海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第18話から、過去の発言を悔やむときの英語を取り上げます。大学のレセプションに招く受賞者たちに、シェルドンが以前から失礼なことを言っていたと分かり、本人がその後始末を考える流れです。
後悔を伝える英語は、仮定法や婉曲表現が入り組んでいて、日本語の「言わなければよかった」をそのまま置き換えにくい分野です。控えめに非を認める言い方から順に見ていきます。
控えめに認める「less than kind」と仮定法の振り返り
エイミーが、レセプションに何人もの受賞者を招くと伝えると、シェルドンは招待候補の一人について、こう打ち明けます。
Sheldon: Well, I may have been less than kind to him about his Nobel Prize win.
(まあ、彼の受賞について、僕はいささか親切さに欠けていたかもしれない。)TBBT Season12 Episode18
may have been ~ は「〜だったかもしれない」と、過去の自分の振る舞いをぼかして認める形です。less than kind は「親切とは言えない」、つまり実際には「失礼だった」をやわらげた言い方です。2つを重ねることで、非を認めながらも衝撃を小さくしているのが分かります。理由を聞かれたシェルドンは、嫉妬と怒りに、Twitter を始めたばかりだったことが重なったと説明しています。
ほかの候補者とも因縁があると分かったところで、2人のやり取りは次のように続きます。
Amy: So you’ve alienated everyone we need to help us?
(つまり、私たちを助けてくれるはずの人を全員遠ざけてしまったってこと?)Sheldon: Well, Amy, if I had known that someday we’d need them, I would never have insulted them.
(いいかい、エイミー、いつか彼らが必要になると分かっていたら、僕は決して侮辱したりしなかった。)Amy: Well, that doesn’t make it better.
(それじゃ全然良くならないわよ。)TBBT Season12 Episode18
If I had known ~, I would never have + 過去分詞 は、過去の事実と反対のことを仮定する仮定法過去完了です。「知っていれば、しなかった」と振り返るときに使われます。ただし、エイミーの返しが示すように、この形は「知らなかったのだから仕方ない」という言い訳にも聞こえます。後悔を伝える場面では、続けて相手への気持ちを添えるほうが角が立ちにくいと言えます。
「I wish I could」と、悔やむ相手への返し
別の場面で、レナードに何があったのかと聞かれたシェルドンは、エイミーへの気持ちを話します。
Sheldon: Well, it’s true. The fact is, I feel really bad for Amy.
(まあ、その通りだ。実を言うと、エイミーに本当に申し訳ないと思っている。)Leonard: Well, we all do. But just for fun, why do you?
(それはみんなそうだよ。でも参考までに、君はなんでそう思うの?)Sheldon: Well, she didn’t do anything wrong, but she’s paying for my mistakes.
(彼女は何も悪くないのに、僕の失敗のつけを払っているんだ。)TBBT Season12 Episode18
feel bad for ~ は「〜に申し訳ない、気の毒に思う」、pay for one’s mistakes は「失敗の代償を払う」です。自分のせいで相手が困っていると伝える、具体的な言い方です。会話はさらに続きます。
Sheldon: See, sometimes I wish I could invent a time machine, so I could go back and prevent myself from acting so rashly.
(ときどき思うんだ。タイムマシンを発明して過去に戻り、軽率な行動をする自分を止められたらいいのにと。)Leonard: Or moving forward, you could think before you speak.
(それか、これからは話す前に考えるとかね。)Sheldon: I suppose so.
(そうかもしれないな。)TBBT Season12 Episode18
I wish I could ~ は、今からでは叶わないことへの願望を表します。過去を変えたい気持ちを、タイムマシンという大げさなたとえで言っているのがシェルドンらしいところです。レナードの think before you speak は、後悔している相手に「次から気をつければいい」と未来へ目を向けさせる返しです。
レセプション会場の場面では、エイミーがペンバートンとキャンベルに声を荒らげた直後、シェルドンがレナードに Is that what I would’ve sounded like?(僕もああいうふうに聞こえていたのか?)と尋ね、レナードは Yeah と答えます。would have で、ありえた過去の自分を振り返る形です。
まとめ|後悔は段階に合わせて言い分ける
may have been less than kind で控えめに非を認め、If I had known で振り返り、I wish I could で叶わない願いを言う流れを見てきました。言い訳に聞こえやすい形があることも、エイミーの返しから分かります。
失言を悔やむシェルドンと、未来へ目を向けさせるレナードの会話が印象的な回でした。次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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