「throw good money after bad」の意味と使い方|『モダンファミリー』S02E09で学ぶ英会話

「throw good money after bad」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

うまくいっていないと分かっていながら、それでも同じことに時間やお金をつぎ込み続けてしまった経験はありませんか。

そんな状況にぴったりの「throw good money after bad」を、『モダンファミリー』シーズン2第9話の冒頭、姉の家庭教師の様子を尋ねる母クレアに、妹アレックスが皮肉たっぷりに切り返す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「throw good money after bad」の意味とニュアンス

throw good money after bad
意味:すでに損をしている状況に、さらにお金や労力をつぎ込んでしまうこと

throw good money after badは、一度失ってしまった投資や損失を、なんとか取り戻そうとして、さらに資金や労力を注ぎ込んでしまう行動を指す比喩表現です。直訳すると「悪いお金(bad money)の後に良いお金(good money)を投げ込む」となり、すでに失われたものを追いかけて、新たな資金までも失う様子が言葉の形にそのまま表れています。

多くの場合、この追加の投資も無駄になってしまう、という否定的なニュアンスで使われます。損失が出ているビジネスへの追加出資、うまくいっていない習い事や修理にお金をかけ続ける場面など、「やめ時を見誤っている」ことを指摘する場面で広く使われる表現です。お金だけでなく、時間や労力を注ぎ込み続ける状況にも比喩的に応用できます。誰かの決断を批判するときだけでなく、自分自身の行動を振り返るときにも使える言い回しで、会話の中でも文章の中でも同じ形のまま使いやすい安定感があります。

【ここがポイント!】

  • 「throw good money after bad」の核は、すでに失ったものを追いかけて新たな損失を重ねるイメージ
  • ビジネスの話に限らず、習い事や修理など身近な出費にも使える表現
  • 皮肉や忠告のトーンで使われることが多く、深刻な場面にも軽い会話にも馴染む

『モダンファミリー』S02E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

姉ヘイリーの課題を茶化していたアレックスに、母クレアがチェロのレッスンの時間を告げつつ、ヘイリーの家庭教師の進み具合を尋ねます。理屈っぽいアレックスがどんな一言で切り返すのか、姉妹のテンポの良い応酬に注目です。

Haley: They’re fat though, right?
(でも、太ってるんでしょ?)

Claire: Come on, Alex. It’s time for your cello lesson. How’s the tutoring going?
(ほら、アレックス。チェロのレッスンの時間よ。家庭教師の方はどう?)

Alex: Are you familiar with the term “throwing good money after bad“?
(『無駄になったお金にさらにお金をつぎ込む』っていう言葉、知ってる?)

Haley: Are you familiar with the term “Dunphy, party of one”? Because you will be.
(『ダンフィー家、おひとりさま』っていう言葉、知ってる? あんたはそうなるんだから。)

Modern Family Season2 Episode9 (Mother Tucker)

シーン解説と心理考察

クレアの「家庭教師の方はどう?」という何気ない問いかけに、アレックスは即座に「無駄になったお金にさらにお金をつぎ込む、っていう言葉知ってる?」と切り返します。姉の成績が思うように伸びていないことを、損失が確定した投資にたとえる言い回しには、理屈と皮肉で武装するアレックスらしい辛辣さが表れています。

ヘイリーもすぐさま「『ダンフィー家、おひとりさま』っていう言葉知ってる? あんたはそうなるんだから」と切り返しており、売り言葉に買い言葉のテンポの良さが会話の温度を変えています。どちらも相手をやり込めることに躊躇がなく、姉妹ならではの遠慮のない応酬がこの短いやり取りに凝縮されています。理屈で刺すアレックスと、感覚で切り返すヘイリーという対照的な武器の違いも、この一往復からうかがえます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

底に穴が開いて水が漏れ続けているバケツに、それでも新しい水(お金)を注ぎ足しているイメージを思い浮かべてみましょう。悪い状況(bad)に良いお金(good money)を投げ込む(throw)ほど、注いだ分はそのまま流れ出ていくだけというのが、このフレーズの核にあるイメージです。

アレックスが姉の家庭教師について放った皮肉も、まさに「これ以上続けても穴から漏れ続けるだけでは」という指摘でした。効果の見えない投資を続けている場面に出会ったとき、このバケツのイメージを思い出すと、フレーズの意味がすっと浮かんでくるはずです。

例文で覚える「throw good money after bad」

損切りできずに追加投資してしまう場面で使われることが多いthrow good money after badを、3つの例文で確認していきましょう。

Fixing this old car again would just be throwing good money after bad.
(この古い車をまた修理するのは、無駄なお金をさらにつぎ込むようなものだ。)
何度も修理を繰り返している持ち物について話す場面です。「again」を添えることで、これまでの出費の積み重ねが伝わりやすくなります。

The company kept investing in the failing project, throwing good money after bad.
(その会社は失敗しているプロジェクトに投資を続け、無駄なお金をさらにつぎ込んでいた。)
経営判断を振り返るビジネスシーンです。過去形で語ることで、後から見れば損失を広げていたという反省のニュアンスが出ます。

A: Should I pay for more lessons if he’s not improving?
B: That sounds like throwing good money after bad.
(A:上達していないのに、もっとレッスン代を払うべきかな?)
(B:それは無駄なお金をさらにつぎ込むようなものに聞こえるね。)
習い事の継続を相談する会話です。「That sounds like〜」の形は、相手の状況を客観的に評価するときに使いやすい言い回しです。

あわせて覚えたい関連表現

cut one’s losses
(損切りする、見切りをつける)
throw good money after badが「無駄な追加投資をする」という好ましくない行動を表すのに対し、cut one’s lossesはその逆で「損失が広がる前にやめる」という前向きな判断を表します。

sunk cost fallacy
(サンクコスト効果、埋没費用の誤謬)
throw good money after badが行動そのものを指す口語表現であるのに対し、sunk cost fallacyは「すでに取り戻せない費用に執着してしまう心理的な傾向」を指す、やや硬い言い回しです。

money down the drain
(お金をどぶに捨てる)
money down the drainが「お金が無駄になった」という結果だけを表すのに対し、throw good money after badは「すでに損をしている状況で、さらに資金を投じる」という行動・プロセスに重点があります。

Note|やめる勇気とやめない理由、cut one’s lossesとの分かれ道

throw good money after badを口にするとき、人はたいてい「もうやめた方がいい」という状況を目の前にしています。それでも、多くの人が手を止められずに追加の投資を続けてしまうのはなぜでしょうか。

その手がかりになるのが、関連表現として挙げたcut one’s lossesとの対比です。throw good money after badが「やめられずに続けてしまう」行動を表すのに対し、cut one’s lossesは「損失が広がる前に見切りをつける」という真逆の判断を表します。この2つの表現がセットで使われることが多いのは、英語圏でも「やめる決断」の難しさが日常的な話題になっている証だと言えます。ビジネスの会議では「Let’s cut our losses on this」と言えば議論を打ち切る合図になり、逆に誰かが無理な継続を主張すれば「That’s just throwing good money after bad」と釘を刺されることになります。どちらの表現も、感情論ではなく「この先も同じ結果が続くかどうか」という冷静な見極めを促す役割を果たしています。

アレックスがヘイリーの家庭教師について放った一言も、まさにこの分かれ道を指摘するものでした。成果の出ていない努力を続けるべきか、思い切ってやめるべきか、という判断は、勉強に限らずさまざまな場面で顔を出します。

続けるか、やめるか。その境界線を言葉にできると、判断の軸が一つ増えます。

まとめ|姉妹の毒舌合戦から学ぶ、やめ時の見極め方

throw good money after badは、すでに損をしている状況に、さらにお金や労力をつぎ込んでしまうことを表す表現です。

投資やビジネスの話に限らず、習い事や修理など身近な出費についても使える、応用範囲の広い言い回しです。お金の話に限らず、時間や労力についても同じ発想で使えます。

家庭教師の成果を尋ねる母への皮肉として飛び出したアレックスの一言には、続けるべきか見切りをつけるべきかという、誰もが一度は直面する迷いが重なる場面でした。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「throw good money after bad」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

throw good money after bad

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次