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『フレンズ』シーズン4第20話では、レイチェルが4回デートした相手のジョシュアに、結婚を提案します。本人も「急に聞こえる」と前置きしたうえでの一言と、それに対するジョシュアの返事が描かれます。
突然の大きな提案は、切り出す側も返す側も言葉選びに迷うものです。前置きの言い方、気持ちで押す言い方、やんわり断る返事、そして断られたあとの言い方を順に見ていきます。
「Just go with me」急に聞こえる提案を切り出す前置き
場面はカフェのセントラルパークです。やって来たジョシュアは、何かあったのかと尋ね、電話の声が上ずっていたと言います。
Joshua: You okay?
(大丈夫?)
Rachel: I’m more than okay. I am really, really happy.
(大丈夫どころじゃないわ。すっごく幸せなの。)
Rachel: Want to know why?
(なんでか知りたい?)
Joshua: Do I?
(知りたいかな?)
Rachel: ‘Cause I am really happy about us.
(私たちのことで、本当に幸せだからよ。)
Friends Season4 Episode20(The One with All the Wedding Dresses)
I’m more than okay. は「大丈夫以上だ」、つまり「とても調子がいい」と強めて返す言い方です。Want to know why? は Do you want to know why? の前半を省いたくだけた形で、理由を話す前の呼び水として働いています。ジョシュアの Do I? は、相手の問いをそのまま自分に向け直した返しです。
このあとレイチェルは、2人はうまくいっていると話し、直したいところが一つだけあるとすれば、と話を続けます。ジョシュアがそれには同意しかねると返すと、レイチェルはこう切り出します。
Rachel: Okay, all right. This is going to… this is going to sound, you know a little, um… hasty, but, uh, just go with me. What if we got married?
(よし、分かった。これ、ちょっと……ほら、ちょっと、えっと……急に聞こえるかもしれないけど、とにかく聞いて。私たち、結婚したらどうかな?)
Friends Season4 Episode20(The One with All the Wedding Dresses)
冒頭の Okay, all right. は、話を切り出す前に自分で区切りをつける短い一言です。This is going to sound ~, but … は「〜に聞こえるだろうけど」と、相手の反応を先回りして伝える形です。hasty は「急な」「早まった」。just go with me は「とにかく話に乗って」と、最後まで聞いてほしいと頼む表現です。What if we ~? は「〜したらどう?」と提案する形で、ここでは過去形の got を使って仮定の響きを出しています。
「It just feels right」気持ちで押す言い方と、やんわり断る返事
ジョシュアが聞き返すと、レイチェルはこう続けます。
Rachel: Oh, I know, I know. It’s so… it’s so totally, like whoa, can we do this? You know, I mean… but I mean, it just feels right. Don’t you think? It does. I mean, it just feels right, don’t…
(ええ、分かってる、分かってる。もう完全に「わあ、そんなことしていいの?」って感じよね。ほら、つまり……でも、なんだかしっくりくるの。そう思わない? そうよ。つまり、とにかくしっくりくるのよ、そう……)
Friends Season4 Episode20(The One with All the Wedding Dresses)
I know, I know. は、相手が言いたいことは分かっていると先に認める返しです。it just feels right は「なんだかしっくりくる」と、理由よりも感覚を根拠にする表現で、just が「ただそう感じる」という意味を添えます。Don’t you think? は「そう思わない?」と同意を求める否定疑問です。
これを受けたジョシュアは、まずレイチェルを a real special lady(本当に素敵な女性)と呼び、こう結びます。ここでの real は really の代わりに形容詞の前に置く、くだけた用法です。
Joshua: So… I’m thinking… no… but… thanks.
(だから……考えたんだけど……答えはノー……でも……ありがとう。)
Friends Season4 Episode20(The One with All the Wedding Dresses)
相手をほめてから but で本題に入る組み立ては、断るときに使われることがあります。I’m thinking は「考えたところでは」と、自分の判断として答えを示す前置きです。最後の No, but thanks. は、断りの言葉に「ありがとう」を添えて、提案してくれたこと自体には礼を言う形になっています。
「I feel blue」断られたあとの言い方
場面はモニカとレイチェルの部屋に移ります。自分の部屋から出てきたレイチェルが、フィービーとモニカに話します。
Rachel: Well, I just called Joshua.
(あのね、ジョシュアに電話してきた。)
Phoebe: Oh, how’d it go?
(へえ、どうだった?)
Rachel: Well, I did my best to convince him that I’m not some crazy girl who is dying to get married– that I’m just going through a hard time.
(まあ、私は結婚したくてたまらないおかしな女なんかじゃなくて、ただ今ちょっとつらい時期なだけだって、精一杯分かってもらおうとしたの。)
Phoebe: What’d he say?
(彼、何て?)
Rachel: Well, uh, his answering machine was very understanding. I feel blue.
(それが、えっと、彼の留守電はすごく分かってくれたわ。気分が沈む。)
Friends Season4 Episode20(The One with All the Wedding Dresses)
do one’s best to ~ は「〜しようと精一杯やる」、convince ~ that … は「〜に…だと納得させる」。be dying to ~ は「〜したくてたまらない」という意味です。some crazy girl の some は「どこかの」「よくいるような」という響きを添えています。go through a hard time は「つらい時期を過ごす」で、自分の状態を一時的なものとして伝えるときに使われます。ここでは just が加わり、「ただつらい時期なだけ」という意味合いが出ます。
フィービーの How’d it go? は「どうだった?」と結果を聞く短い質問で、What’d he say? は What did he say? を縮めた形です。相手の返事を聞かれ、レイチェルは本人ではなく留守番電話が「理解してくれた」と答えます。話せたのは機械だけだったことを、冗談めかして伝える言い方と読み取れます。最後の I feel blue. は「気分が沈む」「憂うつだ」を表す、色を使った言い方です。
まとめ|急な提案を切り出す英語と断る英語
This is going to sound hasty, but just go with me で前置きし、What if we ~? で提案、It just feels right で気持ちを伝える流れと、No, but thanks で断る返事を見てきました。
レイチェルとジョシュアのやりとりを観ていると、言いにくい話を切り出す英語の組み立てが見えてきます。
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