「I was kidding.」と「You’re kidding, right?」はどう違う?冗談の取り下げと、皮肉まじりの切り返し|『メンタリスト』S04E15で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「I was kidding.」と「You're kidding, right?」はどう違う?冗談の取り下げと、皮肉まじりの切り返し|『メンタリスト』S04E15で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン4第15話には、序盤に、冗談や軽口をめぐる短いやり取りが三つ出てきます。冗談を取り下げる言葉、褒め言葉に似た軽口、なだめる言葉への切り返しと、働きはそれぞれ違い、言い方によって届く響きも変わります。三つは別々の場面のやり取りです。

それぞれの台詞の形と、言い方による響きの違いを、登場する順に一つずつ確かめていきます。

目次

「I was kidding.」と「You’re kidding, right?」冗談を取り下げる言葉と、本気かを確かめる言葉

電話の相手が捜査に協力したがっているという話に続いて、提案めいた言葉が出ます。そのあとに、こんなやり取りが続きます。

— I was kidding.
(冗談でした。)
— You’re kidding, right?
(冗談ですよね?)
— Please tell me you’re kidding.
(お願いですから、冗談だと言ってください。)
The Mentalist Season4 Episode15 (War of the Roses)

最初の I was kidding. は、自分が先に言ったことを「冗談のつもりだった」と取り下げる形です。kid は「からかう、冗談を言う」という意味の動詞で、was と過去形になっているのは、冗談を言った時点がすでに過ぎているためです。主語が I なので、取り下げるのは自分の言葉です。

二つ目の You’re kidding, right? は、主語が you で、時制は現在形です。相手の言ったこと、あるいはしようとしていることが、本気かどうかを確かめています。文末の right? が、「そうだよね」と確認を求める働きをします。

三つ目の Please tell me you’re kidding. は、tell me ~ という命令形に Please を付けて、「冗談だと言ってほしい」という願いを前に出した形です。確かめる問いかけから、懇願の調子へ一段強まっています。

この三つの台詞が、同じ人物の連続した発言なのか、別々の人物のものなのかは、台詞だけでは決まりません。整理すると、I was kidding. は自分の発言を取り下げる言葉、You’re kidding, right? は相手に本気かを問う言葉、Please tell me you’re kidding. は冗談であってほしいと頼む言葉、という働きの違いです。

「Orange suits you.」と「I have you to thank for ~」軽い褒め言葉と、礼の形をとった返し

場面が移り、あいさつから始まる別のやり取りに入ります。

— Erica. You look good.
(エリカ。素敵に見えますよ。)
— Orange suits you.
(オレンジ色がお似合いです。)
— Well, I suppose I have you to thank for my wardrobe.
(まあ、私の服装については、あなたに感謝しないといけないのでしょうね。)
The Mentalist Season4 Episode15 (War of the Roses)

You look good. は、見た目を褒める基本の形です。look のあとに形容詞を置くと、「〜に見える」という意味になります。

続く Orange suits you. は、色を主語にした形です。suit は「〜に似合う」という意味の動詞で、Orange という色が you に似合う、と述べています。You look good in orange. とも言えますが、色を主語にすると、軽口の響きが出ます。服装をめぐる軽い冗談として読める台詞です。

最後の I suppose I have you to thank for ~. の have ~ to thank for … は、「…については〜に感謝する必要がある」という言い方です。I suppose が前に付くため、言い切りが和らぎ、「感謝すべきなのでしょうね」という引いた調子になります。wardrobe は、ここでは身に着けている衣服全体を指しています。

この形は、文字どおりの礼にも使えますが、不満を込めた皮肉としても使われることがあります。ここでは Thank you. のような直接の礼ではなく、I suppose ~ を挟んでいるため、とげのあるニュアンスを含みうる言い方です。ただし、皮肉の度合いは、台詞だけでは決まりません。

「Because that’s what I’m worried about.」なだめる言葉に、心配で切り返す

場面がさらに移り、呼びかけから始まるやり取りが出てきます。

— You needn’t look so glum, Lisbon.
(そんなに暗い顔をしなくていいのですよ、リズボン。)
— If anything happens, you’re not gonna be held responsible.
(何が起きても、責任を問われることはありません。)
— Because that’s what I’m worried about.
(そこを心配しているとでも?)
The Mentalist Season4 Episode15 (War of the Roses)

needn’t は need not の縮約で、「〜する必要はない」という意味です。やや改まった響きがあり、くだけた会話では You don’t need to ~ と言う場合もあります。glum は「むっつりした、暗い」という意味の形容詞で、look so glum で「そんなに暗い顔をする」となります。呼びかけられているのはリズボンです。

次の If anything happens, ~ は、「万一何かあっても」と、具体的な内容を言わずに仮定する形です。be held responsible は「責任を問われる」という受け身で、you’re not gonna ~ の gonna は going to の口語形です。ここでは、責任を負わなくていい、と安心させる言葉になっています。

最後の Because that’s what I’m worried about. は、Because から始まる返しです。前の言葉に対して、理由を述べる形をとりながら、心配の的は責任の所在ではない、と皮肉まじりに返す言い方として読めます。that’s what ~ は本来「まさにそこだ」と指す形ですが、ここでは字義どおりの響きとは逆に聞こえます。最後の台詞の話し手は、台詞だけでは決まりません。

まとめ|冗談や軽口を受けて返す英語

I was kidding. と You’re kidding, right? の主語と時制の違い、Orange suits you. の軽い褒め方、Because that’s what I’m worried about. の切り返しを見てきました。短い台詞でも働きが変わります。

冗談や軽口の場面の英語に注目しながら観ると、言い方の違いがより身近に感じられます。次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。

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