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『メンタリスト』シーズン5第15話には、会話の中で意図がずれたり、感想に異を唱えたり、了承のあとに軽口が続いたりする場面が出てきます。どれも短いやりとりですが、言い換えや切り返しの形がそろっています。ほんの数行の中に、会話を進めるための型がいくつも入っています。
三つの場面から、意図を確かめる言い方と、軽く切り返す言い方を順に見ていきます。
「That’s not what I meant.」と言われて、言い換えて確かめる
最初は、大きな家をめぐる問いかけです。字義どおりの答えが返り、問いの意図が別だったと告げられます。
— How does one person live in a house this big?
(一人でこんなに大きな家に、どうやって住めるんだろう?)
— Uh, let me see. By being very rich.
(ええと、そうだな。すごく裕福であることによって、かな。)
— That’s not what I meant.
(そういう意味で言ったんじゃない。)
— Ah, you mean morally.
(ああ、道義的に、ということか。)
The Mentalist Season5 Episode15 (Red Lacquer Nail Polish)
How does one person live in ~? の one person は、「ひとり」という数を強調する言い方です。how で暮らし方を尋ねる形ですが、最初の返事は By being very rich. と、金銭面の答えでした。by -ing は「〜することによって」という手段を示す形です。
そこで That’s not what I meant. が出ます。what I meant は「私が言おうとしたこと」で、that は直前の答えを指します。意図とずれていたことを短く伝える形で、相手を責める言葉は添えていません。not を使った否定の形ですが、meant と過去形で「言おうとしていたこと」を示すので、責めるよりも訂正の働きが前に出ています。
返しの Ah, you mean morally. は、you mean ~ で相手の意図を自分の言葉に直して確かめています。morally は「道義的に」です。Ah, は、意図に気づいたことを示す声です。意図がずれたと言われたとき、I see. のように受けるだけでなく、you mean ~ で言い直す形があることが分かります。
「Are you kidding?」感想に異を唱え、たとえで続ける
次は、移動手段をめぐる会話です。感想を述べて同意を求める一言に、驚きをこめて反論します。
— Seems like a civilized way to travel, don’t you think?
(優雅な旅の仕方だと思わない?)
— Are you kidding? Stuck on that thing in the middle of the ocean?
(冗談でしょう? 海の真ん中で、あんなものに閉じ込められるなんて。)
— It’s like being in a prison cell with a chance of drowning.
(溺れるかもしれない独房にいるようなものだよ。)
The Mentalist Season5 Episode15 (Red Lacquer Nail Polish)
最初の Seems like ~ は、主語の it が省かれた形です。civilized は「優雅な、洗練された」という意味で使われています。文末の don’t you think? は、感想を述べたあとに相手の同意を促す付け足しです。
これに Are you kidding? と返します。kid は「冗談を言う」という動詞で、ここでは「本気で言っているのか」という驚きを示します。続く Stuck on that thing in the middle of the ocean? は、be stuck on ~ の be が省かれ、「〜に閉じ込められる」という不満を問いの形で出しています。
最後の It’s like being in a prison cell with a chance of drowning. は、like ~ で別のものにたとえています。with a chance of ~ は「〜の可能性つきで」という意味です。prison cell と drowning を並べて、大げさなたとえにしている点に特徴があります。直前の Are you kidding? と合わせて、最初の感想を大きく打ち消す流れになっています。
「What do you take me for?」条件つきの了承と、軽口の切り返し
三つ目は、相手の話を受け入れつつ、条件を付けるやりとりです。
— Okay, fine, but no jumping out and yelling “boo” at me or anything like that.
(わかった、いいよ。ただ、飛び出して「わっ」と脅かすとか、そういうのはなしだからね。)
— I mean, seriously, what do you take me for?
(まったく、人を何だと思ってるの?)
— I am not going to answer that because I’m a nice person.
(それには答えない。私は優しい人間だからね。)
The Mentalist Season5 Episode15 (Red Lacquer Nail Polish)
Okay, fine, but ~ は、了承したうえで条件を付ける形です。no -ing は「〜はなし」という禁止の言い方で、ここでは jumping out and yelling “boo” を挙げています。or anything like that は、「そういったこと全般」を足す付け足しです。
これに続いて、what do you take me for? という言葉が出ます。take A for B は「AをBだと思う」という形で、「私を何だと思っているのか」と心外さを示します。I mean, seriously, は、言い直して強める前置きです。
最後の I am not going to answer that because I’m a nice person. は、答えない理由を述べる形です。答えを避ける理由に nice person を挙げているので、まじめな拒否というより軽口として働いています。be going to ~ で「答えるつもりはない」と言い切りつつ、理由で和らげているところが特徴です。
まとめ|意図を確かめる形と、軽く返す形
That’s not what I meant. と you mean ~ で意図を確かめ、Are you kidding? で異を唱え、what do you take me for? で心外さを示す。最後は I am not going to answer that because ~ と、答えない理由を軽く添えて締めくくっています。
短いやりとりの中にも、返し方の型が見えてきます。
このエピソードの英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。


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