悪い知らせは誰が伝える?英語で伝え役を押し付け合うときの言い方|『ビッグバン★セオリー』S12E09で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 悪い知らせは誰が伝える?英語で伝え役を押し付け合うときの言い方|『ビッグバン★セオリー』S12E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第9話から、悪い知らせの伝え役をめぐる英語を取り上げます。シェルドンとエイミーの理論を否定するらしい古い論文が見つかり、レナードたちは誰がそれを伝えるかで押し付け合いを始めます。

言いにくい話は、伝える前の段取りにも英語らしい言い回しが出てきます。役目の譲り合いから、切り出し、受け止めまでを順に見ていきます。

目次

「How are we gonna tell him?」押し付け合いの英語

ラージが見つけたロシア語の論文を、合流したハワードが訳します。理論を否定する内容らしいと分かったところで、レナードがこう言い出します。

Leonard: Oh, how are we gonna tell him?
(ああ、どうやってあいつに伝えればいいんだ?)

Howard: That’s easy. Just go up to him and say, “Sheldon, Raj has something to tell you.”
(簡単さ。あいつのところに行って「シェルドン、ラージが話があるってさ」って言えばいい。)

Raj: Why do I have to tell him?
(なんで僕が言わなきゃいけないんだよ?)

Leonard: You did find it.
(見つけたのは君だろ。)

Raj: I fou– but he’s the one who translated it.
(僕が見つけ……でも訳したのは彼だよ。)

TBBT Season12 Episode09

How are we gonna tell him? は「どう伝える?」と方法を聞く形ですが、ここでは伝える役目そのものが重荷になっていることが読み取れます。ハワードは自分では伝えず、ラージに話を振るための一言を用意して返します。

レナードの You did find it. は、動詞の前に did を置いて事実を強める形です。「実際に見つけたのは君だ」と、役目を振る根拠を押し出しています。ラージは he’s the one who ~(〜したのは彼だ)で、訳したハワードへ矛先を返します。日常の場面で同じように役目を断るなら、Why do I have to ~? は不満がそのまま出る言い方なので、相手との関係によっては Could you do it instead? のように頼む形に変えたほうが角が立ちにくくなります。

この後、レナードが We all tell him.(みんなで伝えよう)と提案すると、ハワードは Or even better: you tell him.(もっといい案がある、君が伝えろ)と返し、ラージも That makes the most sense.(それが一番筋が通ってる)と同調します。レナードの You guys are such cowards.(臆病者め)に、ハワードは Yes, we are. とあっさり認めています。押し付け合いが、そのまま決着まで英語の型になっている場面です。

切り出しから受け止めまで

伝え役になったレナードは、別の場面でペニーに、シェルドンに悪い知らせを伝えなければならないと打ち明け、I really don’t want to.(すごく気が進まない)と本音を添えます。ここで使われている give someone some bad news は「悪い知らせを伝える」の基本形で、news は数えられない名詞なので a をつけず some で受けています。ドアの前で here I go(行くぞ)と自分を奮い立たせるレナードに、ペニーは自分だけ先に部屋へ引っ込もうとします。

部屋に入ったレナードは、I need to talk to both of you about your paper.(2人の論文のことで話がある)と本題を示し、ロシア語の論文に came across(偶然行き当たった)と事実を伝えます。そこからのやり取りがこちらです。

Amy: Are you sure?
(確かなの?)

Leonard: Yeah, uh, Howard translated it. I’m so sorry.
(うん、その、ハワードが訳したんだ。本当にごめん。)

Amy: Sheldon, are you, are you all right?
(シェルドン、大丈夫?)

Sheldon: Oh, yes, of course. Thank you for telling us, Leonard. I’m sure that wasn’t easy.
(ああ、もちろんだ。伝えてくれてありがとう、レナード。言うのは簡単ではなかっただろう。)

TBBT Season12 Episode09

I need to talk to ~ about … で話題を先に示し、事実を伝えたら I’m so sorry. と添えるのが、伝える側の流れです。先に話題を示しておくと、相手は中身を聞く前に心構えができます。受け手側の Thank you for telling us. と I’m sure that wasn’t easy. は、知らせの中身ではなく、伝えてくれた相手の苦労をねぎらう言い方です。

ただし後の場面では、シェルドンもエイミーも、何を言われても元気づけられない様子を見せています。落ち着いた返事が本心のすべてとは限らないところまで含めて、言葉と場面の両方が見どころです。

まとめ|伝える役と、伝えられる側の言葉

今回は、How are we gonna tell him? や You did find it. といった役目を押し付け合う言い方と、I’m so sorry.、Thank you for telling us. など伝える側と受け手の英語を見てきました。

言いにくい知らせをめぐる一連のやり取りは、『ビッグバン★セオリー』を観ながら場面ごとに追うと、それぞれの言葉の役割がよく見えてきます。

この回のほかのコラムやフレーズ記事でも、別の角度から英語表現を紹介しています。

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