海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン4第2話の冒頭で、ジェーンはCBI(カリフォルニア州捜査局)のコンサルタントとして復帰すると告げられます。その一方で、リズボンの扱いには納得できず、告げる側に食い下がります。
自分は再雇用され、リズボンは調査の対象になるという食い違いを、どんな言葉で突くのか。そして、その言葉がどう受け止められるのかを、台詞に沿って順に見ていきます。
「That’s a little perverse, don’t you think?」食い下がる側の言い方
復帰を告げる場面では、これから組む相手としてレイ・ハフナーの名前が挙がります。リズボンについては、調査が終わるまで停職の扱いだと説明されています。そのうえで交わされるのが、次のやりとりです。
— You’ll be working with… Ray Haffner from now on. He’s an excellent agent.
(これからは……レイ・ハフナーと組んでもらう。優秀な捜査官だ。)
— Top-flight team.
(一流のチームだ。)
— You’re dumping her.
(彼女を切り捨てるんだな。)
— Not at all. Conducting a careful and scrupulously fair review.
(とんでもない。慎重かつ厳正に、公正な調査を進めているところだ。)
Jane: You’re rehiring me and you’re firing Lisbon. That’s a little perverse, don’t you think?
(僕を再雇用して、リズボンをクビにする。どこかねじれていると思いませんか?)
— No, see, you close cases.
(いや、ほら、君は事件を解決するだろう。)
The Mentalist Season4 Episode2 (Little Red Book)
dump は「捨てる、手放す」という意味の動詞で、人や仕事を切るときの口語的な言い方です。You’re dumping her. は、リズボンを切り捨てるのだと言い切る形になっています。続く Not at all. は「まったくそんなことはない」と打ち消す表現で、そのあとに a careful and scrupulously fair review という、調査の丁寧さと公正さを強調する言葉が並びます。scrupulously は「細部まで厳密に」という意味の副詞で、fair を強めています。
ジェーンの台詞は、rehiring me と firing Lisbon を並べて対比させる作りです。実際のリズボンの扱いは調査待ちの停職ですが、ここでは firing という強い語が選ばれています。
perverse は「道理に反している、ひねくれた」といった意味合いで、a little を付けると和らぎます。さらに don’t you think? を添えて、断定せずに同意を求める形にしています。その次の No, see, you close cases. では、see で理由を示し、事件を解決する、つまり結果を出すからだと説明しています。
「That’s exactly the problem.」処分の理由を説明する言い方
続いて、「自分の作戦だった」と主張する一言が出たあとに、処分の理由が説明されます。ここでは作戦の中身には立ち入らず、組織としての考え方だけが述べられます。
— My operation. That was my operation.
(自分の作戦だ。あれは自分の作戦だった。)
— Well, that’s exactly the problem. We expect better supervision from our senior agents,
(まさにそこが問題だ。我々は上級捜査官に、もっと適切な監督を求めている。)
— which is why Lisbon is being investigated and her team reassigned to other posts.
(だからリズボンは調査を受け、彼女のチームは別の部署に配置換えになる。)
The Mentalist Season4 Episode2 (Little Red Book)
That’s exactly the problem. は、相手の言葉をそのまま問題点として取り上げる形です。exactly が付くことで、「まさにそこが」という強調が加わります。We expect better ~ from ~ は「〜に対して、もっと〜を期待する」という組み立てで、ここでは senior agents(上級の捜査官)に supervision(監督)を求めています。
which is why ~ は、直前の内容を受けて「だから〜」とつなぐ言い方です。ここでは、監督を求めるという方針から、リズボンの調査とチームの配置換えへと理由がつながっています。is being investigated と reassigned は受け身の形で、誰が調査し、誰が配置換えをするのかを前に出していません。組織としての決定を告げるとき、主語を伏せて淡々と伝える形が使われています。
この説明のあと、やりとりは任務の指示へと進みます。理由を整えて伝える側と、それに食い下がる側の言葉の違いが、ここまでのやりとりから見えてきます。
「No, I don’t think so.」短く断り、言い直さない
ハフナーのチームがすでに別の事件を抱えていて、その住所を渡されたあとのやりとりです。任務に就くよう促され、短い断りの言葉が返ります。
— No, I don’t think so.
(いや、そうは思わない。)
— No? What–what do you mean?
(いや? どういう意味だ?)
— Just what I said.
(言ったとおりの意味だ。)
The Mentalist Season4 Episode2 (Little Red Book)
I don’t think so. は、直訳すると「そうは思わない」です。「できません」と言い切らずに、考えを述べる形で断っています。前に No を置くと、断る意思がはっきりします。
What do you mean? は、相手の言葉の意味や理由を聞き返すときの質問です。ここでは、断られた側が理由を求めています。それに対する Just what I said. は、「言ったとおり」という意味です。just は「ちょうど」という働きで、説明を足さずに最初の言葉に戻っています。言い換えも理由も付けず、同じ内容をもう一度示しただけの返しです。
ここまでのやりとりが理由を重ねて説明していたのに対し、ここでは短い言葉だけが交わされます。理由を問われても言い直さない返し方は、相手に次の言葉を委ねる形になっています。
まとめ|食い下がる言葉と、退ける言葉
a little perverse, don’t you think? で食い違いを突く形、That’s exactly the problem. で理由を示す形、No, I don’t think so. と Just what I said. で短く断る形を見てきました。食い下がる側と退ける側で、言葉の組み立てが違うことが分かります。
次回も『メンタリスト』と一緒に、英語を楽しく学んでいきましょう。
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