海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン6第20話では、ジョーイがテレビ番組のオーディションを受けます。その知らせの電話を、ジョーイの留守中にチャンドラーが代わりに受ける場面が2回あります。
1回目は予定の時間が変わったという伝言で、これがうまく伝わりません。伝言の預かり方、伝わっていなかったと分かったときの言葉、届いたかを確かめる言い方を、場面の順に見ていきます。
「Can I take a message?」代わりに出た電話で、変わった時間を復唱する
チャンドラーは向かいのモニカの部屋へ越していますが、この場面ではジョーイとレイチェルの部屋に来ています。そこで電話が鳴ります。
Chandler: Should I get that?
(出たほうがいいかな?)
Chandler: Uh, no, Joey’s not here right now. Can I take a message?
(あー、いや、ジョーイは今いないんだ。伝言、預かろうか?)
Chandler: Yeah, okay, so the audition’s been moved from 5:00 to 2:30.
(うん、わかった。つまり、オーディションは5時から2時半に変わったってことだね。)
Chandler: Okay, great. Bye.
(了解。それじゃ。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
Should I get that? の get は、ここでは鳴っている電話に「出る」ことを指します。チャンドラーは部屋にいるひよことアヒルに問いかける形で、冗談めかして言っています。
~’s not here right now. で本人が不在だと伝えてから Can I take a message? と伝言を申し出るのは、電話の取り次ぎで使われることの多い組み合わせです。take a message は「伝言を受ける」、反対に伝言を残す側は leave a message を使います。
続く the audition’s been moved from 5:00 to 2:30 は、be moved from A to B で「AからBへ移された」と予定の変更を表しています。Yeah, okay, so と前置きしてから相手の言った内容を言い直しているので、聞き取った時間をその場で確かめる働きもあります。時間のような情報は、こうして復唱しておくと、違っていたときに相手も訂正しやすくなります。
ところが、ボードに伝言を書きかけたところへモニカが来て、チャンドラーは書き終えないまま部屋を出ていきます。
「Nobody told me」伝言が届いていなかったと分かったとき
場面が移り、同じ部屋でジョーイとチャンドラーがテーブルサッカーをしていると、また電話が鳴ります。今度はジョーイが出ます。
Joey: What are you talking about? The audition’s not till 5:00.
(何言ってんだよ。オーディションは5時からだろ。)
Joey: Well, nobody told me. Who’d you talk to?
(だって、誰も教えてくれなかったし。誰と話したんだよ?)
Joey: Never mind.
(もういいよ。)
Chandler: You mean, you didn’t get it from this?
(それって、これで知らなかったってこと?)
Joey: The allergy guy got the part. Thanks.
(アレルギーのCMのやつが役を取ったよ。どうも。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
The audition’s not till 5:00. の not till ~ は「〜までは始まらない」、つまり「5時からのはず」という意味です。電話の相手の話と自分の予定が食い違っていることが、この一言で分かります。
Nobody told me. は「誰からも聞いていない」と、知らされていなかったことを伝える言い方です。続く Who’d you talk to? は Who did you talk to? の短縮で、伝言を誰に伝えたのかを相手に確かめています。ジョーイはその途中で、伝言を書き足そうとしているチャンドラーに気づいて振り返り、電話を Never mind. で切り上げます。
チャンドラーの You mean ~? は「つまり〜ということ?」と、相手の言葉の意味を確かめる前置きです。ここでの this は、ボードに残った書きかけの伝言を指しています。ジョーイの最後の Thanks. は感謝ではなく、役を逃した原因を作った相手への皮肉として響きます。役を取ったのは、残りの候補の一人だったアレルギーのCMに出ている俳優です。
「Please tell me you got the message」伝言が届いたかを確かめる
場面が移り、チャンドラーは仲直りのしるしにピザを持ってジョーイの部屋を訪ね、ジョーイの留守中にまた電話を受けます。
Chandler: No, Joey’s not here right now
(いや、ジョーイは今いないんだ)
Chandler: But I can take a message… I think.
(でも伝言なら預かれるよ……たぶん。)
Chandler: He’s still got a chance for the part? Oh, that’s great news!
(あいつにまだ役のチャンスがあるって?それはいい知らせだ!)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
1回目と同じく本人の不在を伝えるところから始まりますが、今度は I can take a message… I think. と、最後に I think を足しています。言い切らずに「たぶん」と添える形で、前回の失敗を踏まえた冗談とも読めます。have got a chance for ~ は「〜の見込みがある」という意味です。電話を終えたチャンドラーは give ~ the message で伝えると約束し、マックの役のオーディションが2時にあることをボードに書き残します。
帰ってきたジョーイを、チャンドラーはこう迎えます。
Chandler: Please tell me you got the message.
(伝言、見たって言ってくれよ。)
Joey: What message?
(何の伝言?)
Chandler: The actor playing Mac couldn’t do it. They needed to see you at 2:00.
(マックの役の俳優ができなくなったんだ。2時にお前に会いたいって。)
Joey: What? It’s 6:00.
(え?6時だぞ。)
Chandler: I wrote it on the board! I wrote it on the board and then I went all over New York City looking for you.
(ボードに書いたんだよ!ボードに書いて、それからニューヨーク中お前を捜し回ったんだ。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
Please tell me ~ は「〜だと言ってくれ」と、そうであってほしいと願いながら確かめる言い方です。They needed to see you at 2:00. は、伝言の中身を誰が何時に何を求めているかの形で言い直しています。ただし、実はジョーイはボードを見てオーディションに行っており、What message? はとぼけた返事だったことがこのあと分かります。
まとめ|伝言を預かる・伝える英語
Can I take a message? で伝言を預かり、be moved from A to B で変わった時間を復唱し、Please tell me you got the message. で届いたかを確かめる流れを見てきました。時間の変更は口に出して確かめ、伝えたあとも念を押すことで、行き違いを防ぎやすくなります。
電話を代わりに受けたときのチャンドラーの言葉を追いながら、『フレンズ』でまた次の英語に出会っていきましょう。
ジョーイとチャンドラーのやり取りの続きは、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。


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