海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン9エピソード1の後半、ブレナンがアルドの店を訪ねる場面に、「It’s ladies’ night.」という一言が出てきます。今回は、アメリカのバーや飲食店で見かける「ladies’ night」という習慣を、この短いやり取りから読み解きます。
海外ドラマでは、お店の看板や会話にさらりと出てくる言葉が、その国の夜の過ごし方を映していることがあります。旅行や留学でお店を選ぶときにも役立つ文化です。
「It’s ladies’ night.」の場面
場面は、アルドの店に「どうぞ」と声がかかるところから始まります。
— Oh, come on in.
(ああ、どうぞ入って。)— It’s ladies’ night.
(今夜はレディースナイトだよ。)— There are no ladies here.
(ここに女性なんていないけど。)— Uh, maybe you’re the beginning of a trend.
(じゃあ、あなたが流行りの始まりかも。)BONES Season9 Episode1 (The Secrets in the Proposal)
「今夜はレディースナイト」と言われたのに、店内に女性客は見当たらない、と返されます。それを maybe you’re the beginning of a trend(あなたが流行りの始まりかも)と軽口で受け流すのが、このやり取りの面白いところです。come on in は「さあ、入って」と人を招き入れる決まり文句で、come in に on を加えると、より歓迎の気持ちがこもった響きになるとされています。
このあと「ワインは?」とひと言で勧められ、注文の言葉が返ります。Would you like some wine? を縮めた Wine? のように、店では飲み物の名前に疑問の調子をつけるだけで「いかがですか」の意味になります。
— I… I’ll have the ladies’ special.
(じゃあ…レディース・スペシャルを。)BONES Season9 Episode1 (The Secrets in the Proposal)
the ladies’ special は、レディースナイトに合わせて用意された女性向けの特別メニューを指していると読み取れます。I’ll have ~. は「〜にします」と注文するときの基本の言い方です。少しあとで、店にいたアルドが名乗る流れへと続きます。
アメリカの「ladies’ night」とはどんな習慣か
ladies’ night は、バーやナイトクラブなどが特定の曜日の夜に、女性客の入場料を無料にしたり、飲み物を割引にしたりする集客のサービスを指します。女性客が増えれば店がにぎわい、ほかの客も呼び込める、という店側のねらいがあるとされています。
言葉としての歴史は古く、もとは男性だけのクラブや会が女性を招く夜を指していたとされ、19世紀前半にはすでに使われていた記録があるとされています。一方で、性別によって料金に差をつけることが差別にあたるかどうかは、州によって判断が分かれてきたとされ、扱いは地域によって異なります。
お店のサービスに関する英語には、ほかにも次のようなものがあります。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| happy hour | 夕方などの時間帯に飲み物が割引になるサービス |
| drink specials | その日の割引ドリンク |
| cover charge | 入場料、席料 |
| the special | 本日のおすすめ、特別メニュー |
| two-for-one | 1杯分の値段で2杯 |
店先の黒板に Ladies’ Night Every Thursday と書かれていれば「毎週木曜はレディースナイト」という意味です。注文の際に What’s the special tonight?(今夜のおすすめは?)と聞けば、その日のサービスを教えてもらえます。
レディースナイトの告知では、Ladies drink free until 10 p.m.(午後10時まで女性はドリンク無料)や Ladies get in free.(女性は入場無料)のような短い文が使われることがあります。drink free は「無料で飲める」、get in は「中に入る」で、どちらも看板やチラシ向けの簡潔な言い回しです。条件は店ごとに違うため、気になるときは Is it ladies’ night tonight? と店の人に確かめると確実です。
作中のやり取りでは、レディースナイトなのに女性客が見当たらないという状況が、そのまま軽口の種になっています。言葉の背景にある習慣を知っていると、この短い会話のおかしさがより伝わってきます。
まとめ|看板のひと言から見えるアメリカの夜
今回は『BONES』シーズン9エピソード1のアルドの店の場面から、ladies’ night という女性客向けサービスの習慣と、come on in、I’ll have ~.、happy hour や the special といったお店の英語を紹介しました。
ドラマの何気ない場面にも、その土地の夜の過ごし方が映っています。『BONES』を観ながら、そうした背景も一緒に味わっていきましょう。
同じエピソードの、提案の切り出し方や「Is everything all right?」への返し方を扱ったコラムもあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。


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