海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ビッグバン★セオリー』シーズン11第1話は、プリンストンでのプロポーズと、二人目の妊娠という二つの知らせが描かれる回です。シェルドンは母への電話でもエイミーへの軽口でも、条件文を積み重ねながら経緯を淡々と説明していきます。一方のバーナデットは、友人には胸の内をそのまま明かし、夫を前にすると言葉を整え直します。同じ「大きな知らせを伝える」という場面でも、言葉づかいがどう違って聞こえるかが、この回の英語の見どころです。
あらすじ(ネタバレなし)
『ビッグバン★セオリー』シーズン11第1話。プリンストンを訪れたシェルドンがエイミーにプロポーズし、二人は婚約する。知らせは友人たちに次々と伝わり、レナードとペニーの部屋では、バーナデットがペニーに二人目の妊娠をこっそり打ち明ける。一方、エイミーの研究仲間との夕食会に同席したシェルドンは、自分が話題の中心になれないことに苛立ちを見せ、婚約者としての立ち位置に戸惑う。ハワードへの妊娠報告や、友人の慶事を素直に喜べないラージの胸の内も並行して描かれ、それぞれの反応の違いが浮き彫りになる。二つの知らせに、登場人物たちはそれぞれ違う言葉で反応していく。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. have nothing to do with
〜とは何の関係もないという意味です。
Sheldon: Well, God had nothing to do with it.
(いや、神様は関係ないんだ。)
婚約を自分の祈りの成果として喜ぶ母メアリーに、シェルドンが信仰とは無関係だと事実だけを返す場面です。
2. lead with
(話を)〜から切り出す、〜を最初に持ってくるという意味です。
Amy: Okay, you can stop leading with that part of the story.
(もう、その部分から話を始めるのはやめてちょうだい。)
ラージとハワードへのビデオ通話で、シェルドンが婚約の経緯を別の女性の話から切り出そうとし、エイミーがすかさず止める場面です。
3. lose one’s mind
我を忘れる、取り乱すという意味です。
Bernadette: Howard’s gonna lose his mind.
(ハワードはきっと取り乱すわ。)
二人目の妊娠をペニーに打ち明けたバーナデットが、まだ知らない夫の反応を先回りして案じる場面です。
4. mind you
ちなみに言っておくと、とはいえという意味です。
Sheldon: Now, mind you, your face is only stupid in the “no” version of the story.
(ただ、断っておくと、君の顔がまぬけに見えるのは「ノー」だった場合の話だからね。)
プロポーズを終えたエイミーの部屋で、シェルドンが「ノー」と断られた場合の話だと念押ししながら軽口を叩く場面です。
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5. have a seat
座る、腰を下ろすという意味です。
Bernadette: Uh, sure, but first, why don’t you have a seat?
(ええ、でもまず、座ってくれない?)
夕食を作ろうとするハワードに、バーナデットがまず座ってほしいと切り出す場面です。
6. catch the bouquet
ブーケを受け取る(結婚式で)という意味です。
Raj: I’m the one who caught the bouquet at Leonard and Penny’s wedding.
(僕なんて、レナードとペニーの結婚式でブーケを受け取った本人だよ。)
コミックブックストアで婚約祝いを選びながら、ラージが自分の境遇を自嘲気味に語る場面です。
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7. land someone
(人を)射止める、獲得するという意味です。
Zane: No, no, no, we’re just excited to meet the man who landed this brilliant woman here.
(いえいえ、この優秀な女性を射止めた方に会えるのが楽しみだったんです。)
エイミーの研究仲間との夕食会で、ゼイン博士が、婚約者として紹介されたシェルドンに会えるのを楽しみにしていたと伝える場面です。
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8. go over well
うまくいく、好評を得るという意味です。
Howard: Some suggestion of make-up sex that did not go over well, even though it’s not like we can get more pregnant.
(仲直りのつもりで持ちかけた提案は、うまくいかなかったよ。これ以上妊娠しようがないのにね。)
レナードとペニーの部屋で近況を聞かれ、ハワードが仲直りの提案が不発に終わったとこぼす場面です。
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9. turn out
結局〜だとわかる、〜という結果になるという意味です。
Stuart: Turned out it was a tapeworm.
(結局サナダムシだったんだけどね。)
友人の慶事を素直に喜べない胸のつかえをラージがこぼすと、スチュアートが似た経験を語る場面です。
10. share the spotlight
注目・スポットライトを分け合うという意味です。
Sheldon: And I’m going to try to do a better job of sharing the spotlight because we’re a team.
(それに、もっと注目を分け合えるように頑張るよ。僕たちはチームなんだから。)
夕食会での自分の態度を振り返り、エイミーの部屋でシェルドンがチームとして努力すると口にする場面です。
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このエピソードの英語学習ポイント
シェルドンは、婚約の知らせを誰に伝えるときも同じ語り口を崩しません。電話越しに信仰と結び付けて喜ぶ母メアリーに対しては”Well, God had nothing to do with it.”(いや、神様は関係ないんだ。)と、感情ではなく事実関係だけを答えます。プロポーズを終えたばかりのエイミーに軽口を言うときも、”Now, mind you, your face is only stupid in the “no” version of the story.”(ただ、断っておくと、君の顔がまぬけに見えるのは「ノー」だった場合の話だからね。)と、自分の発言にすかさず条件を付け加えます。相手が母親であっても婚約者であっても、感情的な言葉を挟まずに経緯や条件を淡々と積み上げていきます。プロポーズという感情の大きな出来事ほど理屈で語ろうとする姿勢が、この回のシェルドンの一貫した話し方です。相手が誰であっても、驚きや感嘆の言葉より先に接続詞や条件節を置く語順そのものが、彼の理屈っぽさを際立たせています。
一方のバーナデットは、伝える相手によって言葉の整え方を変えます。友人のペニーに二人目の妊娠を打ち明けるときは、”Howard’s gonna lose his mind.”(ハワードはきっと取り乱すわ。)と、夫の反応への不安をそのまま口にします。ところが当の夫を前にすると、”Uh, sure, but first, why don’t you have a seat?”(ええ、でもまず、座ってくれない?)と、まず座るよう促してから本題を切り出します。同じ「妊娠」という事実を伝える際も、友人には率直な不安を打ち明け、夫にはまず腰を下ろすよう促す言葉を投げかけます。話す順序そのものの違いが、聞き手が友人か当事者かによって、崩す言葉と整える言葉を使い分ける切り替えの速さとして表れています。
婚約という祝い事と、まだ夫には言えていない二人目の妊娠が、この回では並行して描かれます。話し方の違いが、それぞれの場面の空気を切り替える鍵になっているとも言えます。シェルドンが経緯や条件を説明する言い方と、バーナデットが相手に合わせて話す順序を変える言い方を比べると、聞き手に応じた言葉の選び方を確認できます。
キャラクター別|英語の特徴
シェルドン|出来事の経緯を条件文で片付ける語り口
プリンストンでプロポーズを終えた後、シェルドンは母や友人たちに婚約の経緯を次々と説明する立場に回ります。教会で挙げないと聞いても、イエスはどこにでもいると譲らない母メアリーに対しては、”Well, he won’t be at our wedding.”(それなら、彼は僕たちの結婚式には来ないよ。)と切り返し、さらに”Okay, well, then, he’s your plus-one. You don’t get to bring anyone else.”(じゃあ、彼は君の同伴者ということにするよ。ほかの人は連れてこられないからね。)と、相手の理屈に条件を一つ重ねて言い返します。感謝や愛情を率直に口にする代わりに、相手の主張を一度受け止めた上で条件を付け加えて切り返します。母をやり込めるような軽口も、根拠を並べる言い方を崩さないまま繰り出されるため、感情表現というより論証に近い響きを持ちます。感情の大きな出来事ほど理屈っぽくなる、このキャラクターらしい処理の仕方が、これらの場面の話し方に表れています。
バーナデット|不安を抱えたまま、冷静な一言に切り替える言い方
レナードとペニーの部屋で近況を尋ねられたバーナデットは、”But then we realized that it’s a gift, in the sense that we didn’t ask for it, and we may not have chosen it…”(でも、それは授かりものなんだって気づいたの。自分から望んだわけでも、選んだわけでもないという意味でね……)と、妊娠を知ったときの動揺を振り返りながら気持ちを立て直した言い方で友人たちに説明します。自宅でハワードに本題を切り出した瞬間は、まず座るよう促す言葉から始めていました。友人には不安をそのまま言葉にする瞬間もありながら、時間が経つにつれて出来事を前向きな言葉で捉え直していきます。相手や場面によって崩す言葉と整える言葉を使い分ける話し方が、この回のバーナデットの特徴です。
ペニー|相手を気遣わず思ったことを率直に言う話しぶり
バーナデットから二人目の妊娠を打ち明けられたペニーは、”Yeah, I didn’t even think you could get pregnant while you were breastfeeding.”(授乳中でも妊娠するなんて思ってもみなかったわ。)と、驚きをオブラートに包まず口にします。会話が続く中でも、”Yeah, what were you thinking?”(で、一体何を考えてたの?)と、茶化すような直球の問いかけを重ねて投げかけます。シェルドンのように条件を整理するでもなく、バーナデットのように相手に合わせて言葉を選ぶでもない、思ったことをそのまま言葉にする率直さが、ペニーの話し方の軸です。驚きも問いかけも飾り気のない直球のまま投げかける姿勢は、条件を整理するシェルドンや、伝える順序を変えるバーナデットの言葉づかいとは対照的です。二人の知らせの伝え方の違いを受け止める側にも、飾らない言葉で応じる人物がいることで、この回の言葉づかいの違いがいっそう際立ちます。
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