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『フレンズ』シーズン6第20話では、ジョーイが新しいテレビ番組の主役のオーディションを受けます。本人は自信がなさそうに話し、仲間たちは何度も励まします。
同じ「Don’t ~」で始まる言葉でも、Don’t get your hopes up と Don’t worry では向きが逆になります。オーディションの前後に交わされる会話から、二つの違いと周りの言い回しを順に見ていきます。
「I’m up for the part of ~」受ける役について話す
ジョーイとレイチェルの部屋で、ジョーイは台詞を覚えています。そこにいるチャンドラーが、何のオーディションなのかを尋ねます。
Chandler: So, what’s this thing you’re auditioning for?
(で、今度受けるオーディションって何なんだ?)
Joey: Oh, it’s a new TV show.
(ああ、新しいテレビ番組なんだ。)
Joey: I’m up for the part of Mac Mackavelli… or “Mac.”
(マック・マッカベリ、通称「マック」って役の候補になってるんだ。)
Joey: Yeah. I’m a detective and I solve crimes
(そう。俺は刑事で、事件を解決するんだ)
Joey: with the help of my robot partner.
(ロボットの相棒の力を借りてな。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
what’s this thing you’re auditioning for? は、this thing をはっきりしない対象の代わりに置き、「受けるっていうそれは何?」と軽く尋ねる形です。audition for ~ で「〜のオーディションを受ける」と、受ける対象を for で示します。
ジョーイの I’m up for the part of ~ の be up for ~ は、ここでは「〜の候補になっている」という意味です。be up for には「〜する気がある」という使い方もあるため、後ろに the part(役)や the job(仕事)が来るかどうかで意味を見分けます。
続けてジョーイは、役柄を I’m a detective and I solve crimes と現在形で説明しています。役を演じる人が自分の役を紹介するとき、I’m ~ と自分のことのように話すのは英語でも見られることのある形です。
「Don’t get your hopes up」期待しすぎないでと周りに言う
役が取れたら番組の主役になれるとレイチェルが言うと、ジョーイはこう返します。
Joey: Well, don’t get your hopes up because it’s probably not going to happen.
(まあ、期待しないでくれよ。たぶん無理だから。)
Chandler: Now, now, why would you say that, Joseph?
(おいおい、なんでそんなこと言うんだ、ジョセフ?)
Joey: Come on, you guys. My own TV show? I just… I don’t know if I’m good enough.
(だってさ、みんな。俺の番組だぞ?俺……自分がそこまでうまいのか分かんないんだ。)
Phoebe: I am.
(私はうまいけど。)
Rachel: What are you talking about? You’re a terrific actor.
(何言ってるの?すごくいい俳優じゃない。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
get one’s hopes up は「期待を高める」で、Don’t get your hopes up. は「期待しすぎないで」と相手に向けて言う形です。ここでジョーイは、自分の結果について周りが期待しすぎないよう、先回りして周りの期待を抑えています。理由を because it’s probably not going to happen と添えているのも、その働きを強めています。
チャンドラーの Why would you say that? は、相手の弱気な発言を打ち消すときに使われることの多い聞き返しです。改まった Joseph と呼ぶところに、冗談めかした響きがあります。
ジョーイの I don’t know if I’m good enough. は「自分が十分うまいか分からない」と、自分の力に自信がないことを口にする一言です。フィービーはこの good enough を自分のことに引き取って I am. と返し、笑いに変えています。レイチェルは What are you talking about? で弱気な言葉をまず打ち消し、You’re a terrific actor. と言い切って励まします。terrific は「すばらしい」という意味で、相手をほめるときに使われる語です。
「Don’t worry」結果を待つ友達を安心させる
このあとジョーイはオーディションに出かけます。カフェのセントラルパークでは、ロスとチャンドラーがチェスをしているところへジョーイが戻ってきます。
Chandler: Hey. How’d the audition go?
(よう。オーディション、どうだった?)
Joey: Terrible.
(最悪。)
Joey: I messed up every line. I shouldn’t even be an actor.
(台詞を全部間違えた。俳優なんかやめたほうがいいよ。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
How’d the audition go? は How did ~ go? の短縮で、「〜はどうだった?」と出来事の結果を尋ねる基本の形です。ただし、ジョーイの答えは本当の結果ではありません。
Ross: Wait a minute. Are you doing that thing where you pretend it didn’t go well but it really did go well?
(ちょっと待て。うまくいかなかったふりをして、実はうまくいってたっていう、あれをやってるのか?)
Joey: Yeah. Did I fool you?
(うん。だまされた?)
Ross: Totally.
(すっかりな。)
Chandler: So it did go well.
(じゃあ、うまくいったんだ。)
Joey: It went amazingly well.
(めちゃくちゃうまくいったよ。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
ロスの that thing where ~ は「〜っていう、あれ」と、お互いに知っているふるまいを指す言い方です。it really did go well の did は強調で、「実際には本当にうまくいった」という対比を際立たせています。
最後の3人に残ったと話したジョーイは、緊張を打ち明けます。
Joey: The callback isn’t until tomorrow at 5:00. I feel like my head’s going to explode.
(再審査は明日の5時なんだ。頭が爆発しそうだよ。)
Chandler: Well, it is overdue.
(まあ、とっくに爆発しててもいい頃だしな。)
Ross: Look, don’t worry, okay? You’re going to be fine.
(なあ、心配するなって、な?お前なら大丈夫だよ。)
Friends Season6 Episode20(The One with Mac and C.H.E.E.S.E.)
callback はオーディションで次の審査に呼び戻されることを指すと言われます。isn’t until ~ は「〜まではない」で、次の審査がまだ先だと伝えています。チャンドラーのからかいのあと、ロスは Don’t worry. You’re going to be fine. と返します。Don’t get your hopes up が自分の結果への周りの期待を抑える言葉だったのに対し、こちらは本人の不安を和らげる言葉です。
まとめ|期待を抑える言葉と、不安を和らげる言葉
Don’t get your hopes up. は自分のことで周りの期待を抑え、Don’t worry. You’re going to be fine. は相手の不安を和らげる、向きの違う二つの言葉です。I’m up for the part of ~ や How’d the audition go? も合わせると、結果を待つ人との会話がつながります。
オーディションに挑むジョーイと仲間たちのやり取りを観ながら、次の英語も見つけていきましょう。
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