海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン6第5話には、別れ際や、その場を離れるときのひと言が、場面を変えていくつか出てきます。同じ「さよなら」でも、使われる言葉と添えられる言葉で、響きが変わります。短い台詞が多く、そのまま真似しやすい形です。
くだけた Ciao と、改まった Good-bye を中心に、立ち去るときの短い表現もあわせて、台詞の形に沿って場面ごとに整理していきます。
くだけた別れの言葉「Ciao, kids.」
最初に、くだけた別れ際の言葉です。
— Okay then. Well, I’m so glad we got the “A” team working this case.
(そうか。それにしても、”Aチーム”がこの事件に当たってくれて、うれしい限りだな。)
— I’m gonna go back to the hotel and look things over again.
(俺はホテルに戻って、もう一度見直してみる。)
— Ciao, kids.
(チャオ、子どもたち。)
The Mentalist Season6 Episode5 (The Red Tattoo)
最初の発言は、I’m so glad ~ という喜びを表す形ですが、“A” team は引用符つきの語で、字義どおりの称賛とは限りません。ほめる形をとった、皮肉ともとれる言い方です。皮肉かどうかは、文面だけでは断定できません。
続く I’m gonna go back to ~ and … は、自分の次の行き先と行動を告げて、その場を切り上げる形です。go back to ~ は「〜に戻る」、look ~ over は「〜にひととおり目を通す」という意味で、again が付くことで、もう一度見直す、という内容になります。
そのあとに Ciao, kids. が置かれます。Ciao(チャオ)は、くだけた挨拶として、別れ際にも使われます。呼びかけの kids は、文字どおりの「子ども」を指すとは限らず、複数の相手に向けて呼びかける語としても使われます。くだけた Ciao に kids が添えられていることで、全体に軽い調子が出ています。
ここで注目したいのは、別れの言葉の前に、いくつかの発言が置かれている点です。I’m gonna ~ で行き先を告げる発言があり、そのあとに別れの言葉が続いています。
肩書きと敬称を添えた「Good-bye」と、前置きのある本音
次は、改まった別れの言葉です。
— Good-bye, Agent Lisbon, Mr. Jane.
(さようなら、リズボン捜査官、ジェーンさん。)
— I hope you won’t be insulted when I say that I hope I won’t be seeing you again.
(こう言うと気を悪くされるかもしれませんが、もうお会いしないことを願っています。)
— Oh, we won’t be.
(ああ、気を悪くなどしないさ。)
The Mentalist Season6 Episode5 (The Red Tattoo)
Good-bye のあとに、肩書きつきの名前と、敬称つきの名前が続いています。Agent ~ は捜査官の肩書き、Mr. ~ は男性への敬称です。名前を添えて別れを告げる形は、先ほどの Ciao, kids. よりも、改まった印象を与えます。
続く I hope you won’t be insulted when I say that ~ は、本音を言う前の前置きです。be insulted は「侮辱されたと感じる」「気を悪くする」という意味で、when I say that ~ は「〜と言うとき」という意味です。この前置きのあとに、I hope I won’t be seeing you again. という内容が置かれています。I hope ~ won’t be …ing は、「〜しないことを願う」という形です。
前置きを置くことで、率直な内容を、丁寧な形に包んでいます。Ciao, kids. が行き先を告げるひと言に添える軽い別れだったのに対し、こちらは肩書きと敬称を添えた、改まった別れの形で、続く発言には前置きが置かれています。同じ別れ際でも、添える語の数と種類で、調子が大きく変わることが分かります。
それに対する Oh, we won’t be. は、直前の won’t be insulted を受けて、be のあとを省いた短い返しです。省いた部分は seeing you again とも読め、どちらにしても相手の言葉を短く受ける形です。
その場を離れるときの一言「Would you excuse me?」と「Boss wants us back.」
最後に、さよならの言葉ではなく、その場を離れるときの短い表現です。
— Would you excuse me?
(失礼してもよろしいですか?)
The Mentalist Season6 Episode5 (The Red Tattoo)
もう一つは、別の場面です。
— Boss wants us back.
(ボスが、俺たちに戻ってほしいって。)
The Mentalist Season6 Episode5 (The Red Tattoo)
Would you excuse me? は、席や場を外すときに、相手の許可をうかがう形です。Would you ~? で丁寧に頼む形をとっていて、excuse は「許す」「大目に見る」という意味です。Good-bye とは違い、別れの言葉そのものを使わずに、その場を離れるという行動を伝えています。
Boss wants us back. は、Boss が役職名のまま主語に置かれた、短い形です。want 人 … の形で、「人に〜してほしい」という意味になり、back を添えることで、戻る必要があることを知らせています。立ち去る理由を述べることで、その場を離れる事情が相手に伝わる形です。
二つを並べると、Would you excuse me? は相手に許可をうかがう形、Boss wants us back. は理由を知らせる形です。どちらも Good-bye を使わずに、その場を切り上げる働きをしています。
整理すると、次のようになります。
| 表現 | 働き |
|---|---|
| Ciao, kids. | くだけた別れの言葉に、呼びかけを添える |
| Good-bye, Agent ~, Mr. ~. | 改まった別れの言葉に、肩書きと敬称を添える |
| Would you excuse me? | その場を外す許可をうかがう |
| Boss wants us back. | 戻る必要があると、理由を添えて知らせる |
まとめ|別れ際は、言葉と添え方で調子が変わる
くだけた Ciao, kids.、改まった Good-bye と前置きつきの本音、そして Would you excuse me? と Boss wants us back. のような立ち去りの一言まで、別れ際にはさまざまな形が出てきました。
別れの言葉は、同じ場面でも、添える語で調子が変わります。次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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