海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン4第16話では、もうすぐロンドンへ帰るエミリーのために、仲間たちがチャンドラーとジョーイの部屋でサプライズの送別パーティーを開きます。ただし、パーティーを開くと決まったのは、本人が来るほんの数分前でした。
旅立つ人を送り出すパーティーでは、何が起き、どんな言葉が交わされるのか。準備から主役の登場、帰り際のお礼まで、作中の流れに沿って見ていきます。
「bon voyage party」急ごしらえの送別会
部屋に入ってきたレイチェルは、今夜パーティーを開こう、それも5分後に、とみんなに予定の取り消しを求めます。名目は surprise bon voyage party for Emily、エミリーのためのサプライズ送別会でした。レイチェルにとっては、売り場の客ジョシュアを仕事の外で誘う機会でもありました。
ロスは、エミリーは別れのあいさつに寄るだけで、そのあとは特別な夜を計画していると言って断ります。そこへエミリーが入ってきて、レイチェルが Surprise! と声をかけます。
Emily: No one’s ever thrown me a surprise party before!
(サプライズパーティーを開いてもらったことなんて、これまで一度もなかったわ!)
Rachel: Well, it was all Ross’ idea.
(まあ、全部ロスのアイデアなのよ。)
Emily: You’re so sweet… and I’m so surprised.
(なんて優しいの……本当に驚いた。)
Ross: You really didn’t know?
(本当に知らなかった?)
Friends Season4 Episode16(The One with the Fake Party)
bon voyage はフランス語由来の言葉で「よい旅を」を意味し、英語でも旅立つ人を送る言葉として使われます。bon voyage party は、遠くへ旅立つ人や引っ越す人を送り出すパーティーを指して使われます。どのくらいの規模で開くかは、人や家庭によってさまざまです。
パーティーを「開く」は throw a party と言い、ここでは throw ~ a surprise party で「〜のためにサプライズパーティーを開く」です。サプライズの場合、主役に知らせずに準備し、入ってきたところで Surprise! と声をそろえる流れがよく見られます。レイチェルは全部ロスのアイデアだと言い、ロスはそれに合わせるように You really didn’t know? と返します。
「The party’s only just getting started.」主役が先に帰りたいとき
パーティーが盛り上がってきたところで、ロスはエミリーに切り出します。
Ross: So, we should probably get going soon.
(じゃあ、そろそろ出たほうがいいかな。)
Emily: Oh, but the party’s only just getting started.
(あら、でもパーティーは始まったばかりよ。)
Friends Season4 Episode16(The One with the Fake Party)
get going は「出発する」「そろそろ行く」で、帰りたいことをやわらかく切り出せます。only just getting started は「まだ始まったばかり」で、引き止めるときに使える言い方です。ロスが次の予定の時間を挙げると、エミリーはこう尋ねます。
Emily: So, why did you plan a party at the same time?
(じゃあ、どうして同じ時間にパーティーを計画したの?)
Ross: No, no, no. No. Um, actually, American surprise parties are-are-are very short. It’s usually “Surprise!” and then, “Oh, my God, I’m so surprised. Good-bye.”
(いや、いや、違うんだ。えっと、実はアメリカのサプライズパーティーって、す、す、すごく短いんだよ。たいてい「サプライズ!」で、そのあと「うわ、驚いた。じゃあね」で終わり。)
Friends Season4 Episode16(The One with the Fake Party)
エミリーは、パーティーを開いたのはロスだと思っています。ロスは自分で計画したことにされたまま、その場を抜けるために「アメリカのサプライズパーティーは短い」という説明をこしらえます。これはロスの言い訳であって、実際の習慣の説明ではありません。直前までパーティーを断っていたロスが、それを自分の計画として説明することになっている点に、この場面の可笑しさがあります。
サプライズパーティーの長さに決まりはなく、集まった人たちとしばらく過ごすことが多いようです。主役が早々に帰ると、準備した側が残念に感じることもあります。もっとも、受け取り方は人や場によって異なります。
「It was really so thoughtful of you.」帰り際のお礼
やがて、エミリーはコートを着て、ロスと一緒に帰ろうとします。
Emily: Thank you so much for this. It was really so thoughtful of you.
(本当にありがとう。とても思いやりのあることをしてくれたわね。)
Rachel: What, you’re leaving?!
(えっ、帰っちゃうの?!)
Ross: We have something to get to.
(行かなきゃいけないところがあるんだ。)
Joshua: Yeah. I think I’m going to take off, too, actually.
(ああ。実は、僕も帰ろうかと思って。)
Friends Season4 Episode16(The One with the Fake Party)
Thank you so much for this. の this は、このパーティー全体を指しています。It was so thoughtful of you. は「気を配ってくれてありがとう」という気持ちを込めたお礼で、帰り際に主催者へ伝える言葉としても使えます。帰る前に主催者へひと言お礼を伝えることも多く、集まりの締めくくりのあいさつとして交わされるようです。
ロスの We have something to get to. は「行かなければならないところがある」で、行き先をぼかして帰る理由を伝えられます。ジョシュアの take off は、ここでは「帰る」「おいとまする」を表すくだけた言い方です。
レイチェルは、まだ帰っちゃだめ、大がかりな計画があると引き止めます。結局、ロスとエミリーは出かけられず、ロスはあとで、エミリーはまだ中で偽のパーティーを楽しんでいると話します。急ごしらえでも、主役がそれを楽しんでいたことが分かります。
まとめ|送別パーティーの流れと英語
bon voyage party と throw a surprise party、主役が帰りたいときの get going、引き止める only just getting started、帰り際の thoughtful を見てきました。送別会の流れに沿って覚えておくと、見送る側にも見送られる側にも使えます。
急ごしらえのパーティーを観ながら、送り出す場の英語にも耳を傾けてみましょう。
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