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『BONES』シーズン9エピソード17は、英題に repo man という言葉が入った回です。作中では、車の差し押さえを仕事にする人たちの世界が、捜査の舞台の1つになります。今回は、repo man とはどんな仕事なのかを、業界で使われる言葉とあわせて読み解きます。
アメリカのドラマや映画では、夜中に車をレッカーで運んでいく差し押さえ業者がたびたび登場します。言葉の成り立ちと仕事の背景を知っておくと、そうした場面の会話がぐっと分かりやすくなります。
「repo man」は車を引き上げる専門業者
捜査の聞き取りの中で、repossession agent(差し押さえ代行業者)という職業名が出ると、すぐにくだけた呼び名で言い直され、こう返されます。
— Repo man.
(差し押さえ屋か。)— It’s a legit job.
(まっとうな仕事だよ。)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
repo は repossession(差し押さえ・回収)の短縮形で、動詞 repossess は「(支払いが滞った品物を)取り戻す」という意味です。repo man はその仕事をする人のくだけた呼び名で、legit は legitimate(合法の、まっとうな)を縮めた口語です。くだけた呼び名で言い直されたあとに、「ちゃんとした仕事だ」と言い添える流れです。
repo は会話の中で、そのまま動詞としても使われます。別の場面では、トラックを差し押さえられた人がこう話しています。
— Okay. I mean, I was mad when they repoed my truck, but I paid what I owed.
(まあ、トラックを持っていかれたときは頭にきたよ。でも、借りた分は払った。)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
repoed は「差し押さえられた」、pay what I owed は「借りていた分を払う」という意味です。
差し押さえの背景にあるのは、車のローンです。アメリカでは車をローンで買うことが一般的とされ、毎月の支払い(car payments)が滞ると、貸し手が担保の車を引き上げることができる仕組みになっています。差し押さえ業者のもとでは、車の持ち主にこう言い放つ声があります。
— You didn’t make your car payments.
(車のローンを払ってないでしょう。)— This is America.
(ここはアメリカよ。)— You don’t get something for nothing.
(ただで手に入るものなんてないの。)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
make one’s payments は「(分割の)支払いをする」、You don’t get something for nothing. は「ただで何かが手に入ることはない」という決まり文句です。
差し押さえのルールと業界の言葉
差し押さえには、守るべきルールもあります。アメリカの消費者向けの案内によると、多くの州では、支払いが滞れば裁判所の命令がなくても車を引き上げられるとされています。ただし breach of the peace(平穏を乱す行為)は認められず、暴力や脅し、閉まったガレージに無断で入ることなどがこれに当たりうると説明されています。また、業者に免許を求める州もあれば求めない州もあり、ルールは州によって異なります。
作中では、トラブルに備えて記録を残させている、という業者の話も出てきます。
— You see this, uh, digital recorder?
(このデジタルレコーダー、見える?)— I make all of my repo guys record every repossession.
(うちの差し押さえ担当には全員、差し押さえのたびに記録させてるの。)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
make + 人 + 動詞の原形 は「人に〜させる」という使役の言い方です。
終盤には、景気と業界の関係をめぐる、言葉遊びのような返しもあります。経営の苦しさを指摘された差し押さえ業者が、こう答えます。
— That’s because the economy’s in recovery, ain’t you heard?
(景気が回復してるからよ。聞いてないの?)— Which is fine and dandy for the rest of the country.
(ほかの人たちにとっては結構なことでしょうけど。)— But for us in the repo game?
(でも、差し押さえ業界の私たちには?)— Recovery sucks.
(回復なんて最悪よ。)BONES Season9 Episode17 (The Repo Man in the Septic Tank)
景気が回復して支払いが滞る人が減れば、差し押さえの仕事も減る、という業界の事情が劇中ではこう描かれています。game は「業界、商売」を指すくだけた言い方で、fine and dandy は「結構なこと」を皮肉まじりに言う表現です。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| repo / repossession | 差し押さえ、回収 |
| repossess / repo(動詞) | 差し押さえる、引き上げる |
| repo man / repossession agent | 差し押さえ業者 |
| car payments | 車のローンの月々の支払い |
| breach of the peace | 平穏を乱す行為 |
まとめ|repo man の言葉から見えるローン社会
今回は『BONES』シーズン9エピソード17から、repo man という呼び名、repo や repossession といった業界の言葉、差し押さえのルールを読み解きました。
1つの職業名の背景に、車のローンが身近な暮らしと、州ごとに違うルールが見えてきます。こうした言葉を知っておくと、次に差し押さえの場面に出会ったとき、会話の意味がより深く分かります。
この回の英語は、but と and の使い分けや、否定の形の質問への答え方を扱ったコラムでも取り上げています。


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