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『BONES』シーズン8エピソード20では、ジェファソニアンの資金を集めるための映画づくりが、物語の背景として描かれます。寄付を募るために研究所の仕事ぶりを映像で見せる、という発想そのものが、アメリカの寄付の文化をよく映しています。今回はこの設定を起点に、寄付集めにまつわる文化と英語を紹介します。
寄付が身近な社会では、集める側にも贈る側にも、よく使われる決まった言葉があります。言葉と背景をあわせて知っておくと、ニュースや旅先で目にする英語も読み取りやすくなります。
「raise funds」は、活動のための資金を集めること
研究所での作業の最中に、カムが撮影の目的をこう説明します。
Cam: Andrew’s been commissioned to shoot a film to raise funds for the Jeffersonian, so we are to give him access to everything we do.
(アンドリューは、ジェファソニアンの資金集めのための映画を撮るよう依頼を受けています。ですから、私たちの作業にはすべて立ち会ってもらうことになります。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
raise funds は「資金を集める」で、raise money とほぼ同じ意味です。名詞の fundraising は「資金集め」、fundraiser は「資金集めのイベント」や「資金集めを担う人」を指します。commission は「(仕事や作品を)依頼して作ってもらう」という意味で、be commissioned to 〜 は「〜するよう依頼を受ける」という受け身の形です。
アメリカでは、博物館や大学、研究機関といった非営利の組織が、個人や企業からの寄付を大きな支えにしているとされます。美術館の業界団体の報告として、新型コロナの流行前には、アメリカの美術館の収入のおよそ3分の1を民間からの寄付が占めていたと伝えられています。劇中のジェファソニアンは架空の研究機関ですが、資金集めのために映画を作るという筋立ては、こうした事情を背景にしていると読み取れます。
「board」と「donor」は、寄付で組織を支える人たち
撮影の進め方には、組織の上のほうの意向も関わっています。
— The Jeffersonian board asked for Dr. Edison.
(ジェファソニアンの理事会が、エジソン博士を指名したんです。)— Another scientist is always a valuable addition.
(科学者が加わるのは、いつでも心強いことですから。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
board は組織の「理事会」「役員会」で、博物館や大学では board of trustees(理事会・評議員会)と呼ばれることもあります。アメリカの文化施設では、多額の寄付をした人が理事として運営に加わることも多いとされます。理事会は、運営の方針と資金集めの両方に関わる立場にあるとされています。
撮影の場では、寄付をする人を意識した注文も出ます。
— Dr. Edison, please try to provide information that would give a donor the confidence to donate.
(エジソン博士、寄付をする人が安心して寄付できるような情報を出してください。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
donor は「寄付者」、donate は「寄付する」、donation は「寄付(金)」です。donor は献血や臓器の「提供者」の意味でも使われます。アメリカの博物館では、寄付をした人の名前を展示室や建物に掲げる習慣があり、寄付への感謝を示すと同時に、ほかの人の寄付を後押しする役割があるとされます。また、条件を満たす団体への寄付は、税金の申告で控除を受けられる場合があることも、寄付が広がる理由のひとつとされています。
「fund-raising film」は、活動を見せて支援を募る映像
撮影している男性については、ほかの場面でも同じ目的が説明されます。
— That’s Andrew Jursic.
(あちらがアンドリュー・ジャーシックです。)— He’s doing a fund-raising film for the Jeffersonian.
(ジェファソニアンの資金集めの映画を撮っているんです。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
その後には、ジェファソニアンと連邦検察の事務所が協力し合う様子を映画で見せるとよいとアンドリューが考えた、という説明も出てきます。寄付を募る映像は、組織がどんな仕事をし、ほかの機関とどう連携しているかを伝えるためのものだと読み取れます。
終盤には fundraising documentary(資金集めのドキュメンタリー)という言い方も出てきます。英文では fund-raising と fundraising の両方の書き方が見られ、ハイフンの有無はどちらも通じます。活動の様子を見てもらい、共感した人に支援してもらうという流れは、寄付で成り立つ組織にとって大切な仕組みと言えます。
まとめ|raise funds、board、donor で寄付の文化を読み解く
今回は『BONES』シーズン8エピソード20の資金集めの映画を起点に、raise funds、commission、board、donor と donate などを紹介しました。寄付が組織を支えるアメリカの文化を知っておくと、こうした言葉が出てくる場面の背景がつかみやすくなります。
次回も『BONES』と一緒に、英語とアメリカの文化を学んでいきましょう。
同じエピソードのコラムでは、sympathetic と empathetic の違いや、sidekick など役回りを表す英語も取り上げています。


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