「back out」と「go through with it」はどう違う?本気で決めたことだと親友に伝える英語|『フレンズ』S06E02で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 「back out」と「go through with it」はどう違う?本気で決めたことだと親友に伝える英語|『フレンズ』S06E02で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン6第2話では、チャンドラーと二人で住むことになったと伝えたモニカが、レイチェルの落ち着いた反応に納得できずにいます。理由を尋ねると、レイチェルは二人が本当にやり通すとは思えないと答えます。

似た場面で使われる二つの句動詞は、意味が正反対です。寂しくないのかと問う言い方、back out と go through with it の違い、本気だと伝える言い方を順に見ていきます。

目次

「Aren’t you gonna miss me at all?」平気そうな親友に寂しくないのかと問う

レイチェルに本当のことを伝えたあと、モニカはチャンドラーとジョーイの部屋に来ます。チャンドラーが本を詰めているところで、チャンドラーが様子を尋ねます。

Chandler: Oh, yeah? Well, how’d she take it?
(へえ、そう?で、レイチェルはどう受け止めた?)
Monica: Really well, yeah.
(すごく平気そうだった。)
Monica: Surprisingly well.
(意外なくらい平気だったの。)
Monica: Yeah. She-she didn’t cry. She wasn’t angry or sad.
(そう。泣かなかったし、怒りも悲しみもしなかった。)
Chandler: And you’re upset because you didn’t make your best friend cry?
(で、親友を泣かせられなかったから不満なの?)
Monica: I mean, all I’m asking for is just a little emotion. Is that too much to ask after six years?
(だって、ほんの少し感情を見せてほしいだけなのよ。6年も一緒だったのに、それって求めすぎ?)
Friends Season6 Episode2(The One Where Ross Hugs Rachel)

how’d she take it? の take は「受け止める」という意味で、知らせを聞いた相手の反応を尋ねる形です。モニカの Surprisingly well. は「意外なくらい平気だった」と、予想と違ったことを副詞で示しています。Is that too much to ask? は「それって求めすぎ?」と、自分の望みが大きすぎるかを相手に問い返す形です。

チャンドラーの一言はからかいで、モニカはそれに不満を重ねて返しています。このあともモニカは、自分とレイチェルはチャンドラーたちほど仲が良くないということなのかと続け、Don’t I deserve a few tears? と問いかけます。deserve は「〜を受けるに値する」で、否定疑問にして「涙の数粒くらい、もらってもいいでしょ?」と同意を求めています。

場面がモニカとレイチェルの部屋に移り、荷物を分ける話をするうちに、モニカは本人に直接こう尋ねます。

Monica: Why aren’t you more upset? Aren’t you gonna be sad that we’re, that we’re not living together anymore?
(どうしてもっと落ち込まないの?もう一緒に住まなくなるのに、悲しくならないの?)
Monica: I mean, aren’t you gonna miss me at all?
(つまり、私がいなくて少しも寂しくならないの?)
Friends Season6 Episode2(The One Where Ross Hugs Rachel)

Why aren’t you more upset? は「どうしてもっと落ち込まないの?」と、相手の反応が予想より小さいことを理由ごと尋ねる形です。Aren’t you gonna ~? は否定疑問で、「〜するはずでしょ?」という気持ちを込めた問いです。文末の at all は「少しも」と否定を強める語です。

「I don’t see you actually going through with it」back out と go through with it の違い

モニカに問われたレイチェルは、まず a little hard to believe と答えます。「ちょっと信じられない」という意味で、モニカが What’s hard to believe? と何が信じられないのかを聞き返すと、レイチェルは悲しくない理由をこう説明します。

Rachel: Well, you know, I mean, it’s you guys. You-you do this kind of stuff, you know?
(だって、ほら、あなたたちだもん。こういうこと、するじゃない?)
Rachel: I mean, you-you were gonna get married in Vegas
(つまり、ラスベガスで結婚しようとして)
Rachel: and then you backed out..
(それでやめたでしょ……)
Rachel: I guess I’m not upset because I don’t see you actually going through with it. I’m sorry.
(だから、二人が本当に最後までやり通すとは思えなくて、それで悲しくないんだと思う。ごめんね。)
Friends Season6 Episode2(The One Where Ross Hugs Rachel)

レイチェルが例に挙げているのは、モニカとチャンドラーが以前ラスベガスで結婚しかけて取りやめた件です。この流れの中で、意味が正反対の二つの句動詞が並んでいます。

表現 意味 作中での使われ方
back out 決めかけたことや約束から手を引く ラスベガスで結婚しかけて取りやめた件
go through with ~ 決めたことを最後までやり通す 今回の同居を本当に実行するかどうか

back out は、一度は進めようとしたことから引き下がるときに使われる句動詞です。

go through with it は、ためらいがあっても最後までやる、という意味で、it が指すのはここでは同居の計画です。I don’t see you ~ing は「あなたが〜するところが想像できない」で、see を「思い描く」の意味で使っています。I guess を前に置いて、悲しくない理由を「〜なんだと思う」と自分の推測として述べている点も、この台詞の組み立てです。

レイチェルの you do this kind of stuff は「あなたたちはこういうことをする」と、二人の過去の行動をまとめて指す言い方です。stuff は「こと」「もの」をざっくり指すくだけた語で、ここでは結婚しかけて取りやめたような出来事を指しています。back out の過去形 backed out を使い、すでに起きたこととして語っているのに対し、go through with it は I don’t see のあとでこれから先のことについて使われています。

「This is something that we both really want」本気で決めたことだと伝える

レイチェルの説明を受けて、モニカは言い切ります。

Monica: Rachel.
(レイチェル。)
Monica: It’s going to happen. Chandler is gonna move in here.
(本当にそうなるの。チャンドラーはここに越してくる。)
Rachel: But I–
(でも、私……)
Monica: I know, well, uh.. Just let me finish, okay?
(分かってる、その……とにかく最後まで言わせて、いい?)
Monica: This isn’t something that we just, just impulsively decided to do in-in Vegas. This is something that we both really want.
(これはラスベガスで、ただ勢いで決めたことじゃないの。二人とも本当に望んでいることなの。)
Monica: And it is going to happen.
(だから、本当にそうなるのよ。)
Friends Season6 Episode2(The One Where Ross Hugs Rachel)

It’s going to happen. は be going to を使い、すでに決まっていることとして言い切る形です。モニカは同じ文を最後にもう一度繰り返しています。Just let me finish は「最後まで言わせて」で、相手が口を挟みかけたときに話を続けるための言い方です。

This isn’t something that ~. This is something that ~. は、否定の文と肯定の文を同じ形で並べる組み立てです。impulsively は「衝動的に」で、勢いで決めたことではないと先に打ち消してから、二人とも本当に望んでいると伝えています。レイチェルが挙げた back out の件を受けて、今回は go through with it の側だと示す返事になっています。

本当なのか、もう一緒に住まないのかを確かめるやりとりのあと、レイチェルの言葉が変わります。

Rachel: Oh, my God! I’m gonna miss you so much!
(うそ!すっごく寂しくなる!)
Friends Season6 Episode2(The One Where Ross Hugs Rachel)

モニカが少し前に尋ねた miss me に、ここで miss you の形で答えが返ってくる流れが分かります。

まとめ|本気で決めたと伝える英語

back out は決めかけたことから手を引くこと、go through with it は最後までやり通すことを表し、作中では二つが正反対の意味で並んでいました。It’s going to happen. や This isn’t ~. This is ~. の形を使うと、本気で決めたことだとはっきり伝えられます。

二人のやりとりを観ながら、句動詞の向きの違いを確かめられる回です。

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