「a swing and a miss」の意味と使い方|『モダンファミリー』S08E12で学ぶ英会話

「a swing and a miss」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

良かれと思って選んだものが、相手にはいまひとつ響かなかった。そんなとき、軽い自虐を込めて「空振りだった」と言えると、気まずさが少しやわらぎます。その場面にぴったりの英語の言い方があります。

そんなときに使える「a swing and a miss」を、『モダンファミリー』シーズン8第12話で、フィルがクレアに話しかける場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「a swing and a miss」の意味とニュアンス

a swing and a miss
意味:空振り、やってはみたが結果が出なかった試み

a swing and a miss は、挑戦はしたものの、狙った結果にはつながらなかった試みを表す口語表現です。企画、提案、贈り物など、相手に向けた働きかけがうまくいかなかったときに、軽く振り返る言い方として使います。深刻な失敗を悲しむというより、「今回は当たらなかった」と、少し肩の力を抜いて言うときに向きます。

文字どおりの意味は、野球の空振りです。swing は「(バットを)振ること」、miss は「外すこと」で、「振ったが外れた」という一場面が、この言葉の中身になります。この一場面を、比喩として、試みたけれど当たらなかったことに当てはめています。バットを振る行為が「挑戦」、ボールに当たらないことが「結果が出ない」にあたります。

形は、swing と miss という2つの名詞を and でつなぎ、a を頭に付けて、全体で1つの名詞句にしています。そのため、be 動詞の補語として使うのが基本で、「It was a swing and a miss.(それは空振りだった)」のように言います。mine was a swing and a miss のように、主語を代名詞で受ける形にもなります。

自分の試みについて言えば自虐になり、他人の試みについて言えば、「あれは外れだったね」という評価になります。誰の試みを指すかで響きが変わる点に気をつけます。

【ここがポイント!】

  • 「a swing and a miss」の核は、やってはみたが結果につながらなかった試み
  • 文字どおりは野球の空振りで、swing(振る)と miss(外す)の足し算
  • 全体で1つの名詞句なので、be 動詞の補語として使うのが基本

『モダンファミリー』S08E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

バレンタインの贈り物をめぐって、フィルが、クレアの贈り物が自分のものを上回ったと認めます。「a swing and a miss」が出てくるのは、フィルが自分の贈り物を振り返る一言です。

Phil: You know, I never thought you’d beat my gift, but you did. Oh, honey. I’m beginning to think that mine was a swing and a miss.
(君が俺の贈り物に勝つなんて思ってもみなかったけど、勝っちゃったな。ああ、ハニー。俺のは空振りだったんじゃないかって、思い始めてるよ。)

Claire: Hardly. Yours was fantastic. But how about a swing with a miss?
(とんでもない。あなたのは最高だったわ。でも、ミス(=私)つきのブランコ、なんてどう?)

Phil: You are killing it today!
(今日の君は絶好調だね!)

Claire: I know!
(でしょ!)

Modern Family Season8 Episode12 (Do You Believe in Magic)

シーン解説と心理考察

フィルは、You know と切り出して、まず自分の予想が外れたことを語ります。I never thought you’d beat my gift, but you did は、「君が俺の贈り物に勝つとは思っていなかったが、勝った」という意味です。beat は「打ち負かす」の意味の動詞で、贈り物を競争の相手のように扱っています。

そのあとの Oh, honey. は、クレアへの呼びかけです。続く I’m beginning to think that mine was a swing and a miss は、自分の贈り物を振り返る言い方です。beginning to think は、「そう思い始めている」という、断定を避けたやわらかい言い方で、mine は my gift を受けています。思い始めたという途中経過の言い方が、フィルの落ち込みを軽く見せています。

クレアは、Hardly. とすぐに否定します。Hardly は、「とんでもない」と打ち消す一語の返事です。続く Yours was fantastic. は、フィルの贈り物は最高だったという評価で、フィルの「空振りだった」という言葉を、そのまま押し返しています。

続いてクレアは、But how about a swing with a miss? と言います。フィルが使った a swing and a miss の and が with に替わった形で、swing と miss はそのままです。フィルの贈り物はブランコ(swing)で、クレアはその swing を受け、miss を女性への呼びかけの「ミス」(自分のこと)に掛けて、「ミスつきのブランコ」と切り返した言葉遊びです。フィルはこれを受けて、You are killing it today! と返します。kill it は「大成功する、絶好調である」を表す決まった言い方で、today を添えて、その日の調子を褒めています。クレアは I know! と、短く応じます。

夫婦で軽く言葉を投げ合う、テンポのよい場面です。落ち込みを自分から口にしたフィルに、クレアがすぐ反応し、フィルがその反応を褒める。やり取りが小さな往復で続くところに、二人の呼吸が表れています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

バッターが思い切りバットを振って、ボールがそのまま通り過ぎる場面を思い描きます。a swing(振った)と a miss(外した)で1セットです。「頑張ったけれど、当たらなかった」という一瞬が、a swing and a miss です。

形のうえでは、swing は「挑戦」、miss は「結果が出ない」と分けて、足し算で覚えます。2つの語の順番も、「振る、そして外す」という時間の流れのとおりに並んでいるので、順序を入れ替えないよう頭に置いておきます。

フィルの台詞は mine was a swing and a miss で、be 動詞の過去形のあとに置かれています。mine was の形ごと、「自分のは空振りだった」と言いたい場面に重ねて覚えると、記憶に残ります。

例文で覚える「a swing and a miss」

仕事の取り組み、プレゼン、励ましの声かけを例に、a swing and a miss の形を見ていきます。

Our first attempt was a swing and a miss.
(私たちの最初の試みは空振りでした。)
最初の挑戦の結果を振り返る例です。was の補語に置く、基本の形です。

A: How did the presentation go?
B: Honestly, a swing and a miss. Nobody asked any questions.
(A:プレゼンはどうだった?)
(B:正直、空振りだったよ。誰も質問してくれなかった。)
結果を同僚に報告する会話です。短く言い切ったあと、理由を一文で添えています。

Don’t worry about it. Everyone takes a swing and misses now and then.
(気にしないで。誰だって、たまには空振りするよ。)
落ち込む人を励ます例です。take a swing and miss と動詞の形にすると、「振って外す」動きとして言えます。

あわせて覚えたい関連表現

strike out
(うまくいかない、失敗に終わる)
strike out は、野球では三振を表す言い方で、比喩では「うまくいかなかった」を表します。a swing and a miss が試みの1回を見るのに対し、strike out は結局うまくいかなかったという結果に焦点があります。

fall flat
(うまくいかない、ウケない)
fall flat は、冗談や企画が相手に響かなかったことを表します。a swing and a miss が試みた側から言うのに対し、こちらは相手の反応から言う表現です。

miss the mark
(的を外す、ねらいから外れる)
miss the mark は、ねらいが外れたことを客観的に述べます。a swing and a miss が自分の試みを軽く振り返る響きなのに対し、少し硬めの言い方です。

Note|焦点で選ぶ「うまくいかなかった」。a swing and a miss、strike out、fall flat、miss the mark の使い分け

うまくいかなかったことを表す英語表現は多く、どれを選ぶかで迷います。4つの表現を、どこに焦点を置くかで見比べます。

a swing and a miss が見ているのは、試みそのものです。「振ったが、当たらなかった」という1回の挑戦に焦点があり、自分の取り組みを軽く振り返るときに向きます。フィルが自分の贈り物を指して使ったのも、この使い方です。

strike out が見ているのは、結果です。「結局うまくいかずに終わった」という全体の結末を表します。fall flat が見ているのは、相手の反応です。冗談や企画を出したが、周りが乗ってこなかった、という場面に合います。miss the mark が見ているのは、ねらいです。狙った方向と実際の成果がずれた、という客観的な説明に向きます。

選び方の目印は、何を主役にして語りたいかです。自分の挑戦なら swing and a miss、結末なら strike out、相手の反応なら fall flat、ねらいのずれなら miss the mark と選べば、混乱しません。

日本語にするときは、「空振り」「不発」「失敗」と訳し分けます。「空振り」は試みが当たらなかったことを、「不発」は盛り上がりに欠けたことを、「失敗」は結果としてうまくいかなかったことを表します。フィルの台詞は、「俺のは空振りだったんじゃないか」と訳すと、軽く自分を振り返る口調が残ります。

主役が試みか、結末か、相手か、ねらいか。そこが決まれば、4つのうちどれを使うかは自然に決まります。

まとめ|自分の贈り物を、軽く「空振り」と呼ぶ

a swing and a miss は、やってはみたが結果が出なかった試みを、軽く振り返る表現です。野球の空振りの場面が比喩になっていて、be 動詞の補語として使うのが基本です。

結果に焦点を置くなら strike out、相手の反応なら fall flat、ねらいのずれなら miss the mark と、見るところで別の表現を選びます。a swing and a miss は、その中で、試みた側の目線から言う表現です。

自分の贈り物を「空振りだったのかも」と軽く言い、クレアの返事で話が弾んでいくフィル。落ち込みを重くせずに口にできるところが、この表現の使いやすさです。

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