「on the sidelines」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E21で学ぶ英会話

「on the sidelines」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

仕事や活動の輪から長く離れていると、自分にはもう出番がないのではと感じてしまうことはありませんか。

そんな気持ちを語るときの「on the sidelines」を、『モダンファミリー』シーズン4第21話の後半、クレアがフィルに自分の気持ちを打ち明けるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「on the sidelines」の意味とニュアンス

on the sidelines
意味:(活動の)外側にいる、傍観している、第一線から離れている

sideline は、スポーツの競技場で、コートやフィールドの外側を区切る線のことです。sidelines と複数形にすると、その線の外側の場所を表し、試合に出ていない選手や控えの人が立つ位置になります。そのイメージが、比喩として「物事の中心から外れて、参加していない状態」に重なっています。

前に置く動詞で、外にいる事情が変わります。sit on the sidelines や stay on the sidelines は、自分の意思で外にいる場合、be left on the sidelines は、外に置かれてしまった場合です。watch from the sidelines なら、外から眺めている様子を表します。ケガや事情で参加できない場合にも、あえて関わらない場合にも当てはまります。

on the sidelines は、外側にいるという位置を示す言葉で、外にいる理由や気持ちは前後の言葉が決めます。「第一線から離れている」と訳せる場面もあれば、「傍観している」と訳したほうが自然な場面もあります。

【ここがポイント!】

  • 核は、競技場の線の外に立って、試合に加わっていない位置関係
  • 自分の意思で外にいる場合も、外に置かれた場合も表せる表現
  • sit / stay / watch from / be left など、前の動詞で外にいる事情が変わる

『モダンファミリー』S04E21のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

フィルとクレアが言葉を交わす場面です。フィルが「クレア、これだけは分かってほしい」と切り出すと、クレアは同じ言葉で言い返し、誰かに評価されたことを話し始めます。フィルの「みんな君を大切に思っている」に対して、クレアが「そういうことじゃない」と続けるところが見せ場です。

Phil: Claire, you have to understand something.
(クレア、これだけは分かってほしい。)

Claire: You have to understand something. I walked around all day on cloud nine because somebody valued me.
(あなたこそ分かってよ。私は一日中、有頂天で歩き回ってたの。誰かが私を評価してくれたから。)

Phil: I value you. We all value you.
(俺は君を評価してるよ。みんな君を大切に思ってる。)

Claire: No, of course you do, because I cook and I clean and I pick up dirty underwear. No, honey, it’s different than that. I have been on the sidelines for so long, I didn’t know if anybody would ever think I have what it takes again. I know Gil’s not the greatest guy, but this is important.
(ええ、もちろんそうでしょうね。私が料理して、掃除して、汚れた下着を拾ってるんだから。違うの、ハニー、そういうことじゃないの。私はずっと第一線から外れていたから、また誰かが「彼女には実力がある」と思ってくれるなんて、考えてもみなかった。ギルが最高の人じゃないのは分かってる。でも、これは大事なことなの。)

Modern Family Season4 Episode21 (Career Day)

シーン解説と心理考察

フィルの「you have to understand something」を、クレアが一言一句そのまま投げ返すところから、このやり取りは始まります。分かってほしいのはこちらだ、という向きの入れ替わりが、言葉の形にそのまま表れています。クレアが続けて語るのは、「誰かが私を評価してくれたから、一日中、有頂天で歩き回っていた」という内容です。cloud nine は、この上なく幸せな状態を表す言い方で、歩き回るという動きと合わさって、浮き立った気持ちが具体的に伝わってきます。

フィルの「I value you. We all value you.」に、クレアは「もちろんそうでしょうね」と応じます。そのあと、自分が料理や掃除をしていることを挙げ、「そういうことじゃない」と言い直します。フィルの言う「評価」と、クレアが受け止めた「評価」は別のものだ、という区別を、クレア自身が言葉にしています。

その先で出てくるのが、「I have been on the sidelines for so long」です。have been … for so long と現在完了で続く形が、外側にいた期間の長さを強めています。「誰かが自分に力量があると思ってくれる」とは考えていなかった、という言い方には、外にいた時間の長さが、自分への見方にまで影響していたことがにじみます。what it takes は、それをこなすのに必要な力量という意味です。

最後に、クレアは「ギルが最高の人じゃないのは分かってる。でも、これは大事なこと」と、but でつなぎます。ギルについての留保を先に認めたうえで、それでも譲れないと言い切る、はっきりした調子の締めです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

サッカー場やバスケットコートの、外側の線を思い浮かべてみましょう。試合はすぐ目の前で動いているのに、自分は線の外に立っていて、ボールに触れることができません。距離は近いのに、参加はしていない。その感覚が、on the sidelines の芯にあります。

クレアの場面に重ねると、長い間、線の外から仕事の世界を眺めてきた姿が浮かびます。そこへ「誰かが評価してくれた」という出来事が加わると、線の外から内側へ気持ちが動いた様子が、有頂天という言葉に表れます。線の外に立つ体の向きと、on the sidelines という形を一緒に覚えておくと、意味が定着しやすくなります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「on the sidelines」

活動の外側にいる状況を語る場面で、3つの使い方を確認していきましょう。

I’ve been on the sidelines since I hurt my knee in March.
(3月に膝を痛めてから、ずっと試合に出られずにいます。)
ケガで活動を離れている状況を話す日常の場面です。since のあとに理由となる出来事を続けると、外にいる期間の起点が伝わります。

After the reorganization, I felt like I was left on the sidelines at work.
(組織再編のあと、職場で第一線から外されたような気がしました。)
仕事での立場を振り返るビジネスの場面です。be left の形で、外に置かれてしまったという受け身の事情が出ます。

A: Aren’t you going to join the debate?
B: No, I’ll stay on the sidelines this time and just listen.
(A:議論には加わらないの?)
(B:今回は傍観してるよ。聞くだけにしておく。)
議論に加わらない理由を答える往復会話です。stay を使うと、自分の意思で外にいるという事情が出ます。

あわせて覚えたい関連表現

sit out
(参加を見合わせる)
on the sidelines と近い意味で使えます。sit out は「今回は参加しない」という動作に焦点があり、on the sidelines は外側にいる状態を表すので、期間が長い場合にも使えます。

on the bench
(控えにいる)
スポーツの控え選手を指す言い方です。on the bench は出番を待つ立場を思わせ、on the sidelines は出番を待つとは限らず、傍観や不参加まで幅広く表す点が違います。

out of the loop
(輪の外にいる)
情報が回ってこない状態を指します。out of the loop は情報から外れていることを言い、on the sidelines は活動に参加していないことを言う点が違います。

Note|「蚊帳の外」と on the sidelines は、外側にいる理由の描き方が違う

on the sidelines を日本語の「蚊帳の外」に置き換えたくなる場面もありますが、2つの言葉が描いている外側の姿は、少し違います。

「蚊帳の外」は、仲間に入れてもらえず取り残されている、という関わりの断たれた状態を指します。関係の中で「入れてもらえない」ことに重心があります。一方、on the sidelines は、競技場の線の外という位置関係を描いた言葉です。sit や stay と組み合わせれば、自分の意思で外にいる姿になり、be left と組み合わせれば、外に置かれた姿になります。同じ on the sidelines でも、前の動詞で理由が変わるのです。

クレアの発言は、I have been on the sidelines と、be の現在完了で継続を表した形でした。外にいる理由は、この一文の中では語られていません。だからこそ、訳すときには、「蚊帳の外」と決めつけず、「第一線から外れていた」のように、位置を述べる言い方が合います。

外にいる姿をどう描くかで、訳語の選び方が変わります。

まとめ|クレアが語った、線の外で過ごした長い時間

on the sidelines は、競技場の線の外にいるイメージから、活動の外側にいる状態を表す表現です。前に置く動詞を替えることで、自分の意思で外にいるのか、外に置かれたのかを言い分けられます。

仕事から離れていた時期を振り返るときや、議論に加わらない立場を説明するときに、位置関係だけを述べる言葉として使えます。

長い間、線の外にいた自分を語るクレアの一言には、評価された喜びと、それを信じきれなかった時間の両方が重なっていました。会話のレパートリーに加えてみてください。

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