海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン11エピソード14では、捜査の手がかりを話し合う場面で、rock salt という言葉が出てきます。雪の日に道路を解かすのに使うものとして確かめられる、ほんの短いやり取りです。今回はこの一言を入り口に、アメリカの冬に欠かせない「道路の塩」の文化と、冬の道路にまつわる英語を紹介します。
日本でも雪国では融雪剤がまかれますが、アメリカでは塩をまく光景がとくに身近だとされています。暮らしの習慣を知ると、冬の場面の会話がぐっと分かりやすくなります。
「the stuff that they use to ~」で、名前の代わりに用途で言う
手がかりの一つとして rock salt という言葉が挙がると、次のように聞き返されます。
— The stuff that they use to defrost the streets when it snows?
(雪が降ったときに、道路を解かすのに使うあれ?)— Yeah, that’s right.
(そう、そのとおり。)BONES Season11 Episode14 (The Last Shot at a Second Chance)
rock salt は本来、粒の粗い天然の塩(岩塩)のことです。アメリカでは、冬に道路や歩道の凍結を防ぐために袋で売られている粗い塩を指して使われることが多いとされています。
The stuff that they use to ~? は「〜するのに使うあれ?」と、物の名前の代わりに用途で確かめる言い方です。stuff は「もの」をばくぜんと指す口語で、名前がすぐ出てこないときにも便利です。defrost は冷凍食品の「解凍」にも使う語で、ここでは「凍った道路を解かす」という意味で使われています。道路の場合は de-ice the roads や melt the ice と言うこともあります。
アメリカの冬と「road salt」
雪や凍結の多い地域では、冬になると salt truck(塩をまくトラック)や snowplow(除雪車)が道路を走り、塩をまく光景が冬の風物詩のようになっているとされています。塩には水が凍る温度を下げるはたらきがあり、道路が凍りつくのを防ぎます。このため道路用の塩は road salt とも呼ばれます。
使われる量も大きく、アメリカ地質調査所のデータをもとにした地球科学の学術団体のまとめでは、2014年に道路の凍結防止に使われた岩塩はおよそ2,450万トンとされています。ただし、とても寒い日には塩が効きにくく、目安としておよそ華氏15度(約マイナス9度)を下回ると効き目が落ちるとも言われます。そうした日には、より低い温度で使える塩化カルシウムなどの融雪剤が使われることがあります。
家庭でも、ホームセンターなどで袋入りの rock salt や ice melt(融雪剤)を買い、自宅前の歩道や車庫までの通路にまくことがあるとされています。一方で、塩は金属やコンクリートを傷めることがあり、車や手すりのさびを気にする人もいるようです。
冬の道路にまつわる英語
雪の日の会話によく出てくる言葉を整理すると、次のようになります。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| salt the roads | 道路に塩をまく |
| icy roads | 凍った道路 |
| black ice | 路面の見えにくい薄い氷 |
| shovel the driveway | 車庫までの通路の雪かきをする |
| snow day | 雪で学校などが休みになる日 |
たとえば Have they salted the roads yet?(もう道路に塩はまかれた?)や Watch out for black ice.(見えない氷に気をつけて)のように使われます。salt は「塩」という名詞のほかに、「塩をまく」という動詞としても使えるのが面白いところです。
出かける人を見送るときには Drive safe. The roads are icy.(運転に気をつけて。道路が凍っているから)のような一言もよく聞かれます。雪で休校が決まった子どもが It’s a snow day!(今日は雪で休みだ!)と喜ぶのは、アメリカのドラマや映画でもおなじみの場面とされています。冬の暮らしと結びついた言葉は、季節の空気ごと覚えると定着しやすくなります。
まとめ|一言の向こうに見える冬の暮らし
今回は『BONES』シーズン11エピソード14に出てくる rock salt を手がかりに、アメリカで冬に道路や歩道へ塩をまく習慣と、road salt、ice melt、salt the roads、black ice など冬の道路の英語を紹介しました。短いやり取りの向こうに、雪の多い地域の暮らしが見えてきます。
ドラマの何気ない一言にも、その土地の季節の習慣がのぞいています。そんな発見を楽しみながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じ回の英語は、タイミングの良し悪しを伝える言い方や、もう一度チャンスを頼む言い方のコラムでも扱っています。


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