海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン8エピソード20では、ジェファソニアンの研究所に映像作家のアンドリューがやってきて、研究所の様子をカメラで撮り始めます。カメラを向けられた面々の間では、誰が主役なのかをめぐる言葉が行き交います。今回はホッジンスの I’m not a sidekick, I’m king of the lab. を手がかりに、役回りを表す英語を読み解きます。
主役や脇役を表す言葉は、映画やドラマの話題だけでなく、職場やチームでの立ち位置を語るときにも使われます。いくつかの語を並べて覚えておくと、話せる場面が広がります。
「sidekick」は、主役のそばで手助けをするお供
カメラに向かってホッジンスが自分の名前を名乗ったあと、カムがこんな言葉を口にします。
Cam: And now Andrew can get a good shot of Dr. Brennan’s sidekick analyzing the particulates way over there.
(これでアンドリューも、向こうのほうで微粒子を分析しているブレナン博士のお供を、いい画で撮れるわね。)Hodgins: Uh, I’m-I’m not a sidekick, I’m king of the lab.
(いや、俺はお供なんかじゃない。この研究所の王様だ。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
sidekick は、中心となる人物のそばにいて手助けをする相棒やお供を指す語です。辞書でも「より重要な人物を手助けする人」と説明され、対等な仲間というより、一歩下がった立場を含む言葉とされています。ここでは、分析を担うホッジンスを「ブレナン博士のお供」とからかう言い方になっています。
それに対するホッジンスの返しは、I’m not A, I’m B. の形です。相手の呼び方を打ち消し、自分で呼び名を言い直すときの定番の形で、I’m not the intern, I’m the new manager.(私はインターンではなく、新しいマネージャーです)のように、立場を正したい場面で使えます。
「king of 〜」で、その場のいちばんを名乗る
このやり取りには続きがあります。
— Of course you are.
(もちろん、そうでしょうとも。)— Quit patronizing me.
(子ども扱いはやめて。)— I’m-I’m king of the lab.
(研究所の王様なんだから。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
軽く受け流すような相づちに、Quit patronizing me. と返す声が続き、もう一度 king of the lab が繰り返されます。
king of 〜 は「〜の王様」、つまりその分野や場所でいちばんの存在だという言い方です。He’s the king of bad jokes.(彼はつまらない冗談の王様だ)のように、冗談めかして使われることも多い表現です。研究所の王様という呼び名は、ホッジンスがたびたび口にする自称でもあります。
patronize は「(相手を)子ども扱いする」「上から目線で接する」という意味で、口では同意しながら本気で取り合わない態度に向けて使われます。Quit 〜ing は「〜するのはやめて」で、Stop 〜ing よりくだけた響きがあるとされます。なお patronize には「(店などを)ひいきにする」という別の意味もあり、どちらの意味かは文脈で見分けます。
「protagonist」は、物語の主人公
撮影をめぐっては、主役を名乗る声も上がります。
— I’m clearly the protagonist in your film.
(あなたの映画の主人公は、明らかに私です。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
その後の別の場面でも、同じ語が出てきます。頭にカメラをつけている理由を聞かれて、こう答える声があります。
— Why do you have a camera on your head?
(どうして頭にカメラをつけているんですか?)— Well, as the protagonist, it makes sense that you’d want shots from my point of view.
(主人公なのだから、私の視点からの映像がほしいのは当然でしょう。)BONES Season8 Episode20 (The Blood from the Stones)
protagonist は物語や映画の「主人公」を指す語です。point of view は「視点」で、映像の世界では登場人物の目線で撮った映像を POV shot と呼ぶこともあります。役回りを表す主な語は、次のように整理できます。
| 語 | 意味 |
|---|---|
| protagonist | 物語の主人公(やや改まった語) |
| main character | 主要な登場人物・主人公(日常的な言い方) |
| lead | 主演・主役(配役としての呼び方) |
| supporting character | 脇役(物語を支える登場人物) |
| sidekick | 主役のそばにいるお供・相棒 |
まとめ|sidekick、king、protagonist で役回りを言い分ける
今回は『BONES』シーズン8エピソード20から、主役のお供を指す sidekick、その場のいちばんを名乗る king of 〜、物語の主人公を指す protagonist などを読み解きました。役回りを表す語を知っておくと、映画の話題でもチームの話でも、立ち位置を的確に言い表せます。
カメラが入った研究所で、それぞれが自分の役回りを主張し合う様子が、この回の見どころのひとつです。
このエピソードの sympathetic と empathetic の違いや、寄付集めにまつわる英語も、同じエピソードのコラムで扱っています。


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