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『BONES』シーズン8エピソード23の終盤には、lucky という言葉が短いやり取りの中で何度もくり返されます。「幸運な人だ」と声をかける場面、「みんな運がよかった」と振り返る場面、「自分がどれほど幸運か」を語る場面と、同じ lucky でも意味合いが少しずつ違うのが見どころです。今回は、lucky の使い分けと、よく似た fortunate との違いを読み解きます。
「運がいい」と「恵まれている」は、日本語でも使い分ける言葉です。英語の2語の違いを知っておくと、場面に合った言い方を選べるようになります。
「You’re a lucky man.」の lucky は「恵まれている」
終盤、ブースに向かって、こんな言葉がかけられます。
— You’re a lucky man, Agent Booth.
(あなたは幸運な人だ、ブース捜査官。)— Yes, I am.
(ええ、そのとおりです。)— Very lucky.
(とても幸運です。)— I think we’re all lucky after today.
(今日という日を思えば、私たちはみんな運がよかったんだと思います。)BONES Season8 Episode23 (The Pathos in the Pathogens)
You’re a lucky man. は「あなたは幸運な人だ」。ここでの lucky は、くじに当たったような一度きりの運ではなく、「いい人や環境に恵まれている」という意味合いです。英語では一般に、家族や仲間、パートナーなどに恵まれている人に向けたほめ言葉として使われます。
返事の Yes, I am. は、ほめ言葉を謙遜せずにそのまま受け止める形です。続く Very lucky. で、lucky がもう一度重ねられています。
最後の we’re all lucky は「みんな運がよかった」。こちらは人のあり方ではなく、出来事について「運がよかった」と言うときの lucky です。We were lucky with the weather.(天気に恵まれた)も同じ使い方で、after today は「今日のことを経て」という意味の添え言葉になっています。
「how lucky I really am」は言い直して強める lucky
その後の会話では、lucky がさらに強められます。
— Guy has no idea how lucky I really am.
(あの人は、私が本当はどれほど幸運か、まるで分かっていない。)— I mean really lucky.
(つまり、本当に幸運だってこと。)— Aw, I love you, too.
(ああ、私も愛してる。)BONES Season8 Episode23 (The Pathos in the Pathogens)
how lucky I am は「自分がどれほど幸運か」。have no idea how ~ と組み合わせると、「〜なのか、まるで分かっていない」という言い方になります。文頭の Guy は、くだけた会話で The guy や That guy の頭が落ちた形です。
I mean really lucky. の I mean は「つまり」「というか」と言い直すときの前置きで、really を足して lucky をもう一段強めています。言い直しを重ねることで、気持ちの強さが伝わってきます。
最後の返しに too が付いていることから、「自分は本当に幸運だ」という言葉が、好意の言葉として受け取られていることが分かります。自分の幸運を語る lucky は、相手への感謝を間接的に伝える言い方にもなると言えます。
「fortunate」との違いと「unfortunately」
fortunate も「運がいい」「恵まれている」という意味ですが、lucky より改まった響きがあるとされています。lucky は偶然の運に、fortunate は恵まれた状況にあることに重きを置く語と説明されることが多く、fortunate はスピーチや書き言葉、仕事の場面でよく使われます。
| 語 | 響き | 例文 |
|---|---|---|
| lucky | くだけた・偶然の運 | You’re so lucky!(いいなあ、ついてるね) |
| fortunate | 改まった・恵まれた状況 | We are fortunate to have such a great team.(すばらしいチームに恵まれています) |
| luckily | 「運よく」 | Luckily, I caught the last train.(運よく終電に間に合った) |
| fortunately | 「幸いにも」 | Fortunately, the rain stopped.(幸い、雨はやんだ) |
作中には fortunate そのものは出てきませんが、反対の意味の unfortunately が使われています。これより前の場面で、捜査の見通しを確かめる声に、こう返されます。
— Unfortunately, that’s the way it looks.
(残念ながら、そういうことになりそうです。)BONES Season8 Episode23 (The Pathos in the Pathogens)
unfortunately は「残念ながら」で、望ましくないことを伝える前に置くと、言いにくい知らせの角をやわらげられます。Unfortunately, the store is closed today.(残念ながら、今日はお店が休みです)のように、接客や仕事のメールでもよく使われる語です。
まとめ|lucky は会話向き、fortunate は改まった場面向き
今回は『BONES』シーズン8エピソード23から、「恵まれている」の a lucky man、「運がよかった」の we’re all lucky、言い直して強める how lucky I really am と、改まった響きの fortunate、知らせの前に置く unfortunately を読み解きました。同じ「運がいい」でも、語を選ぶことで響きを変えられます。
終盤の短いやり取りを観ながら lucky の言い方の違いに耳を傾けると、同じ言葉がもつ温度の差が見えてきます。
同じエピソードの他のコラムでは、作業の前に用意を確かめる英語や、「まだ何もない」と伝える返し方も読み解いています。


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