海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン5第18話に、気が進まない様子の発言から、引き受けるまでを描く短い会話があります。不安を口にする言い方、安心させる言い方、引き受けながら心配を伝える言い方が、順に出てきます。
その会話に出てくる英語を、不安、引き受け、助言の三つに分けて見ていきます。どれも日常の頼みごとにも応用できそうな、短い言い回しばかりです。
「I don’t know about this.」不安を口にし、「Trust me.」で応じる
会話は、気乗りしない一言から始まります。
— I don’t know about this.
(これはどうかなあ。)
— Oh, trust me. You’ll have fun.
(まあ、信じて。きっと楽しいから。)
— “Trust me. You’ll have fun.”
(「信じて。きっと楽しいから」だって。)
— Was there ever a more suspicious phase?
(これほど怪しげな言い草もないよね。)
The Mentalist Season5 Episode18 (Behind the Red Curtain)
I don’t know about this. は、「それについては分からない」と言いつつ、実際には「気が進まない」「確信が持てない」という響きを伝える言い方です。about this の this は、目の前の話や段取りを指します。何がいやなのかを言わずに、ためらいだけを示せるので、断りと承諾のあいだに置ける表現と言えます。
それに対する Oh, trust me. は、相手の不安を受けて「大丈夫だから任せて」と促す一言です。You’ll have fun. は、You will の短縮形で、先のことを見通して伝える形です。「楽しいはず」という見込みを添えることで、気を軽くしてもらう言い方になっています。
続く二つの発言は、trust me のくだりを使った軽口です。ひとつ目は、いま聞いた言葉をそのまま引用符つきで繰り返しています。ふたつ目の Was there ever a more ~? は、「これ以上に〜なものがあっただろうか」という比較級の疑問文で、答えを求めるのではなく、「ない」と言いたいときに使われる形とされます。suspicious は「怪しい」という意味の形容詞です。
「I’m happy to help.」と「It’s the performance aspect that concerns me.」引き受けつつ心配を言う
少し先で、引き受ける言葉と、気がかりを伝える言葉が続きます。
— No, it’s true. I’m happy to help.
(いや、その通りだ。喜んで手伝うよ。)
— It’s the performance aspect that concerns me.
(気がかりなのは、パフォーマンスの面なんだ。)
— What performance aspect? You go into a room.
(パフォーマンスの面って何だ? 部屋に入るだけだろう。)
The Mentalist Season5 Episode18 (Behind the Red Curtain)
I’m happy to help. は、頼まれごとを引き受けるときに使われることの多い表現で、happy to ~ が「〜するのはうれしい」という喜んで応じる気持ちを表します。help は「手を貸す」の意味です。No, it’s true. は、直前の言葉を受けて「いや、その通りだ」と認める前置きになっています。
引き受けた直後に気がかりを述べる It’s the performance aspect that concerns me. は、It’s ~ that … の形です。強調したい語句を It’s と that のあいだに挟むことで、「気がかりなのは、まさにそこだ」と範囲を絞ります。aspect は「面」「側面」、concern は「気がかりにさせる」という動詞で、ここでは concerns me の形です。
What performance aspect? は、相手の言葉の一部を取り出して聞き返す形です。全文を繰り返さず、気になった部分だけを疑問形にするので、短く切り返せます。続く You go into a room. は、事実をそのまま並べる短い文です。こうしたやりとりでは、引き受ける意思と心配事が同時に出てくるので、happy to ~ と concern の組み合わせが自然に響きます。
「you say …」「Good enough.」「Keep it simple.」手短に決める
次は、想定される受け答えを示しながら進むやりとりです。
— If someone says anything to you, you say, “Ha ha ha,” or perhaps…
(だれかに何か言われたら、「ハハハ」と言う。あるいは「たぶんね」とか……。)
— Ha ha ha.
(ハハハ。)
— Perhaps.
(たぶんね。)
— Good enough.
(それで十分だ。)
The Mentalist Season5 Episode18 (Behind the Red Curtain)
最初の発言は、If someone says anything to you, you say ~ の形です。If ~ で場面を想定し、you say ~ で言うべきことを示します。「こう言われたらこう返す」と、受け答えを先に決めておく形になっています。or perhaps… で、二つ目の言い方が示されます。続く Ha ha ha. と Perhaps. は、示された言い方をそのまま口にしてみる発言です。
それを受けた Good enough. は、It’s good enough. の略です。「これで十分」と区切りをつける言い方で、完璧でなくてもよいという判断を示します。
同じ会話の少しあとには、さらに短い助言が出てきます。
— Keep it simple.
(簡単にね。)
The Mentalist Season5 Episode18 (Behind the Red Curtain)
Keep it simple. は、命令形の短い助言です。keep は「保つ」、it は目の前の物事、simple は「簡単な」で、「複雑にしないでおく」という意味になります。命令形ではありますが、助言として使われることも多く、ここでは短く方針を示す一言になっています。
まとめ|不安を言い、引き受け、手短に整える
I don’t know about this. で不安を示し、Trust me. で安心させる。I’m happy to help. で引き受けながら、concern で心配を伝える。最後は Good enough. と Keep it simple. で整えます。
次回も『メンタリスト』と一緒に、場面の英語を味わっていきましょう。
このエピソードのほかのコラムやフレーズ記事をたどると、場面ごとの英語がより立体的に見えてきます。


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