海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード25は、ヴァージニア州のワイナリーの熟成庫で、樽から直接ワインを味わう試飲の場面から始まります。今回はこの場面を起点に、ワイナリーでの試飲の文化と、そこで交わされる英語を見ていきます。
この回では、樽で熟成を待つ高級ワインだけでなく、1本数ドルの手頃なワインも話題にのぼります。値段の幅が広いアメリカのワイン事情が、会話から伝わってきます。
熟成庫で交わされる試飲の言葉
アメリカの多くのワイナリーでは、テイスティングルームで数種類を少しずつ味わう試飲が、訪問の楽しみの一つとされています。劇中では、オーナーが知人を熟成庫に招いています。
Sean Mortenson: Now this cab is young, so limited finish, of course, but still has a nice depth.
(さて、このカベルネはまだ若いから、もちろん余韻は短めです。それでもいい奥行きがありますよ。)Les Granger: I can taste cherries, a bit of ginger…
(チェリーの味がしますね。ジンジャーも少し…)Kim Mortenson: Plums and cassis.
(プラムとカシスも。)Rachel Granger: And a hint of dark chocolate. Lovely.
(それに、ダークチョコレートがほんのり。すてき。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
cabは、ブドウ品種カベルネ・ソーヴィニヨンを指す口語の略称として使われます。客たちは果実やチョコレートなど、身近な食べ物にたとえて風味を言い当てていきます。
| 英語 | 試飲での意味 |
|---|---|
| young | 熟成がまだ浅い |
| finish | 飲んだあとに残る余韻 |
| depth | 味わいの奥行き |
| a hint of ~ | ほのかな〜 |
造り手と産地、当たり年をめぐる英語
ブドウ栽培を任されているブルースが熟成の見込みを語ると、オーナーは彼の腕前をたたえます。
Sean Mortenson: Yes, Bruce is a magician with my grapes. Of course, he convinced me to sink a mint into the vineyard over the last two years alone. But, money well spent.
(ああ、ブルースはうちのブドウの魔術師だ。もっとも、この2年だけでブドウ園に大金をつぎ込むよう説得されたがね。それでも使った価値はあった。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
a magician with ~は「〜の扱いが抜群にうまい人」、sink a mint into ~は「〜に大金をつぎ込む」という口語です。mintは造幣局から転じて「大金」を表します。money well spentは「使った価値のあるお金」という決まった言い方です。
Les Granger: You’re going to make Virginia the next California, Sean.
(ショーン、あなたならヴァージニアを第二のカリフォルニアにできますよ。)Sean Mortenson: Doc, wait until you taste the ’97. Gotta be the best year we’ve ever had at Bedford Creek. Wouldn’t you say, Bruce?
(先生、97年ものを味わったら驚きますよ。ベッドフォード・クリーク史上最高の年のはずです。そうだろう、ブルース?)Bruce Hanover: Perfect balance of sun and rain, limestone and gravel. It was a year one dreams about.
(日差しと雨、石灰岩と砂利のバランスが完璧でした。夢に見るような年でしたよ。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
アメリカのワインはカリフォルニアが代表的な産地として知られ、ヴァージニア州も東海岸の産地として注目されてきたとされます。the next ~は「第二の〜」という言い方です。the ’97は1997年に収穫したブドウのワインを指し、天候や土壌がその年の出来を左右するという考え方が、ブルースの言葉から読み取れます。
1本数ドルの日常のワイン
その後、FBIのオフィスで、隣のブドウ園の経営者が自分のワインについて語ります。
Brennan: But your wine sells for three dollars a bottle.
(でも、あなたのワインは1本3ドルよね。)Dunwood: That’s right, yeah. In a bottle or a box. It’s a good honest drink.
(そのとおり。瓶でも箱でも売ってる。気取らない、まっとうな酒さ。)Booth: It’s good.
(うまいんだよ。)Brennan: I didn’t know you knew anything about wine.
(あなたがワインに詳しいなんて知らなかったわ。)Booth: It’s good stuff. It’s like the beer of wine.
(いい酒だよ。言ってみればワイン界のビールだな。)BONES Season4 Episode25 (The Critic in the Cabernet)
箱入りのワインは、手頃な日常のワインとして親しまれているとされます。honestは「飾り気のない」という意味でも使われます。ブースのthe beer of wineは「ワインの中のビールのような存在」、つまり気軽に飲める一本というたとえです。熟成庫でほめられる高級ワインと日常のワイン、その両方がワイン文化を形づくっている様子が伝わってきます。
まとめ|試飲の言葉から見えるワイン文化
finish、depth、a hint ofといった試飲の言葉、当たり年を誇るヴィンテージの感覚、そしてthe beer of wineのような日常の言い回し。会話には、ワイン文化の幅がそのまま表れていると言えます。
熟成庫から日常のワインまで、場面ごとの言葉の違いを観ながら、これからも『BONES』の英語を一緒に楽しんでいきましょう。
説明と反応をめぐる英語や、研究所での掛け合いの英語は、同じエピソードの別のコラムでも読めます。


コメント