海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
身近な誰かが思い切って何かをやりきったとき、誇らしい気持ちが込み上げて、思わず口をついた言葉はありませんか。
そんな瞬間にぴったりの「that’s my girl」を、『モダンファミリー』シーズン5第16話の終盤、ヘイリーがスピーチで冗談を飛ばし、それを聞いた父のフィルが反応するシーンから、一緒に見ていきましょう。
「that’s my girl」の意味とニュアンス
that’s my girl
意味:さすが私の娘だ、よくやった
that’s my girlは、身近で親しい少女や若い女性が頑張ったり、期待に応えたりしたときに、誇りや愛情を込めて言う褒め言葉です。直訳すると「あれは私の女の子だ」ですが、「さすが私の娘だ」「よくやった」と訳すと自然な日本語になります。
ここでのmyは、「自分の持ち物」という意味ではなく、親しさと誇りの気持ちを表しています。girlも、実の娘だけに限りません。親しい間柄の少女や若い女性を指せるので、実際の親子だけでなく、教え子や、身近な年下の女性への声かけにも使えます。
使う場面は、成功を目の当たりにしたときや、相手が期待どおりの行動を取ったときです。thatが「いま目の前のその人」を指していて、目の前で起きたことを受けた一言になります。「That’s my girl!」と短く言い切る形が基本で、あとに別の話を続けることもできます。
男の子や少年に向けて言う場合は、that’s my boyになります。相手が変わる以外に、意味の違いはありません。
【ここがポイント!】
- 「that’s my girl」の核は、頑張った身近な女の子への、誇りと愛情のこもった「さすが」
- myは所有ではなく、親しさと誇りを表す語
- 目の前で起きたことを受けて、短く言い切るのがコツ
『モダンファミリー』S05E16のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ヘイリーがスピーチの中で、笑っている人に言葉を返す場面です。会場の男性が「彼女、すごくウケてるな」と反応し、続けて父のフィルが口を開きます。フレーズのあとに、フィルが別の一言を付け足す流れにも注目です。
Haley: What are you laughing at, Skip Woosnum? You haven’t seen a commission since you joined the navy.
(何を笑ってるの、スキップ・ウーズナムさん? 海軍に入ってから、歩合収入なんて見たことないでしょ。)Ted: She is killing it.
(彼女、すごくウケてるな。)Phil: That’s my girl. I would have hit the word “Navy” harder.
(さすが俺の娘だ。俺なら「Navy」って言葉をもっと強く言ってたけどな。)Haley: What else? What else? Oh! Margaret Furman’s here.
(ほかには? ほかには? あ! マーガレット・ファーマンさんも来てる。)Modern Family Season5 Episode16 (Spring-a-Ding-Fling)
シーン解説と心理考察
ヘイリーは、笑っている相手を名指しして、「海軍に入ってから、歩合収入なんて見たことないでしょ」と切り返します。笑いを受け身で聞くのではなく、笑った相手にそのまま言葉を返す、という形になっています。
それを受けて、会場の男性が「彼女、すごくウケてるな」と口にします。ヘイリーのスピーチが場に受け入れられている、という感想です。この一言が、フィルの反応を引き出す流れになっています。
フィルは「That’s my girl.」と、まず娘への誇りを口にします。続けて、「俺なら『Navy』って言葉をもっと強く言ってた」と、自分ならこうする、という注文を足します。褒める気持ちと、細かいところが気になってしまう気持ちが、同じ発言の中に並んでいるところが、この場面の見どころです。
そして、ヘイリーは「What else? What else?」と、次の話題を探すように続けます。フィルの一言に対する反応は、この場面では描かれず、話はすぐ次へ進みます。スピーチが続いていく勢いが伝わってくる区切り方です。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
娘が発表会でやりきった瞬間に、見守る父親が誇らしげに「あれが、うちの娘だ」と隣の人に言っている場面を思い浮かべてみましょう。「あれは自分の(my)娘(girl)だ」という言葉が、そのまま「さすが」という誇りの気持ちになります。
フィルの場合、思い浮かべる場面は、スピーチで笑いを取ったヘイリーの姿です。「That’s my girl.」の一言に、娘の成功をそばで受け止める父親の誇らしさが乗っています。
覚えるときは、thatとmyの二つの語に注目します。thatは目の前で起きたことや、その人を指し、myは親しさと誇りを表します。この二語が組み合わさって、「目の前のこの子は自分の大切な子だ」という一言になります。似た形に、that’s my boyもあり、相手が男の子ならgirlをboyに替えるだけです。
そしてフィルのように、この一言のあとに別の話を続けても、褒め言葉としての気持ちは先に伝わります。フレーズの後ろにどんな言葉を足すかで、同じ場面でも、話し手の性格が見えてきます。
例文で覚える「that’s my girl」
頑張った身近な人を認める場面で使えるthat’s my girlを、3つの例文で確認していきましょう。
You finished the race! That’s my girl!
(最後まで走りきったのね! さすが私の娘!)
子どもの頑張りを褒める場面です。目の前で起きた成功を受けて、感嘆符を付けて短く言い切っています。
Dad clapped louder than anyone and shouted, “That’s my girl!”
(お父さんは誰よりも大きく拍手して、「さすが俺の娘だ!」と叫びました。)
発表会を振り返る場面です。shoutedと合わせて、声を張って誇りを伝える様子を描いています。
A: I told her the truth, and she forgave me.
B: That’s my girl.
(A:本当のことを話したら、許してくれたよ。)
(B:さすが私の娘だ。)
娘の行動を親が褒める会話です。相手の話を聞いて、そのまま一言で受け止めています。
あわせて覚えたい関連表現
that’s my boy
(さすが私の息子だ、よくやった)
that’s my boyは、that’s my girlの男の子版です。相手が息子や少年になる以外に、意味の違いはありません。
good for you
(よかったね、やったね)
good for youは、相手を選ばず、成功や決断を認める中立的な言い方です。that’s my girlは、話し手との親しい関係と誇りを含む点が違います。
way to go
(よくやった、いいぞ)
way to goは、成果を褒めるカジュアルな掛け声で、相手の性別や関係を問いません。that’s my girlは、相手が身近な少女や若い女性であることが前提になる点が違います。
Note|「よくやった」を伝える3つの言い方、関係と重点の違い
成功や頑張りを認める言い方は、英語にもいくつかあります。ここでは、that’s my girl、good for you、way to goの三つを、話し手との関係と称賛の重点という面から整理します。
that’s my girlは、話し手と相手の関係が近いことが前提です。myという語が入っているため、「自分に近い大切な人」という気持ちが乗ります。誇りや愛情が中心にあり、成功そのものよりも、その人を大切に思う気持ちがにじみます。good for youは、相手との関係の近さを問いません。「相手にとってよかった」と、成功や決断を中立的に認める言い方で、友人にも同僚にも向けられます。way to goは、成果に対する掛け声のような言い方です。「その調子」「いいぞ」という勢いが中心で、相手の性別や関係も問いません。
同じ出来事でも、どれを選ぶかで伝わる気持ちが変わります。娘が試験に合格したと聞いたなら、誇りを込めたthat’s my girlがしっくりきます。同僚が企画を通したなら、中立的に認めるgood for youが合います。試合でよいプレーをした選手には、掛け声としてのway to goが向きます。
フィルの「That’s my girl.」は、ヘイリーのスピーチが場に受け入れられたことを受けた一言でした。父と娘という近い関係があるからこそ、誇りを表す言い方が自然に収まります。
三つの表現は、相手との距離と、伝えたい気持ちの中心で選び分けられます。
まとめ|誇りをひと言に込めて
that’s my girlは、身近で親しい少女や若い女性が頑張ったときに、誇りや愛情を込めて言う表現です。myは所有ではなく親しさと誇りを表し、thatは目の前で起きたことを受けています。
家族の頑張りを認めるときにも、教え子や親しい年下の女性を励ますときにも使えます。good for youやway to goとの違いを押さえておくと、関係の近さと、伝えたい気持ちの中心に合わせて言い分けられます。
娘のスピーチを聞いて誇らしさを口にしたあと、すぐに自分の注文も付け足したフィルの一言は、この表現の使いどころをよく示していました。表現の引き出しに加えてみてください。


コメント