海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
運命の出会いや、結ばれるべくして結ばれた縁を、英語でロマンチックに語ってみたいと思ったことはありませんか。
そんなときの定番が「be meant to be」、そうなる運命だ、という意味の表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン9第15話の、別の相手に振られた直後のラージが、手のひらを返してエミリーに復縁を懇願する、ややコミカルなシーンから、一緒に見ていきましょう。
「be meant to be」の意味とニュアンス
be meant to be
意味:そうなる運命だ、結ばれる運命にある
be meant to be は「(運命や大きな力によって)そうなるよう定められている」という意味の定型表現です。特に恋愛の場面で「私たちは結ばれる運命」と語る、ロマンチックな決まり文句として頻繁に登場します。
おもしろいのは、誰がそう「定めた」のかをあえて言わない点です。行為者をぼかすことで、運命や縁といった大きな力の存在を匂わせ、壮大で感情のこもった響きが生まれます。to be の後を省略して It was meant to be.(そうなる運命だった)の形でも使え、逆に It wasn’t meant to be.(縁がなかった)と否定形にすると、うまくいかなかったことを「仕方なかった」と慰める言い回しになります。
【ここがポイント!】
- be meant to be は「(何か大きな存在に)そうなるよう定められた」という運命の表現
- 誰が定めたかを言わないことで、縁や運命の壮大さがにじむ言い回し
- 否定形 wasn’t meant to be なら「縁がなかった」と諦めを伝える一言にもなる
『ビッグバン★セオリー』S09E15のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
エミリーと別れたばかりのラージは、気になっていたクレアをバレンタインに誘おうと電話をかけます。ところがクレアにはあっさり断られてしまいます。行き場を失ったラージは、その足で別れたばかりのエミリーのもとへ向かい、復縁を懇願します。
Raj: …I was wondering if you’re free for Valentine’s Day?
(もしよかったら、バレンタインは空いてるかな?)Claire: Sorry, I just got back with my boyfriend.
(ごめんね、ちょうど彼氏とよりを戻したところなの)Raj: But I just broke up with my girlfriend.
(でも、僕はたった今、彼女と別れたばかりなんだ)(場面が変わり、エミリーの部屋で)
Raj: Please take me back. Our love was meant to be.
(お願いだ、よりを戻してくれ。僕らの愛は運命だったんだ)The Big Bang Theory Season9 Episode15(The Valentino Submergence)
シーン解説と心理考察
自分からエミリーと別れておきながら、別の相手にも振られた途端、そのエミリーに「僕らの愛は運命だった」と泣きつくラージの言葉の軽さが、コミカルに響く場面です。be meant to be という、本来は人生を懸けて語るような重い表現が、寂しさに耐えられないその場しのぎの動機から飛び出してくるところに、可笑しさがにじみます。
クレアへの電話で「ちょうど彼氏とよりを戻した」と断られ、「でも僕はたった今、彼女と別れたばかりなんだ」と食い下がる姿からは、ラージが一人になる不安に押されているのが伝わってきます。その勢いのまま、別れたばかりのエミリーに「運命」という最大級の言葉を持ち出してしまう。運命という重々しい響きと、たった今までの行動とのちぐはぐさが、この一言を空回りさせています。大仰な愛の言葉ほど、使う相手とタイミングを選ぶのだということが、ラージの慌てぶりに重なって見えてきます。
『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ
be meant to be は、mean(意図する)の受け身、つまり「(何かに)そうなるよう意図された」というイメージで捉えると腑に落ちます。意図したのが誰なのかをわざとぼかすことで、運命や縁といった、目に見えない大きな手の存在が浮かび上がってきます。
別れたばかりの相手に、振られた腹いせのように駆け込んで「僕らの愛は運命」と訴えるラージ。その慌ただしい姿を思い浮かべれば、be meant to be が持つ”運命の重さ”と、それを軽々しく使ったときの可笑しさが、セットで記憶に残ります。
例文で覚える「be meant to be」
be meant to be は、恋愛から人生の巡り合わせまで幅広く使えます。肯定・否定の両方を、3つの例文で見てみましょう。
The moment we met, I knew we were meant to be.
(出会った瞬間、私たちは結ばれる運命だとわかった)
出会いをロマンチックに振り返る場面です。恋愛の定番フレーズで、二人の関係に「必然だった」という特別な意味を添えます。
I didn’t get the job, but maybe it just wasn’t meant to be.
(その仕事には就けなかったけど、たぶん縁がなかっただけだよ)
残念な結果を前向きに受け止める場面です。否定形にすると、思い通りにいかなかったことを「仕方なかった」とやわらかく慰める言い方になります。
A: Can you believe we ended up in the same city after all these years?
B: I know. I guess some things are just meant to be.
(A:何年も経って、同じ街にたどり着くなんて信じられる?)
(B:ほんとね。やっぱり、起こるべくして起こることもあるのね)
偶然の再会をしみじみ語り合う場面です。some things を主語にすると、恋愛以外の巡り合わせにも自然に使えます。
あわせて覚えたい関連表現
be destined to
(〜する運命にある)
destiny(運命)を語源に持つ、ややフォーマルで文学的な響きの表現です。be meant to be が会話的でロマンチックな決まり文句なのに対し、be destined to はより重々しく、宿命を強調したいときに向いています。
be a perfect match
(お似合いだ、ぴったりの相手だ)
相性の良さを示す表現です。be meant to be が「運命」という大きな力を匂わせるのに対し、be a perfect match は二人の相性の良さそのものに焦点があり、宿命的な含みは控えめです。
It wasn’t meant to be.
(縁がなかった)
be meant to be の否定形で、うまくいかなかった物事を諦めとともに受け入れる、慰めの定型です。同じ表現が、肯定なら運命の賛歌に、否定なら別れの慰めになる点が印象的です。
Note|mean の受動態が「運命」を表すようになった背景
be meant to be を直訳すると「そうであることを意図されている」となり、なぜこれが「運命」を意味するのか、少し不思議に感じるかもしれません。
鍵を握るのは mean という動詞の幅広さです。mean には「意味する」「意図する」のほかに、「(あるものを)〜のために定める・あてがう」という古い用法があるとされます。たとえば This gift is meant for you.(この贈り物はあなたのためのものです)という言い方には、「あなたにあてがわれた」という感覚が残っています。この「定める」の受動態が be meant to で、「〜するよう定められている」という意味を生みました。ここで効いてくるのが、受動態の特徴です。「誰が定めたのか」を文の表に出さないため、その定めた主体が、運命・神・宇宙といった目に見えない大きな存在へと自然に膨らんでいきます。be meant to be が壮大でロマンチックに響くのは、この「主語を伏せる」構造そのものが、運命の気配を演出しているからだとされています。
ラージが大げさに「Our love was meant to be」と言ったとき、その一言には「僕らを超えた何かが、僕らを結びつけた」という含みがありました。だからこそ、行き場を失ってから持ち出された彼の言葉は、いっそう軽く聞こえたのです。
主語を伏せる小さな文法の工夫が、運命という大きな物語を支えています。
まとめ|ラージの空回りが教えてくれる「運命」の言葉
be meant to be は、誰が定めたかをあえて言わないことで、運命や縁という大きな力の存在を匂わせる表現です。だからこそ恋愛の告白やプロポーズ、別れの慰めまで、人生の節目を語る言葉として愛されてきました。
「私たちは結ばれる運命だった」と言えれば、二人の関係に特別な必然性とロマンを添えることができます。一方で否定形にすれば、思い通りにならなかったことをやわらかく受け止める一言にもなります。
ラージのように使うタイミングを誤ると空回りもしますが、ここぞの場面で響く表現として、あなたの引き出しに加えてみてください。


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