海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン9エピソード17では、自分の見立てを述べたあとに Do you not agree? と相手に同意を確かめる場面が、何度か出てきます。今回は、このような否定の形の質問に、Yes と No のどちらで答えればよいのかを読み解きます。
「〜じゃない?」と聞かれて「はい」と答えるか「いいえ」と答えるか。日本語の感覚のまま英語で答えると、言いたいことと逆の意味で伝わってしまうことがあります。作中のやり取りを手がかりに、答え方のルールを整理していきます。
「Do you not agree?」には中身で答える
前半、骨の所見について自分の見立てを述べたあと、こんな問いかけと返事が続きます。
— Do you not agree?
(同意しませんか?)— It is a distinct possibility.
(十分にありうることだ。)— I am redeemed.
(これで名誉挽回だ。)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
Do you not agree? は Don’t you agree? を縮めずに言った形で、かしこまった響きになるとされています。どちらも「あなたもそう思いますよね?」と同意を求める質問です。
ここで押さえておきたいのが、英語の Yes / No は質問の形ではなく、答えの中身で決まるというルールです。同意するなら Yes, I do.、同意しないなら No, I don’t. と答えます。日本語の「いいえ、同意します」のような言い方は英語では成り立たず、No と言った時点で「同意しない」と受け取られます。
作中の返事は、Yes も No も使わずに It is a distinct possibility.(十分にありうる)と中身だけを答えています。全面的に賛成とまでは言わず、可能性を認める慎重な言い方で、これを聞いた側は「名誉挽回だ」と受け止めています。Yes / No で迷ったときは、このように中身を言葉にするのも1つの手です。
その後、ブレナンがこの問いかけを使う場面もあります。
Brennan: Do you not agree, Dr. Fuentes?
(同意しないのですか、フエンテス博士?)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
自分の見立てを述べたあと、相手の名前を添えて同意を求め、呼びかけられた相手からはすぐに短い同意の返事が返ります。同意する中身なので、答えは肯定の形になります。
否定の付加疑問「~, are you?」と「No」
否定の形は、文の最後に付ける付加疑問でもよく出てきます。差し押さえ業者のもとで話を聞く場面には、こんなやり取りがあります。
— You’re not very trusting, are you, kiddo?
(あんまり人を信用しないんだね、坊や?)— No, not right now.
(しないね、今はね。)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
「人を信用しないんだね?」と聞かれ、日本語なら「うん、今はね」と答えたくなるところです。けれども英語では、中身が「信用しない」という否定なので No で答えます。No, not right now. の not が、そのまま答えの中身を示しています。kiddo は年下の相手への、少しからかうような呼びかけです。
| 質問 | 中身が肯定のとき | 中身が否定のとき |
|---|---|---|
| Don’t you like it? | Yes, I do.(好きだよ) | No, I don’t.(好きじゃない) |
| Aren’t you tired? | Yes, I am.(疲れてるよ) | No, I’m not.(疲れてない) |
| You’re not busy, are you? | Yes, I am.(実は忙しい) | No, I’m not.(忙しくないよ) |
迷ったときは、Yes や No だけで終わらせず、I do や I’m not のように中身を短く言い足すと、誤解を防げます。Actually, I am.(実はそうなんだ)のように Actually を添えると、相手の予想と違う答えであることもやわらかく伝えられます。
反対に、相手の見立てどおりだと認めるときは、Right, I’m not.(そうなんだ、忙しくないよ)のように Right で受けてから中身を続けると、聞き手が取り違えにくくなります。
まとめ|Yes / No は答えの中身で選ぶ
今回は『BONES』シーズン9エピソード17から、同意を求める Do you not agree?、中身で答える It is a distinct possibility.、否定の付加疑問に No で答える No, not right now. を読み解きました。
否定の形で聞かれても、答えの中身が肯定なら Yes、否定なら No。このルールを知っておくと、作中のやり取りもすっと耳に入ってくるはずです。次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードの but と and の使い分けや、車の差し押さえの文化を扱ったコラムもあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。


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