「a swing and a miss」と「a straight shot」はどう違う?スポーツの比喩で勝負を語る英語|『モダンファミリー』S09E11で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「a swing and a miss」と「a straight shot」はどう違う?スポーツの比喩で勝負を語る英語|『モダンファミリー』S09E11で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第11話では、ジェイが幼いジョーにゴルフを教え、子ども向けのゴルフ大会に出場させます。その間、ジェイの口からは野球やアメフト、演劇に由来する言い回しが次々に出てきます。

「a swing and a miss」と「a straight shot」は、どちらも一打のイメージを持つ言葉ですが、指している時点がはっきり違います。勝負ごとを語る比喩の組み立てを、親子の場面の流れに沿って見ていきます。

目次

「a swing and a miss」と「go all the way」で結果と見込みを語る

ジョーと過ごす時間を増やしたいと考えたジェイは、ゴルフを教えることにします。練習の場面で、ジョーは渡されたクラブに書かれた名前に気づきます。

Jay: Okay, Joey, you take this club, and you hit that ball.
(よし、ジョーイ、このクラブを持って、あのボールを打つんだ。)
Jay: Any questions?
(質問は?)
Joe: Why does this say “Manny”?
(なんで「マニー」って書いてあるの?)
Jay: Don’t worry about it.
(気にするな。)
Jay: They were only used once.
(一回しか使ってないんだ。)
Jay: It was a swing and a miss for both of us.
(俺たち二人とも空振りだったのさ。)
Modern Family Season9 Episode11 (He Said, She Shed)

a swing and a miss は、野球でバットを振ったのにボールに当たらない「空振り」を指す表現です。そこから「試してはみたが、うまくいかなかった」ことを振り返る比喩として、日常会話でも使われます。たとえば My first try at baking bread was a swing and a miss.(初めてのパン作りは空振りに終わった。)のように、済んだことの結果をさらりと言うときに便利です。

ここでは、マニーの名前が入ったクラブが一度しか使われていないという流れから、マニーのゴルフが続かなかったことを冗談めかして言っています。for both of us が付くことで、空振りだったのはマニーだけでなくジェイも同じだった、という含みになります。

その後ジェイは、ジョーの腕前についてグロリアにこう話します。

Jay: You know, Gloria, with the right training, this kid could go all the way.
(なあグロリア、ちゃんと鍛えれば、この子はてっぺんまで行けるぞ。)
Jay: Me managing his golf career can be my second act.
(俺がこいつのゴルフ人生を仕切る、それが俺の第二幕ってわけだ。)
Modern Family Season9 Episode11 (He Said, She Shed)

go all the way は「最後まで行く」が元の意味で、スポーツの話では「優勝まで勝ち上がる」「頂点に立つ」という見込みを表すことが多い言い方です。second act は演劇の「第二幕」から、人生の後半に始める新しい挑戦を指します。空振りという過去の結果と、てっぺんという先の見込みが、同じ人物の口から続けて出てくる構成です。

「make a big deal」と「playbook」が飛び交う言い合い

グロリアは、ジェイがジョーを子どもの大会に出すことに賛成していません。ジェイとグロリアのやりとりに、そばにいたマニーも加わります。

Jay: Why are you making such a big deal about it? It’s a It’s a kiddie golf tournament.
(何をそんなに大ごとにしてるんだ? ただの、ただの子どものゴルフ大会だぞ。)
Jay: It’s like a a playdate I don’t hate being at.
(いわば、俺が嫌がらずにいられる遊びの集まりみたいなもんだ。)
Gloria: It’s a bad idea.
(よくない考えよ。)
Gloria: What if Joe wants to do something that is less competitive, like reading or papier-mâché?
(もしジョーが、読書とか張り子細工みたいな、もっと競争の少ないことをやりたがったら?)
Jay: Let’s not break out the Manny playbook just yet.
(マニーのときの作戦帳を持ち出すのは、まだ早いぞ。)
Manny: Playbill would’ve been more cutting.
(Playbill のほうが、もっと痛烈だったろうね。)
Modern Family Season9 Episode11 (He Said, She Shed)

make a big deal about it は「それを大げさに騒ぎ立てる」という意味で、Don’t make a big deal about it.(そんなに騒がないで。)の形でもよく耳にします。kiddie は「子ども向けの」を表すくだけた語で、playdate は子ども同士を遊ばせる約束や集まりのことです。ジェイはその言葉に「自分が居ても嫌じゃない」と付け足し、大会を気軽なものに見せる言い方に仕立てています。

playbook はアメフトのチームが作戦をまとめた冊子のことで、そこから「いつものやり方」「手の内」という意味でも使われます。break out the ~ playbook で「〜のときのやり方を持ち出す」となり、ジェイはグロリアの提案を、マニーを育てたときと同じ方針だと受け流す格好です。

これに対しマニーは、スポーツの作戦帳ではなく、劇場で配られるプログラム冊子の名前を挙げて返します。たとえを演劇の側に置き換えたほうが当てこすりとして鋭かった、という返しで、比喩そのものを言い直して切り返す形になっているのが分かります。

「a straight shot」と「choke」が並ぶ試合前の声かけ

大会の場面では、ジェイが打つ前のジョーに声をかけます。

Jay: It’s a straight shot, pal.
(まっすぐ一本だ、相棒。)
Jay: You got this.
(お前ならやれる。)
Jay: How are you feeling?
(気分はどうだ?)
Joe: I’m nervous.
(緊張してる。)
Modern Family Season9 Episode11 (He Said, She Shed)

a straight shot は、道順の話なら It’s a straight shot down this road.(この道をまっすぐ行けば着く。)のように「曲がらずに一直線で行ける」ことを表します。ここではボールを打つ前の声かけとして、「まっすぐ狙えばいい」という励ましに読めます。済んだ結果を言う a swing and a miss に対し、a straight shot はこれからの道のりを簡単に見せる言い方と言えます。

ジェイは、ここが父親として試される場面だと考えて言葉を続けます。

Jay: Nerves are for losers.
(緊張なんて負け犬のするもんだ。)
Jay: What you’re feeling is excitement because for the first time in your life you’re doing something that actually matters.
(お前が感じてるのはワクワクだ。生まれて初めて、本当に大事なことをやってるんだからな。)
Jay: These other kids they want you to choke because you’re king of the mountain, and they’re climbing to reach you.
(ほかの子たちは、お前がしくじればいいと思ってる。お前が山のてっぺんにいて、あいつらはそこまで登ってこようとしてるからだ。)
Jay: You’ve got to be ready to step on their fingers.
(あいつらの指を踏みつける覚悟をしとけ。)
Joe: That sounds mean.
(それ、いじわるだよ。)
Jay: They would do the same thing to you.
(向こうだってお前に同じことをするさ。)
Jay: Now, get out there and take what is ours.
(さあ、行ってこい。俺たちのものを取ってこい。)
Jay: And have fun.
(それと、楽しんでな。)
Modern Family Season9 Episode11 (He Said, She Shed)

nerves は複数形で「緊張」「不安」を表し、ジェイはそれを excitement と呼び直しています。choke は「のどが詰まる」から、大事な場面で硬くなって失敗することを指すスポーツの言い方です。king of the mountain は小山の頂上を取り合う子どもの遊びに由来するとされ、首位に立つ者を指します。climbing to reach you と step on their fingers は、その山登りのたとえをそのまま続けたものです。

ジョーはこのあと、指を踏む話と山のてっぺんの話を、そのまま自分の言葉として口にします。比喩を重ねた声かけが、幼い子どもにどのように受け取られたかが伝わってきます。

まとめ|結果を言う比喩と、先を言う比喩

a swing and a miss は済んだことの空振り、a straight shot はこれからの一直線の道を示します。go all the way、second act、playbook、choke、king of the mountain も合わせて押さえると、勝負ごとの会話の流れが追いやすくなります。

ジェイの声かけに並ぶ比喩を拾いながら、『モダンファミリー』の英語をこれからも楽しんでいきましょう。

同じ回のほかのコラムでは、大会を見に行くか迷う家族との会話や、住宅所有者組合への申請をめぐる英語も取り上げています。

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