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『メンタリスト』シーズン4第2話には、「どうぞ」にあたる言葉が、場面ごとに違う形で出てきます。同行を許す言葉、発言の許可を求めて止められる言葉、そして促しの言葉です。
三つの場面を並べると、許可を与える言い方と止める言い方の違いが見えてきます。can と may の使い分けにも注目しながら、台詞に沿って順に見ていきます。三つの場面は、それぞれ別の話題の中に出てきます。
「Sure. You can come.」同行を許す言い方
事件の聞き込みの担当が割り振られたあと、ジムの人たちに話を聞くという申し出に、同行したいという一言が続きます。これに対する返事が、次のとおりです。
— I’ll go with you.
(君と一緒に行く。)
— Sure. You can come.
(ああ、いいよ。来てもいい。)
The Mentalist Season4 Episode2 (Little Red Book)
I’ll go with you. は、「一緒に行く」と同行を申し出る形です。I’ll は I will の縮約で、その場で決めた意思を伝えるときに使われます。
返事の Sure. は、軽く承諾する一言です。You can come. の can は、「できる」という意味のほかに、許可を表す使い方があります。ここでは「来てもよい」という意味で、同行を認めています。
can による許可は、くだけた場面で使われることの多い形です。この場面は短いやりとりで、許可を与える言葉が一文で済んでいます。Sure. と You can come. の二つを並べると、軽く受けてから許可を言葉にする順になっています。のちに出てくる may を使った言い方と比べると、can のほうが堅苦しさの少ない響きです。
「If I may say, sir」許可を求めて止められる
名簿の件についての説明が続いたあと、sir という呼びかけを添えて、発言の許可を求める言葉が出てきます。
— Okay, if I may say, sir–
(では、申し上げてもよろしければ、あの――)
— No, you may not.
(いや、だめだ。)
The Mentalist Season4 Episode2 (Little Red Book)
if I may say は、「言わせていただいてよければ」という意味の前置きで、may を使って許可を丁寧に求めています。sir は、目上の男性や敬意を払う相手への呼びかけです。この呼びかけがあることで、発言の許可を求める言葉遣いだと分かります。文末の「–」は、言い切る前に言葉が途切れていることを示しています。if I may say のあとに続くはずの中身は、ここでは出てきません。
それに対する No, you may not. は、許可を与えない返しです。may not は、「してはいけない」と禁じる意味合いを持ちます。先ほどの You can come. が許可を与える形だったのに対し、こちらは同じ許可の枠組みで、それを断っています。
許可を求める側が may と丁寧に言い、止める側が同じ may を使って返す形です。言葉の形をそろえて返すことで、断る内容がはっきり伝わります。
「By all means. Go ahead.」促しの言葉が続くやりとり
リズボンの復帰の件で、上の考えを変えさせた経緯が話題になったあと、促しの言葉が出てきます。by all means は、その中で使われる表現です。
— But, uh… by all means. Go ahead.
(でも、まあ……どうぞ、ぜひ。続けて。)
— I’m sorry?
(え?)
— Say it. I won’t get embarrassed.
(言ってください。恥ずかしがったりしませんから。)
— Say what?
(何を?)
— Oh. You mean say “thank you”?
(ああ。「ありがとう」と言え、ということですか?)
— Oh, you’re welcome. Was it so hard?
(ああ、どういたしまして。そんなに難しかったですか?)
The Mentalist Season4 Episode2 (Little Red Book)
by all means は、「ぜひどうぞ」と相手の行動を全面的に認める言い方で、Go ahead. と並べると、「どうぞ、進めてください」という促しになります。ここでは、聞き返しを挟んで Say it. と続き、何かを言うよう促す展開です。
I’m sorry? は、言われたことが聞き取れなかったり、意味が分からなかったりしたときの聞き返しです。Say what? は、「何を言うの?」と内容を尋ねています。You mean ~? で相手の意図を言い直し、say “thank you” に行き着きます。
最後の you’re welcome は、本来は thank you への返事ですが、ここでは感謝の言葉が出る前にこの返事が出ています。I won’t get embarrassed. の get は「〜になる」という意味で、embarrassed は「きまりが悪い」という状態を表します。Was it so hard? は、「そんなに難しかったか」という問いかけで、so が「それほど」という程度を示しています。
同じ「どうぞ」でも、by all means は促す側の言葉として働き、You can come や No, you may not のような許可の可否とは別の使い方であることが分かります。三つの場面は、いずれも短い台詞の組み合わせで、許可に関わる言葉の働きが一つずつ違っています。
まとめ|「どうぞ」を伝える言葉の違い
You can come. は許可を与え、if I may say は許可を丁寧に求め、No, you may not. は許可を与えません。by all means は、相手の行動を全面的に認めて促す言い方でした。
次回も『メンタリスト』と一緒に、英語を楽しく学んでいきましょう。
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