海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第17話から、ライバル会社に引き抜きの声をかけられたときの英語を取り上げます。舞台は学会の展示ブースで、バーナデットと同じ会社で営業チームを率いるペニーに、別の製薬会社のダニーが近づきます。
誘う側、かわす側、引き止める側と、立場ごとに使われる英語が違うのが見どころです。会話の流れに沿って、その表現を順に見ていきます。
誘う側の切り出しと、やんわりかわす返事
バーナデットが電話で席を外している間に、ダニーがペニーに話しかけます。
Danny: Well, it doesn’t matter, I was actually hoping to talk to you.
(まあ、それはいいんだ。実は君と話がしたかったんだよ。)Penny: Really?
(ほんとに?)Danny: Yeah. You’ve done a terrific job with Inflaminex. We’re always on the lookout for great salespeople. I think we could make you happy.
(ああ。インフラミネックスで見事な仕事をしたね。うちはいつも優秀な営業を探してるんだ。うちなら君を満足させられると思うよ。)Penny: Uh, thanks, but I’m pretty happy.
(あー、ありがと。でも今けっこう満足してるの。)TBBT Season12 Episode17
I was actually hoping to talk to you. は、過去進行形で「実は話がしたかった」と本題に入る切り出しです。続く be on the lookout for ~ は「〜を常に探している」という意味で、相手を名指しせずに誘いの意図を伝えられます。
ペニーの Thanks, but I’m pretty happy. は、お礼を先に言ってから今の状況に満足していると伝える返事です。断る理由を細かく言わずに済むため、角を立てずに話を終えやすい形と言えます。
同じブースで、ダニーはもう一度声をかけます。
Danny: Look, here’s my card. Maybe we can get a drink this weekend.
(ほら、これ名刺。週末にでも一杯どう?)Penny: Oh, I don’t know. I’m pretty busy.
(うーん、どうかな。けっこう忙しいのよね。)TBBT Season12 Episode17
ダニーは名刺を渡し、改めて会う機会を持ちかけています。ペニーは I’m pretty busy. と予定を理由にかわしますが、そこへ戻ったバーナデットに、同じチームのカレンが He offered her a job.(彼女、仕事のオファーをもらってた)と明かしてしまいます。バーナデットはペニーを traitor(裏切り者)と呼んでなじります。
迷い、引き止め、そしてはっきり断る
後の場面で、名刺を受け取ったことをめぐってバーナデットとペニーが言い合います。ペニーは誘われたことを It’s kinda flattering.(ちょっとうれしい)と打ち明け、気持ちが揺れていることを隠しません。
Bernadette: Please, he’s just using you to get to me.
(やめてよ、あの人はあなたを使って私を揺さぶりたいだけ。)Penny: Or he’s trying to get to me because I’m really good at my job.
(それか、私が仕事ができるから声をかけてきたのかもよ。)TBBT Season12 Episode17
get to ~ には「〜に近づく、〜に働きかける」のほか「〜を動揺させる」といった意味があり、二人はこの言い方を別の向きで使い合っています。
別の場面では、ダニーが give you a number(条件の数字を出す)と具体的な提示に進みます。加わったバーナデットに対し、ダニーは I’m just making your friend an offer. と言い、さらに I’m trying to steal her from you.(君から彼女を引き抜こうとしてる)と認めます。バーナデットの返事は I’m not gonna let her go without a fight.(戦わずに手放すつもりはない)という引き止めの一言です。最後はペニー自身が答えを出します。
Danny: Just think about it.
(まあ、考えてみてよ。)Penny: You know, I don’t have to. Thanks, but I’m happy where I am.
(ねえ、考えるまでもないよ。ありがと。でも今のところで満足してるから。)TBBT Season12 Episode17
I’m happy where I am. は、今の職場や立場に満足していることを伝える、転職の誘いを断る場面でも使いやすい形です。最初の I’m pretty happy から、場所を示す where I am を足した言い方に変わっているのが分かります。
まとめ|誘う・かわす・断る英語
I was actually hoping to talk to you や on the lookout for の誘い方、I’m pretty busy のかわし方、I’m happy where I am のはっきりした断り方を見てきました。立場ごとの言い回しを押さえると、仕事の誘いをめぐる英語の会話が追いやすくなります。
職場の駆け引きを描く場面にも、使える英語が並んでいるのがこの回の面白さです。
この回の英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも別の角度から取り上げています。


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