「wire service」とは?アメリカの新聞と通信社の文化と英語|『BONES』S09E08で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「wire service」とは?アメリカの新聞と通信社の文化と英語|『BONES』S09E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン9エピソード8の序盤には、ニュースを紙の新聞で読むか、ネットで読むかという、ブースとブレナンの小さな言い合いがあります。その中で出てくるのが wire service という言葉です。

日本語では「通信社」にあたりますが、英語の名前には新聞の歴史が詰まっています。今回はこの会話を入り口に、アメリカの新聞と通信社の関係、そして新しい技術をめぐる言葉を見ていきます。

目次

紙の新聞か、ネットのニュースか

冒頭の会話は、ブースのこんなひと言で始まります。

Booth: You know, you shouldn’t read off that thing.
(なあ、そんなもんでニュースを読むなよ。)

— News should come from the newspaper.
(ニュースは新聞から得るものだ。)

— Do you also feel we should go to work on a horse?
(仕事にも馬で行くべきだと思ってる?)

BONES Season9 Episode8 (The Dude in the Dam)

read off ~ は「〜から読み取る」という言い方で、ここではネットのニュースを読むことを指していると読み取れます。馬の話は、古い習慣にこだわる相手をからかう切り返しです。会話はこう続きます。

— Technology is not all about improvement.
(技術がなんでも良くするわけじゃない。)

— Me personally? I like the feel of the newspaper in my hands.
(個人的には? 新聞を手に持つ感じが好き。)

— I have access to over 100 newspapers and wire services, not to mention millions of Web sites and blogs.
(私は100以上の新聞や通信社にアクセスできる。何百万ものウェブサイトやブログは言うまでもなく。)

BONES Season9 Episode8 (The Dude in the Dam)

紙の手ざわりを大切にする意見と、ネットなら100以上の新聞や通信社に触れられるという反論が、短い会話の中で対比されています。このあとブログに対しては鼻で笑うような短い返事も返され、ネットの情報への温度差が伝わってきます。

「wire service」は新聞にニュースを届ける仕組み

wire service は、ニュースや写真を集めて、新聞社や放送局などの契約先に配信する組織のことで、日本語の「通信社」にあたります。news agency とも呼ばれます。

名前の wire は「電線」のことで、通信社が電信(telegraph)と深く結びついて発展したことに由来するとされています。代表的な例として、アメリカの AP 通信は、19世紀半ばにニューヨークの新聞社が、電信でニュースを送る費用を分け合うために始めた組織とされています。

英語 意味
wire service / news agency 通信社
wire story 通信社が配信した記事
subscriber 配信を受ける契約先
byline 記事の署名欄

アメリカの地方紙などでは、自社の記者が取材した地元の記事と並んで、通信社が配信した全国や海外のニュースが載ることが多いとされています。記事の冒頭や末尾に通信社の名前が入っていれば、それが wire story だと分かります。

「100以上の新聞と通信社」という反論は、ネットを通じて、こうした配信元のニュースにも直接触れられることを示していると読み取れます。

新しい技術を嫌う人を指す「Luddite」

言い合いの続きでは、紙の新聞を推す側が Luddite と呼ばれます。

— I’m supposed to take advice from a Luddite who thinks the last great technological achievement was given to us by Johannes Gutenberg?
(最後の偉大な技術の発明は活版印刷だと思っているような、新しい技術嫌いの人から助言を受けろって?)

BONES Season9 Episode8 (The Dude in the Dam)

Luddite は、19世紀初めのイギリスで、仕事を奪う機械を壊して抗議した織物職人たちの運動に由来する言葉とされています。現在では「新しい技術を嫌う人」「機械オンチ」といった意味で、からかい半分に使われることが多いようです。I’m a bit of a Luddite.(ちょっと新しい機械に弱くて)のように、自分について言うこともできます。

活版印刷が「最後の偉大な発明」だと思っている、とまで言われては、紙の新聞を推す側も形なしです。紙かネットかという身近な話題に、新聞と技術の長い歴史が重なっているのが面白いところです。

まとめ|ニュースの届き方を表す英語

今回は『BONES』シーズン9エピソード8の冒頭の会話から、通信社を表す wire service、配信記事の wire story、新しい技術を嫌う人を指す Luddite などを紹介しました。

ニュースを読むとき、その記事がどこから届いたのかに目を向けると、英語の記事もまた違って見えてきます。

このエピソードの英語は、tactful と blunt の違いや、注文をそろえるときの英語を扱ったコラムでも読み解いています。

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