「Why not try a fresh approach?」と言われたら、何と返す?|『メンタリスト』S04E07で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「Why not try a fresh approach?」と言われたら、何と返す?|『メンタリスト』S04E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン4第7話では、CBI(カリフォルニア州捜査局)の捜査の進め方をめぐって、決まった手順に別のやり方を勧める言葉が飛び交います。手順を指摘され、代案を示され、皮肉で受け流し、理由を挙げて断るまでが短い会話に収まっています。

相手の仕事の進め方に口を挟まれたとき、英語でどう返すのか。やり取りの運びを、表現とあわせて順に見ていきます。

目次

「you’re just going through the motions」と「it’s called police work」

容疑者のリストを一人ずつ当たるよう指示が出た直後に、次の会話が始まります。

— Well, you’re just going through the motions.
(まあ、ただ形だけ手順をなぞっているだけですよね。)
— Yeah, it’s called police work.
(ええ、それが警察の仕事というものです。)
— Well, why not try a fresh approach?
(でしたら、新しいやり方を試してみてはどうですか。)
— Like what, tarot cards?
(たとえば何です?タロットカードですか。)
The Mentalist Season4 Episode7 (Blinking Red Light)

go through the motions は、気持ちや工夫を込めずに、形だけ手順をなぞることを指す表現です。just が付くと「ただそれだけ」という響きが強まり、ここでは決まった手順に沿って容疑者を順に当たる進め方が、型どおりだと指摘されています。

これに対する it’s called ~ は、直訳すると「〜と呼ばれるものだ」で、相手の言葉を受けて、別の名前を付け直す返し方です。型どおりに見えるやり方こそが本来の仕事だ、という含みが読み取れます。文頭の Well や Yeah は、発言の頭に置く軽いつなぎの言葉で、話の流れを受けて返事を始めるときに使われます。

続く why not try ~? は、案を出すときによく使われる形です。a fresh approach は「新しい取り組み方」を表し、ここでは手順を変える提案になっています。Like what, ~? は「たとえば何?」と具体例を求める問いで、そこに tarot cards という例を添えています。本気で案を聞き出すというより、案を軽く扱う皮肉の例として読み取れます。占いの道具を例に挙げることで、代案の内容を問い返す形になっています。

「these are all viable suspects」理由を挙げて断り、問い返す

代案の中身が示されると、会話は次のように続きます。

— Go directly to the one that feels right.
(しっくりくる一人に、まっすぐ当たるんです。)
— Look, these are all viable suspects. The Fresno P.D. did their job well.
(いいですか、全員が容疑者として十分に見込みがあります。フレズノ警察はきちんと仕事をしました。)
— So you’re just gonna do the same job over again?
(つまり、同じ仕事をもう一度やり直すんですか。)
The Mentalist Season4 Episode7 (Blinking Red Light)

この少し前の会話に、フレズノ警察は科学的な証拠が乏しいため、八人の容疑者を絞り込めていないという説明があります。viable は「現実に成り立つ」「見込みがある」という意味で、viable suspects は、容疑者として現実味のある人たちを指します。did their job well と合わせて、リストを信頼する理由として挙げられています。

Look, ~ は、本題に入る前に置く前置きの一言です。ここでは反対の理由を述べる前に添えられ、続く文で理由が二つ並びます。理由を並べたあとに問い返しが続く流れです。

問い返しの So you’re just gonna ~? は、ここまでの内容を受けて「つまり〜するつもりなのか」と確かめる形です。gonna は going to のくだけた形で、just が加わると「ただそれだけをするのか」という含みが出ます。do the same job over again は「同じ仕事を最初からやり直す」ことを表し、リストの人たちをもう一度調べる意味を、短い言葉で言い当てています。

「Take a guess and run with it」根拠がないまま動き出すとき

問い返しのあと、勘を頼りにするよう促す言葉が重ねられます。

— You’ve been a cop for a long time. What you don’t know is how much you know without knowing you know it.
(あなたは長く警官をやってきました。分かっていないのは、知っていると気づかないまま、自分がどれだけ知っているかです。)
— Take a guess and run with it.
(見当をつけて、そのまま進めるんです。)
The Mentalist Season4 Episode7 (Blinking Red Light)

take a guess は「見当をつける」「当てずっぽうで答える」、run with it は「それを元に進める」という意味です。二つをつなげると、確かな根拠がなくても、まず一つ決めて動き出す、という促しになります。「当てずっぽうでも構わない」という含みがあります。前の文の What you don’t know is ~ は「分かっていないのは〜だ」という型で、その後ろに名詞のまとまりを置く形です。

候補を一人に決めたあとのやり取りは、次のとおりです。

— Well, yeah, but it’s just a hunch. I don’t even know why.
(ええ、でもただの勘です。理由さえ自分で分かりません。)
— Best kind of hunch. As good a place to start as any.
(いちばんいい種類の勘です。出発点としては、どこにも劣りません。)
The Mentalist Season4 Episode7 (Blinking Red Light)

a hunch は、理由をうまく説明できない直感を表します。I don’t even know why は、理由さえ分からないと打ち明ける言い方です。それを受けた As good a place to start as any は、「どこから始めても同じくらい良い出発点だ」という意味の型で、根拠が弱くても動き出してよい理由を、短く言い切る形です。前の Best kind of hunch. は、名詞だけで評価を述べる省略した言い方で、文の形を整えずに、勘を肯定する評価だけを短く述べています。

まとめ|手順への指摘から勘に頼る一歩まで

going through the motions で手順の形式化を指摘し、why not try ~? で代案を示し、viable や over again で理由を挙げて断る。さらに take a guess and run with it で動き出す。この流れを押さえると、仕事の進め方をめぐる会話の英語が見通せます。

次回も『メンタリスト』と一緒に、場面ごとの英語を読み解いていきましょう。

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