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『フレンズ』シーズン6第5話では、モニカ、チャンドラー、フィービーの三人が、フィービーの弟夫婦の三つ子を一人ずつ受け持って世話をします。その途中でチャンドラーは、今のやり方を球技の守り方にたとえ、分担の組み替えを持ちかけます。
man-to-man と zone の違いを手がかりに、係を割り振る英語と、相手のたとえを受けて言い返す英語を、場面の順に見ていきます。
「We should really be playing a zone defense」一人一人か、範囲で分けるか
三人がそれぞれ赤ちゃんを一人ずつ受け持っている中、手を貸してほしいと声をかけられたフィービーは、こう断ります。
Phoebe: Uh-uh. No. We are all responsible for our own babies.
(だめ。だめよ。みんな、自分の赤ちゃんには自分で責任を持つの。)
Chandler: See, that’s where I think that you’re wrong. We’ve been playing these babies man-to-man. We should really be playing a zone defense.
(いや、そこが間違ってると思うんだよ。俺たち、この赤ちゃんたちをマンツーマンで守ってきただろ。本当はゾーンディフェンスでいくべきなんだ。)
Monica: What do you mean?
(どういうこと?)
Friends Season6 Episode5(The One with Joey’s Porsche)
フィービーの be responsible for ~ は「〜に責任を持つ」という意味で、our own babies の own が「それぞれ自分の」を強めています。一人一人が自分の受け持ちを最後まで見る、という分け方です。
チャンドラーはこれを man-to-man と呼び直します。球技では、一人の選手が相手の一人について守るやり方を指して使われることが多い語です。これに対して zone defense は、決まった範囲を受け持って守るやり方を指します。チャンドラーは、赤ちゃん一人ずつではなく、作業ごとに担当を分けようという提案を、この二つの対比で言い表した形です。
that’s where I think that you’re wrong は「そこが違うと思う」と、相手の言い分のどの点に反対かを示す言い方です。冒頭の See, は「いいかい」と相手の注意を引いてから話し始める口語のつなぎで、そのあと where で論点を指してから自分の案を出す流れです。モニカの What do you mean? は、たとえの意味を確かめる短い問い返しとして使えます。
「You can be in charge of wiping」係を割り振る英語
チャンドラーは続けて、それぞれの係を決めていきます。
Chandler: Phoebe, you can be in charge of wiping. And, you know, Mon you can be in charge of diapering.
(フィービー、君は拭く係な。で、モン、君はおむつ係だ。)
Chandler: And I can be in charge of looking how cute they are when they put their hands around…
(で、俺は赤ちゃんたちが手を回してくるときに、どれだけかわいいかを見る係で……)
Phoebe: That sounds really great. Maybe you should be in charge of wiping.
(すっごくいい考えね。拭く係はあなたがやったらいいんじゃない?)
Chandler: Okay, I’m a rookie. I should not be in the end zone.
(わかったよ、俺は新人だからさ。エンドゾーンに入っちゃいけないんだ。)
Friends Season6 Episode5(The One with Joey’s Porsche)
be in charge of ~ing は「〜の係を受け持つ」という意味で、you can be ~ と組み合わせると、命令ではなく役割を渡す言い方になります。モニカを Mon と呼んでいるのは、名前を短くした親しい呼び方です。チャンドラーは自分にだけ楽な係を割り当てようとしますが、フィービーは That sounds really great. といったん受けてから、Maybe you should ~ で同じ形を返し、拭く係を押し戻しています。
チャンドラーの I’m a rookie. の rookie は新人を指す語で、スポーツでは1年目の選手について使われることがあります。end zone はアメリカンフットボールの得点エリアを指す語で、たとえを続けたまま、拭く係はやめておきたいという冗談にした返しです。
時間がたつと、三人はおむつ替えを流れ作業で進めていて、拭くのはフィービーの担当になっています。
Monica: This is so great. This is exactly how we set the plates at the restaurant.
(すごくいい感じ。レストランでお皿を並べるときと、まったく同じやり方よ。)
Friends Season6 Episode5(The One with Joey’s Porsche)
This is exactly how we ~ は「これはまさに私たちが〜するやり方だ」と、慣れた段取りに重ねて言う形です。シェフのモニカは、厨房の仕事に重ねてこの分担をほめます。
「We’re a team」たとえを受けて言い返す
このあと、モニカとチャンドラーが出かけることになり、フィービーは二人を引き止めます。
Phoebe: What? No, you can’t leave me here with them. We’re baby-sitting.
(え? だめ、この子たちと一緒に置いていかないで。子守り中なのよ。)
Monica: The babies are asleep. I’m sure you’ll be okay for a while.
(赤ちゃんたちは寝てるわ。しばらくなら大丈夫よ。)
Phoebe: But you can’t leave me with them. We’re a team. We’re playing a zone. They’re going to triple-team me.
(でも、この子たちと置いていっちゃだめ。私たちチームでしょ。ゾーンでやってるのよ。三人がかりで来られちゃう。)
Friends Season6 Episode5(The One with Joey’s Porsche)
We’re baby-sitting. は現在進行形で、今まさに子守りの最中だという理由を添えています。leave A with B は「A を B と一緒に残していく」という意味で、you can’t ~ で強く引き止めています。モニカの I’m sure you’ll be okay for a while. は、for a while で「しばらくの間なら」と範囲を限って安心させる言い方です。
フィービーの We’re playing a zone. は、チャンドラーが持ち出したたとえをそのまま借りています。ゾーンで守っているなら、一人が抜けると受け持ちが崩れる、という理屈です。triple-team は、一人の相手を二人で守る double-team の三人版で、一人を三人で守ることを指す語で、ここでは三つ子に一人で向き合うことになる状況を、守られる側から言い表しています。一度出たたとえを相手の言い分に使い直すことで、話が一つの筋につながっています。
まとめ|世話の分担をたとえる英語
man-to-man と zone defense の対比で分担の組み替えを持ちかけ、be in charge of ~ で係を割り振り、We’re a team. でたとえを借りて言い返す流れを見てきました。たとえを使うと、役割の分け方を短い言葉で共有しやすくなります。
三つ子の世話をめぐる三人のやり取りを、たとえの言葉に注目して観ると、会話のつながりがより見えやすくなります。
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