right, okay, fineは同意の言葉を重ねて渋々引き受ける言い方で、here we goで「さあ始めるぞ」と切り替えるのが面白いところです。最後のAre you ready?は、始める前に相手の準備を確かめる定番の一言です。
まとめ|説明する英語と、反応する英語
explainは理由を言葉で説き明かし、respondは問いかけにすぐ応じます。not to explain, but to respondの一文は、二つの動詞の違いを一度に示す見本と言えます。
理屈で答える人と直感で返す人、それぞれの言葉選びに注目しながら、これからも『BONES』の英語を一緒に楽しんでいきましょう。
ワイナリーの試飲の英語や、研究所での軽妙な掛け合いの英語は、同じエピソードの別のコラムで扱っています。


コメント