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『メンタリスト』シーズン5第17話には、CBI(カリフォルニア州捜査局)の側が、ある人物とどんな付き合いだったかを関係者に尋ねる場面が出てきます。付き合いの「程度」を聞く問いと「期間」を聞く問いが、同じ訪問のなかで、相手を替えて使い分けられていて、聞き方の違いがそのまま答えの違いにつながります。
二つの問いの形と、それぞれに返す答え方を、場面の順に見ていきます。
「How well did you know ~?」付き合いの程度を尋ねる
最初の問いは、ルイス中尉とのやり取りに出てきます。
— How well did you know Lucy?
(ルーシーのことは、どのくらいよく知っていましたか?)
Lewis: Not well. I only assumed command of the platoon a few months ago.
(あまりよくは知りませんでした。小隊の指揮を引き継いだのは、ほんの数か月前でして。)
The Mentalist Season5 Episode17 (Red, White and Blue)
How well ~? は、well を「どのくらいよく」という程度を尋ねる語として使った形です。know と組み合わせると、相手をどれだけ深く知っているかを聞く問いになり、答えは Very well. や Not well. のように、程度を表す語で返せます。
中尉の答えは Not well. と短く言い切ったあと、理由を一文で添える順序です。assume command は「指揮を引き継ぐ」、a few months ago は「数か月前」で、知らない理由を、指揮を執るようになった時期で示しています。短い答えを先に置き、あとから説明を足す形は、答えにくい問いにも使いやすい組み立てです。
なお only は「〜したばかり」という意味合いで、指揮を引き継いでからの時間の短さを強調しています。程度を答えるときは、Not well. のほかに Not very well. のように少しやわらげる形もあり、ここでは短く言い切る形が選ばれています。
問いの know が過去形の did know になっている点にも目が向きます。付き合いを、過去のものとして尋ねる形です。
「It shows, does it?」軽く確かめて、軽く返す
同じ会話の少しあとにも、短いやり取りがあります。
— This your first significant command?
(これが初めての大きな指揮ですか?)
— Yes. It shows, does it?
(ええ。分かってしまいますか?)
— Ah, just a little.
(ああ、少しだけ。)
The Mentalist Season5 Episode17 (Red, White and Blue)
最初の This your first significant command? は、Is が省かれた形です。主語と補語を並べるだけで問いになり、くだけた会話で、疑問文の頭を省くことがあります。significant は「重要な、大きな」で、first と合わせて、最初の大きな任務なのかを確かめています。
答えの It shows, does it? は、肯定の文のあとに does it? を付けた付加疑問です。show は「表に出る」という意味で、自分が気づいている点を、相手に軽く確かめる形です。相手の見立てを待つ形なので、返事も短く済みます。肯定の文のあとに否定の付加疑問を付けるのが基本とされますが、ここは肯定のまま付けて、自分の状態を確かめる調子になっています。
最後の just a little は「ほんの少し」の意味です。程度を小さく言うことで、はっきり肯定しながらも、重くならない返し方になっています。真剣に評価を述べるというより、軽く返す調子のやり取りです。
「How long had you known ~?」期間を尋ねる
続いて相手が替わると、期間を尋ねる問いが出てきます。
Lisbon: How long had you known Lucy?
(ルーシーとは、どのくらいの付き合いでしたか?)
— A couple of years. Since my first tour in Afghanistan.
(2年ほどです。アフガニスタンでの最初の任務のときからです。)
— What was she like?
(どんな人でしたか?)
— Smart. Real disciplined.
(賢い人です。とても規律正しい。)
The Mentalist Season5 Episode17 (Red, White and Blue)
How long ~? は、期間を尋ねる形です。had known は過去完了で、ある過去の時点までに続いていた付き合いの長さを聞いています。先の How well did you know ~? が「どのくらい深く」を聞くのに対し、こちらは「どのくらい長く」を聞く問いです。形の面でも、How well は程度の語、How long は長さの語で、尋ねる内容によって語を入れ替えるだけで問いが作れます。
答えの A couple of years は「2年ほど」を表す言い方で、Since ~ で起点を添えると、期間の始まりが分かります。ここでは tour が、派遣された任務の期間を指しています。couple は本来「二つ」を表す語ですが、a couple of years で「2年ほど」というおおよその数を伝える言い方になります。正確な年数を示すのではなく、ざっくりと答える形です。
続く What was she like? は、人柄を尋ねるときに使われることの多い問いです。What is ~ like? は「どんな人か」を聞く形で、ここでは過去形の was になっています。答えは Smart. Real disciplined. と、形容詞を並べただけの短いものです。程度の Real は Really に近い意味で、くだけた会話で見られる形です。短い形容詞だけで人柄を伝える返しは、聞く側にも情報が届きやすい組み立てです。
まとめ|程度を聞く問いと、期間を聞く問い
How well did you know ~? で付き合いの程度を、How long had you known ~? で付き合いの期間を尋ねる。同じ「知っていたか」を聞く問いでも、well と long の違いで、返す答えの中身が変わります。
次回も『メンタリスト』の場面と一緒に、英語の使い分けを見ていきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面ごとの英語がつながって見えてきます。


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