海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン5第11話では、大きな秘密を知ってしまったレイチェルが、誰かに話したくてジョーイのもとへやってきます。ところがジョーイは、聞きたくないと言って取り合いません。2人のやりとりは、最後に思わぬ形で決着します。
秘密を打ち明けたい側、聞きたくない側、そして手の内を見せずに探り合う側。それぞれの立場の英語を、場面の順に見ていきます。
「I don’t want to know.」打ち明けたい側と、聞きたくない側
ジョーイたちの部屋に、レイチェルがやってきます。部屋にいるのはジョーイ1人です。
Rachel: Joey, I have got to tell you something.
(ジョーイ、話さなきゃいけないことがあるの。)
Joey: What? What is it? What is it?
(何?何だよ?何なんだ?)
Rachel: Oh, my God, it’s so huge. But you just have to promise me– you cannot tell anyone.
(もう、すごく大きな話なの。でも約束して。誰にも言っちゃだめよ。)
Joey: No, no, no, no, no. I don’t want to know.
(いや、いや、いや。知りたくない。)
Rachel: Yes, yes, yes. You do want to know.
(いいえ、いいえ。知りたいはずよ。)
Friends Season5 Episode11(The One with All the Resolutions)
I have got to ~ は have to を強めた話し言葉で、「どうしても〜しなきゃ」という気持ちを表します。打ち明ける前に You have to promise me と約束を求め、you cannot tell anyone と口止めするのは、秘密を話す前置きとして分かりやすい流れです。
ジョーイの I don’t want to know. は、中身を聞く前から断る一言です。want を使っているので、「知る必要がない」ではなく「知りたくない」と、自分の意向として断る形です。レイチェルは You do want to know. と、動詞の前に do を置いて「本当は知りたいでしょ」と押し返します。
Joey: I don’t care, Rache. Look, I am tired of being the guy who knows all the secrets and can’t tell anyone.
(どうでもいいよ、レイチェル。いいか、秘密を全部知ってて誰にも言えない役は、もううんざりなんだ。)
Rachel: You know secrets? What are they?
(秘密を知ってるの?どんな?)
Joey: And you’re not supposed to be gossiping.
(それに、噂話はしないはずだろ。)
Rachel: I know, I just can’t keep this one in.
(わかってる、でもこれだけは黙っていられないの。)
Friends Season5 Episode11(The One with All the Resolutions)
I am tired of being the guy who ~ は「〜な役回りにはうんざりだ」と、自分の立場への不満を言う形です。be not supposed to ~ は「本来〜しないことになっている」で、年明けに噂話を減らしたらと言われていたレイチェルへの指摘になっています。keep ~ in は「〜を胸にしまっておく」で、レイチェルは this one と、この秘密だけは別だと言います。ジョーイは耳をふさいで聞こうとせず、この場では秘密は語られません。
「If you found out on your own」言わずに伝える抜け道
物語の終盤、場面はモニカとレイチェルの部屋に移ります。モニカとチャンドラーが出て行き、フィービーも出かけて、レイチェルとジョーイの2人が残ります。
Rachel: Hey, uh, Joey, remember that big thing I was going to tell you about?
(ねえ、ジョーイ、前に話そうとしてた大きな話、覚えてる?)
Rachel: I’m not going to tell you but if you found out on your own that would be okay, and then we could talk about it, right?
(言うつもりはないの。でも、あなたが自分で知ったなら問題ないでしょ。そしたら2人で話せるじゃない?)
Joey: Well, then it wouldn’t be a secret so, yeah, that would be okay. Yeah, yeah.
(まあ、それなら秘密じゃなくなるもんな。だから、ああ、それならいいよ。うん、うん。)
Friends Season5 Episode11(The One with All the Resolutions)
remember that ~ I was going to tell you about? は「〜について話そうとしていたの、覚えてる?」と、前に話しかけてやめた件を持ち出すときの切り出しです。was going to ~ は「〜するつもりだった」で、実際には話さなかったことを表します。
if you found out on your own, that would be okay は、過去形 found と would を組み合わせた仮定の形で、「もし自分で知ったのなら、それは問題ない」という意味です。on your own は「自分の力で」です。レイチェルは「言う」のではなく「相手が自分で知る」という形にすることで、口止めの約束を破らずに話せる道を探っています。
ジョーイの then it wouldn’t be a secret も同じ would を使い、「それなら秘密ではなくなる」と理屈を受け入れます。秘密を守ることと話したい気持ちの間で、2人は言葉の上で折り合いをつけていきます。
「I might know something.」手の内を見せずに探り合う
レイチェルのある頼みごとにジョーイが「今?」と聞き返したところから、2人の探り合いが始まります。
Joey: Do you know something?
(何か知ってるのか?)
Rachel: Do you know something?
(そっちこそ何か知ってるの?)
Joey: I might know something.
(何か知ってる、かもな。)
Rachel: I might know something, too.
(私も何か知ってる、かも。)
Joey: What’s the thing you know?
(知ってることって何だ?)
Friends Season5 Episode11(The One with All the Resolutions)
Do you know something? は「何か知っているの?」と相手の様子を探る問いで、レイチェルは同じ言葉をそのまま返します。might は「〜かもしれない」と可能性をぼかす助動詞で、I might know something. は、知っているとも知らないとも言い切らずに相手の出方を見る言い方です。too を足したレイチェルの返しで、2人とも同じように手の内を隠していることが分かります。
言えない、言えないというやりとりがしばらく続いたあと、2人は同じ言葉を交互に繰り返します。
Joey: You know!
(知ってるんだ!)
Rachel: And you know!
(そっちも知ってるのね!)
Joey: Yeah, I know!
(ああ、知ってるよ!)
Friends Season5 Episode11(The One with All the Resolutions)
主語と動詞だけの You know! が、ここでは「知っているんだね」という発見の叫びとして響きます。2人が知っていたのは、モニカとチャンドラーが仲間に隠して付き合っていることでした。いつから知っていたのかとレイチェルに聞かれ、ジョーイは Too long! と答えます。
まとめ|秘密をめぐる英語の駆け引き
I don’t want to know、You cannot tell anyone、If you found out on your own、I might know something と、秘密を打ち明ける、断る、抜け道を探す、探り合う英語を見てきました。might や仮定の would で言い切りを避けるだけで、会話の駆け引きが生まれます。
レイチェルとジョーイの掛け合いを思い浮かべながら観ると、短い応酬がいっそう楽しめます。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の英語を場面ごとに紹介します。


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