海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード25では、研究所のインターン、フィッシャーが鑑定資料の染みを落とす意外な方法を思いつきます。今回はこの場面を起点に、目の前のものを確かめるIs that what I think it is?と、その質問への返し方を読み解きます。
ただ答えるだけでなく、予想を先回りしたり、わざとずらしたりして笑いに変えていく。そんな研究所の三人の掛け合いには、会話を楽しむ英語のヒントが詰まっています。
思いつきに自分で驚くフィッシャー
ホッジンスが、シャツについたワインのしみさえなかなか落ちないとぼやくと、フィッシャーがひらめきます。
Fisher: But your shirt isn’t composed of calcium. Oh, my God. I can clean them. This is weird. Something good is happening.
(でも、あなたのシャツはカルシウムでできていない。うわ。きれいにできる。変な感じだ。何かいいことが起きてる。)Hodgins: Take a deep breath; I’m sure it’ll pass.
(深呼吸しろよ。きっとすぐおさまるって。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
ふだんは皮肉まじりの物言いが持ち味のフィッシャーが、Something good is happening.と自分の気分を実況しているのが面白いところです。
ホッジンスのit’ll passは「(そのうち)おさまる」という意味で、本来は一時的な不調や嫌な気分に使う言い方です。Take a deep breath(深呼吸して)と組み合わせ、いい気分をまるで一時的な不調のように扱って茶化しています。仲間同士の気安い冗談として読み取れます。
「それって、もしかして?」への三つの返し方
フィッシャーのアイデアは、入れ歯洗浄剤を大量に使うことでした。研究所の大きな水槽が泡立つなか、カムがやって来ます。
Cam: Is that what I think it is?
(それって、もしかしてあれ?)Hodgins: Were you thinking sodium perborate and potassium monopersulfate?
(思い浮かべてたのは、過ホウ酸ナトリウムとモノ過硫酸カリウム?)Cam: Actually, I was thinking Nana Shirley’s teeth.
(というより、シャーリーおばあちゃんの入れ歯を思い浮かべてたわ。)Fisher: More like 781 sets of Nana Shirley’s teeth.
(むしろ、シャーリーおばあちゃんの入れ歯781人分ですね。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
Is that what I think it is?は「それって、私が思っているあれ?」と、予想が当たっているかを確かめる質問です。驚き・期待・警戒のどれにも使えます。この質問に、三人はそれぞれ違う型で返しています。
| 返し方 | 劇中の形 | 働き |
|---|---|---|
| 先回りする | Were you thinking ~? | 相手の頭の中を言い当てにいく |
| ずらす | Actually, I was thinking ~ | 予想を外して別の連想を出す |
| 上乗せする | More like ~ | 相手の言葉に乗って話を大きくする |
ホッジンスは成分名を挙げて先回りし、カムはActuallyで専門的な答えをかわして身近な入れ歯に話をずらします。フィッシャーはMore like ~(むしろ〜)でその冗談に乗り、量を盛ってみせます。質問に正面から答えるだけでなく、連想をつないで笑いに変えるのが、この掛け合いの見どころです。
肩の力を抜くよう勧めるひと言
盛り上がった会話は、このあとフィッシャーの慎重さに引き戻されます。
Hodgins: Fisher says this will remove the staining from the bones.
(フィッシャーによると、これで骨の染みが落ちるらしい。)Fisher: Could. I said could.
(落ちる「かも」です。「かも」って言ったんです。)Cam: Fisher, have you ever just taken a moment to forget yourself?
(フィッシャー、たまには肩の力を抜いて楽しんでみたことはある?)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
forget yourselfは文脈によって「我を忘れる」などの意味にもなるため、劇中のように「気楽に楽しむ」の意味で使うときは前後の流れが大事です。フィッシャーのそっけない返事を聞いたカムは、ホッジンスの方へ向き直ってひと言。
Cam: I tried.
(努力はしたわよ。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
I tried.は「やるだけはやった」と、うまくいかなかった結果を軽く受け流す一言です。すぐに引き下がる早さにも、同僚同士の気安さが表れています。
まとめ|確かめる質問を、会話のきっかけに
Is that what I think it is?で確かめ、Were you thinking ~?で先回りし、Actually, I was thinking ~でずらし、More like ~で上乗せします。一つの質問から連想がつながっていく様子が、研究所の掛け合いからよく分かります。
息の合った同僚たちのやりとりを観ながら、これからも『BONES』の英語を一緒に楽しんでいきましょう。
理由を説明する英語と反応する英語の違いや、ワイナリーの試飲の英語は、同じエピソードの別のコラムで扱っています。


コメント